「これから先、いつこんなものが必要になるの?」
数学を勉強中の高校生から次のように訊かれた時、貴方なら何と答えますか?
・高校の卒業証書をもらうため?
・今後他の授業でもその知識が必要になるから?
・良い大学に入るため?
・将来家を買ったり予算を立てるときに役立つ?
アメリカのとある数学教師の回答が、秀逸なのでご紹介します。
「一生必要ないさ。これから先、君達が代数を使う事はないだろう」
「ウェイトリフティングをするのは、路上で誰かに殴り倒されて、胸にバーベルを乗せられた時に備えるためではない。
アメフトで相手のディフェンスを破ったり、重い買い物袋を運んだり、孫を抱き上げても翌日筋肉痛にならないようにするためだ。
君たちが数学の問題を解くのも、論理的な思考力を高めて、良い弁護士や医者や建築家や刑務所長や親になるためだ。
数学は頭脳の筋肉トレーニングだ。
ほとんどの人にとって、数学は何らかの目的を達成するための手段であって、数学自体が目的ではない。」
ちょっとアメリカナイズドされた答えですが、非常に分かりやすく具体的で説得力もあります
科目やスポーツを子供がやってるものに置き換えたり、職業も流行りのものに変えたりすれば、
何にでも応用出来そうですね。
この一節はこちらの本に記されてました
この本では、人の記憶に焼きつくメッセージの伝え方を、6つのポイントにまとめています
この回答は、6つのポイントの内の4つも満たしている優秀なメッセージとして、本書で紹介されています
このメッセージに含まれる4つのポイントとは?
①単純明快さ(Simple)
「数学は頭脳の筋トレである!」
という簡潔な主張
②意外性(Unexpected)
「一生必要ないさ!」
という意外な導入で相手の注意を惹きつけている
③具体性(Concrete)
比喩のイメージ(アメフト、筋トレ)が具体的
④感情を動かす(Emotional)
将来像を示して、相手の向上心、意欲を刺激している
このようにポイントさえ抑えれば、誰にでも優れたメッセージを生み出せるとの事。
ちなみにあとの2つのポイントは何でしょうか?
ヒント
英語のイニシャルCとSから始まる2つを合わせて、SUCCESsというフレームワークです。