今日は、朝から、耳鳴りで起こされた。
ここ数日、よく耳鳴りがする。
耳鳴り
まわりで、何も音が鳴っているはずもないのに、耳の中に様々な音が聞こえるという状態。
例えば
高音で、キーーーーーーンという音
低音の、ジーーーーーっという音 など
夜、22時30分。
残業で遅くなった仕事帰り。
私は、
ある、老舗バーのカウンターにいた。
私
「ソルティドッグ、お願いします。」
そこで、いつものように、
マスターと、何気ない会話を楽しんでいた。
他にお客さんはいない。
1時間ほど経っただろうか。
ん?
どこからか、生ゴミみたいな匂いが、漂ってきた。
そして、
「キーーーーーーーーーンン」
耳鳴りだ。
長く、頭痛を伴う、嫌なタイプの耳鳴り。
「キーーーーーーーーーーーーーーーーン」
耳鳴りが続く。
なんとなくだが、
私の左側から聴こえる。
嫌な気はしたが、
ゆっくりと左を見た。。。
もちろん、誰もいない。。。
だよな。
さすがに。 何もないよな。
そもそも霊感ないし。
安心して、
マスターに視線を戻した。
マスターは、私の左側を見つめていた。。。
私 「え、なに??」
マスター 「いや、なにも」
私 「なんか見えた?」
マスター 「いや、ちょっと、目がいっただけ。なんでかな」
その時
ギーーーーーーーーッ
ときしむ
入口のドアが開いて、誰か入ってきた。
中年の男性、
イチゲンサンのようだ。
(初めて来たお客さん)
古い、昭和っぽいスーツを着ていて、なんだか、生ゴミみたいな匂いが漂っている。。
私は、帰ろうかと思ったが、、、
マスターが、、「絶対に帰るなよ!!」っていうような顔をして、私を見ている。
イチゲンサンは、何も言わず、私の右側のカウンター席に座ると、
ただ、一点を睨みつけるように見ていた。
「生ビール、、、、ありますか?」
低く、聞き取りにくい声
マスター
「あ、、、すみません。ビールは、瓶ビールだけです。」
イチゲンサン
「じゃあ、 いいや、 また来ます。」
イチゲンサンは、立ち上がり、何かを気にしているそぶりで、バーを出て行った。
イチゲンサンが出て行った時、なぜか、私たちは、ものすごい緊張というか、恐怖から解放されたような気がした。
「ハァー」
大きなため息がでた。
そういえば、、
イチゲンサンが、何かを睨みつけていたのを思い出し、その場所を確認する。
塩だ。。
マスターの、後ろには、塩。
私が飲んでいるカクテル、ソルティドッグを作った時に使ったものだ。
私「ふつうの塩? 」
マスター 「いや、、、この前、実家に帰った時、たまたま もらった塩なんだけど、多分、近くの神社で貰ってきたものじゃないかな。神塩って書いてあったから 」
私「嫌だったのかな? 」
マスター 「たぶん 」
ギーーーーーーーーッ
また、きしむ入口のドアが開く
さっきの男、イチゲンサンが戻ってきた。。。
「忘れ物をしました」
イチゲンサンが言った。
右手に、何か金属のような物を握っている。
ナイフか??
いや、違う。
十字架? かな。
マスター
「何か、お忘れですか?? カウンターには何も無かったと思いますが。。。」
キーーーーーン
また、凄くキツい耳鳴りがする。。。
イチゲンサンは、私の左側を睨みつけブツブツと何か言っている。。
30秒くらいたった
イチゲンサン
「とりあえず、大丈夫です。 あなた、耳鳴りが聴こえましたね? あまり、見てはダメですよ。。。。 もし、何かあったら、明日、〇〇町の教会に来て下さい。 でわ、今夜は お気をつけて。。 」
イチゲンサンは、私を見ながら言った。
マスターと私
「え? あ、ありがとうございました。」
私達は、何が起きたのか、よく分からないまま、お礼を言った。
そして、翌日、
私は、〇〇町の教会を訪ねる事になる。。。
一人で。
なぜって?
昨日は、すごく仲の良かった、
マスターの命日だったから。
私が昨夜行ったはずのバーは、去年とっくに閉店しているんです。
営業しているはずがない。
なぜか、昨夜は、それが分からなかった。。。
神父さんが言うには、
悪いものが私に憑いて
いたから、マスターは助けてくれようとしてた、、、、らしい。。。
END
読んで頂き、ありがとうございました。
皆さんも、何もない所での腐敗臭や耳鳴りには、ご注意下さい。^ ^
いるかもしれませんよ。^ - ^
(この話はフィクション、なのかなぁ。w)
HACHIMAN.Z
今回は、こちらのイベントに参加させて頂きました。 ⬇︎
怪談フェス2022
ミカヅキカヅキさん、素敵なイベントをありがとうございます。^ ^