2022.4.12 先日、雨引観音へ行ったのですが、その時に加波山(かばさん)神社を知り、一週間後に山登りを兼ねて参りに行きました。
驚いたことに「加波山神社」が里にも山頂付近にもたくさん鎮座していました。なんでだ?と思って調べたので、先に整理してまとめます。
加波山神社の里宮~山頂の奥宮の参拝だったわけですが、この加波山神社、実は2つの神社(加波山三枝祇神社の本宮と親宮を分ければ3つ)をで、それぞれに
●加波山三枝祇神社(水色マーク、青マーク)
・加波山三枝祇神社 本宮&親宮 遥拝殿里宮
・加波山三枝祇神社 親宮 (山頂)拝殿
・加波山三枝祇神社 親宮 (山頂)本殿
・加波山三枝祇神社 本宮 (山頂)拝殿
・加波山三枝祇神社 本宮 (山頂)本殿
●加波山神社(赤マーク)
・加波山神社 八郷拝殿(里宮)・・・離れていて今回は参っていません。
・加波山神社 真壁拝殿(里宮)
・加波山神社 拝殿(635m)
・加波山神社 本殿(中宮本殿(加波山天中宮))
・加波山神社 たばこ神社
・加波山普明神社(末社)
太字の山頂付近の位置関係は下記のとおり。
かなり複雑でこんがらがっちゃいますねー。同時に書き表さずに別々に分けてみます。
ちなみに加波山三枝祇神社、加波山神社共に参拝は、出雲大社、宇佐神宮、弥彦神社などと同じ「二礼四拍手一礼」を正しい参拝方法としています。
★加波山三枝祇神社 本宮・親宮 里宮
つくば増子線から東方向の加波山へ向かうと最初に右側に「加波山総本社 元宮・親宮/加波山神社里宮参道」の→看板が出てきます。こちらに向かうと・・・
扁額には「延喜式社 加波山大神」
調べると、「加波山三枝祇神社」「加波山神社」は、国史見在社(六国史(『日本書紀』『続日本紀』『日本後紀』『続日本後紀』『日本文徳天皇実録』『日本三代実録』)に記載があるが、『延喜式神名帳』に記載がない神社)に出てきますが、延喜式内社ではありません。
式内社は、延喜式が成立した10世紀初頭には朝廷から官社として認識されていた神社で、その選定の背景には政治色が強くみえる。当時すでに存在したが延喜式神名帳に記載がない神社を式外社(しきげしゃ)という。式外社には、朝廷の勢力範囲外の神社や、独自の勢力を持った神社(熊野那智大社など)、また、神仏習合により仏を祀る寺となった神社、僧侶が管理した神社(石清水八幡宮など)、正式な社殿がなかった神社などが含まれる。式外社だが六国史に記載がある神社を特に国史現在社(国史見在社とも)と呼ぶ(広義には式内社も含む)。
延喜式神名帳 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』最終更新 2022年3月13日 (日) 18:32
鳥居をくぐり参道階段を上ります。
サクラは散っちゃっていますね。残念。。。
社号標には、「国史所載社・式外優位神社 加波山本宮」とあります。
拝殿 重量感のある拝殿です。
扁額には「延喜式社 加波山本宮・親宮 合祀殿」
天狗さんが両脇に^^
平城天皇 大同年間(806)沙門入山し別當寺を創始し、神主 僧侶両部神道 加波山大権現の年代へと入る。
名霊山にて各地より神仏信徒の参籠する者多く互いに錬磨に励むが相和せず、其の勢力の成果を顕わす為に、室町後小松天皇代 分離各立をする。
そのことにより、本宮は正憧院、親宮は円鏡寺に創始、中宮は文珠院(雲照寺末)の管理下に入り、大権現時代になる。
神仏分離令(慶応4年、1868)により廃仏棄釈、明治年間、古に後り神社となる。
本宮は加波山三枝祇神社本宮、親宮は三枝祇神社親宮、中宮は加波山神社(石岡市旧八郷町)へと社名を変更致し、三社、宮本・太田・友部の各宮司奉職へと進む。http://kabasan-jinja.jp/より。
要するに、加波山大権現の信仰が勢力争いで本宮・親宮・中宮の3つに分かれ、その後、本宮と親宮は加波山三枝祇神社となり、中宮は加波山神社になったわけですね。
大先達 上村マス石像・地蔵
昭和初期より、加波山において修行をいたし、力を授かり、人々の相談を解決し良き方向へ導いた先達。また、その功績が讃えられ、本郷警察より鑑定士を授かる。
八大龍神 雲を起し、雨を呼ぶ 雨乞の神
神輿殿内
加波山五社稲荷(伏見大神、天満宮、白山大神、厳島大神、青麻大神)
境内には水が流れ良い空気・空間でした。
★加波山三枝祇神社 親宮 拝殿(635m付近)
右側です。左側は加波山神社・拝殿
★加波山三枝祇神社 親宮 本殿
山頂付近の尾根伝いに鎮座しています。
★加波山三枝祇神社 本宮 拝殿
★加波山三枝祇神社 本宮 本殿
この本殿に場所が加波山の山頂。周りの巨石がすごかったです。磐座信仰^^
加波山三枝祇神社 本宮・親宮 里宮を更に加波山方面へ上った左側に加波山神社 真壁拝殿(里宮)が鎮座しています。
★加波山神社 真壁拝殿(里宮)
ゴージャスな拝殿です。
天狗さんの目が光っていましたよ。
加波山三枝祇神社 本宮・親宮 里宮とは随分と雰囲気が違っていましたね。
続いて635mに鎮座する加波山神社 拝殿。
★加波山神社 拝殿 左側です。
カタクリが咲いていました。
上から見ると枝垂れ桜がとても綺麗でした。更に登ると・・・
加波山事件70年記念の「自由の魁」の石碑がありました。
明治17年(1884年)、県令三島通庸と政府高官の暗殺を計画していた栃木・茨城・福島の自由党員が、茨城県加波山にたてこもり、宇都宮県庁を襲撃するために下山して逮捕された事件。 富松正安ら七名が死刑に処されました。
★加波山神社 中宮本殿(加波山天中宮)
加波山神社に関連する他の神社は・・・
★加波山普明神社
加波山神社 真壁拝殿の隣に鎮座。真壁拝殿ができる前の加波山神社の里宮だったようです。なんと天狗の頭の骨をご神体とするお宮がこの中にあるようですよ。
★たばこ神社
加波山山頂近くに鎮座。葉たばこ農家がひょう害を受け困っていた。 加波山神社に祈願したところ、ひょう害を受けたとは思えないほど回復し豊作となった。 その御礼として大きなきせるを奉納、祈祷を行ったことがきっかけとなり、たばこ神社が祀られた。 加波山神社中宮が神事を行っている。加波山周辺では、たばこ農家が多かったことから広く信仰を集めている。http://www.tsukubapress.com/kabasan.htmlより。
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上記に加波山神社関連の地図を貼っておきます。
いろいろと調べていたら、下記のサイトにもっとも詳しく書かれていました。
加波山三枝祇神社と加波山神社の里宮は至近距離にあり、山頂付近の本殿も近いです。加波山三枝祇神社 親宮 拝殿と加波山神社 拝殿に至っては並んで建っています。こうしてブログを書いていてもぐちゃぐちゃになってきます(笑)。
私的には、加波山三枝祇神社関連の山頂の本殿本宮付近の磐座信仰、修験系の様相に惹かれましたね。でも、635mの加波山三枝祇神社 親宮 拝殿と加波山神社 拝殿付近の空気・空間も枝垂れ桜やカタクリがキレイでとても良かったです。この辺りで一人だけ登山していた方とすれ違いました。いや~、なかなか盛沢山の神社でありました。
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