今回は仮想通貨(暗号資産)の、TomoChain(トモチェーン)を解説してみたいと思います。
2018年12月14日にメインネットをローンチして以降、日本事務所の開設を含めてたエコシステムの拡大のフェーズとなっており、他のパブリックチェーンとは価格としても上方に乖離している状況などを期待感などを込めて説明できたらと思います!
★概要
★特徴
-PoAからPoSVへコンセンサス方式変更
-マスターノード&投票制度について
-TPS、処理速度について
-Ethereumチェーンとの互換性について
-日本事務所開設について
★プロダクト、ソリューション
-TomoWallet、TomoScanについて
-TomoX exchange プロトコルについて
★値動き
★主要開発者、パートナー
★まとめ
★各種リンク
拡張性・スケーラビリティー・スマートコントラクトを備えたパブリックブロックチェーン。
セキュリティ、安定性、低料金、二重検証、スマートコントラクトを備えたパブリックチェーン。コンセンサス方式はPoSV(プルーフ・オブ・ステーク・投票)で、150のマスターノードに対しての投票制度あり。イーサリアムチェーンとの互換性(EVM並列化)やシャーディング、プライベートチェーン作成、ハードウェア統合などスケーリング技術に特徴。
通貨名:TomoChain(トモチェーン)
ティッカー:TOMO
総合供給量:100,000,000 TOMO
循環供給量:58,804,225 TOMO
プラットフォーム:Tomo Chain
マイニング:PoSVによるマスターノード
ICO価格:0.0003125ETH
取引所:Kucoin、KKcoin、Gate.io、Hotbit(※)
公式ウェブサイト:https://tomochain.com/
公式ツイッター:https://twitter.com/TomoChainANN
ホワイトペッパー:https://tomochain.com/docs/technical-whitepaper--1.0.pdf
※IDEX、DDEX、DEX.top、VNBIGはメインネット移行後対応していないとのこと。TOMOをメインネットに対応していない取引所にお持ちの方は日本語テレグラムをご参照ください。
▼公式紹介動画
こちらの動画から、分散型パブリックチェーンの技術の根幹となるPoSベースコンセンサス(PoSV)のインフラ構築及び公平なガバナンスシステム(投票メカニズム)・二重検証によるセキュリティ、ランダム化による安全性の向上などの概要がつかめるかと思います。
ICOで集めた資金のアロケーション以下の通りとなっているようです。
トークンのインフレについてですが、総供給量の1億TOMOへはマスターノードの稼働により、8年後に到達してしまいますが、その時点でブロック報酬が取引・交換手数料からくることを期待しているようです。そうでない場合、追加でのインフレ(年間50~100万TOMOの追加発行)もありえるという書き方になっているようです。
また、2018年度を総括する意味で公開されたCoinGeckoのICOレビュー記事では、ICOでの調達価格を時価総額上回っており、開発の進捗が良いプロジェクトとしてZilliqa、Quarkchain、HoloとともにTomochainが評価を得ているようです。
今回は冒頭でもお伝えした通り、2018年12月14日にメインネットをローンチ(リンクは公式ブログ)していますので、Tomochainのオリジナルネットワークの拡大期に入っていおり、そのあたりについて技術的な面も含めて解説出来たらと思います。
当初、PoA(プルーフ・オブ・オーソリティー)と呼ばれるコンセンサス方式を採用していましたが、テストネットなどを通じて現在はPoSV(プルーフ・オブ・ステーク・ボーティング)と呼ばれる投票方式のマスターノードを介したPoSコンセンサス方式になっているようです。
PoSVは、低い取引手数料と速い取引確認時間をサポートすることができる150のマスターノードのシステムで、セキュリティ、安定性を得ることができます。また、チェーンのファイナリゼーションは、二重検証、スマートコントラクトによるステーク、真のランダム化プロセスなどの新しい手法によって保障されるとのこと。
パブリックチェーンにおけるコンセンサス方式は技術の基幹となる部分で、ユニーク性の評価やスケーリング評価の対象になるのでぜひ押さえておきたい部分となります(/・ω・)/
▼技術者によるPoSV解説動画はこちら
とにかくスケーラビリティーやオンチェーンガバナンスを達成するんだという気概が伝わってきます(笑)
まず覚えておきたい点としてはマスターノードを建てるにはマスターノード候補(50,000TOMOを保有している必要あり)になる必要があり、また、マスターノードは全世界で150しか建てられない(今後コミュニティの意志によって変更の可能性あり)という点となりますでしょうか。
また、マスターノード以外のコイン保有者はマスターノード候補に投票することによって一定のステーキングができるという点も重要な点となります。
☝のPoSV解説動画でも説明があった通り働きの悪い(ブロックの承認を行えない)マスターノードは投票によってランクが下がってくるという仕組みとなっているようです。
公式が提供するシナリオでは、マスターノードとしての年利は34.31%で、マスターノードへ投票する側の利回りは年間10.95%が想定されるようです。これによりマスターノードへの投票者もある程度積極的に投票に参加する(自律的ガバナンス)インセンティブが働くモデルと提供しています。
➡マスターノードや投票制度により2000万TOMOがロックアップされ、総発行可能枚数の20%というかなり大きな部分が市場に出回らなくなることで価格への良い影響もあるかもしれません。
➡詳細は公式が発表するマスターノードセットアップガイド(PDF)をご参照ください。
TomoChainは低い取引手数料(Ethereumの約1/100)と2秒での取引確認をサポートします。POSV Masternodesを備えたメインネットは、2000TPS(毎秒2000トランザクション)を提供します。2019年第2四半期にシャーディングが実装されると、20,000〜30,000 TPSが期待されます。
TomoChainチームは継続的に改善するために他のスケーリング手法を研究しています。
イーサリアムブロックチェーンやその他のブロックチェーンプラットフォームのスケーラビリティ問題に対する革新的なソリューションを提供しています。 トモチェーンはEVM(イーサリアム仮想マシン)と互換性があり、ほぼゼロの料金でプルーフ・オブ・ステーク投票(PoSV)のコンセンサスとインスタント取引の確認を含む150マスターノードアーキテクチャを備えています。
EVMへの互換性があるという事の意味は、TomoChainは、EVM互換のスマートコントラクト、プロトコル、およびアトミッククロスチェーントークン転送をすべてサポートしているということ。つまり、Ethereumプロトコルで書かれたスマートコントラクトは、TomoChainに簡単に移植できます。
参考動画:「なぜ開発者はTomoChainでDAppsを開発すべきなのか」
(注:設定で日本語字幕もつきます。公式ブログ「どのようにTomoChainで分散型アプリを構築するのか」から参照)
1つの例としてAxie Infinity(アクシーインフィニティ)というDAppsはもともとイーサリアムチェーンでしたが、Tomochainと戦略的パートナシップを発表して、Tomochainとの互換性を獲得していくようです。
Axie InfinityはDecentralandとCryptoKittiesに次いで3番目に大きな売上合計を獲得した人気ゲームです。
参照:TomoChain - Axie Infinityパートナーシップの発表(2018年12月31日に公表された公式ブログ)
2018年11月6日の記事によると、Tomochainは日本オフィス「トモチェーンジャパン」を開設していたようです。
トモチェーンの創業者兼 CEO によると:
「私たちは、日本のユーザーにトモチェーンを基盤にした新たなオープンな金融システム(Open Financial System)を提供し、日本企業がブロックチェーン技術を活用して、取引所、デジタル資産、その他の金融サービスなどの分野で革新を起こすことを支援したいと考えています。」
とのこと。人口知能・AI技術に優れたITソリューションプライダ企業VNextとの合弁会社としてコミュニティの構築やTomochainの様々なプロジェクト情報の提供や日本向けビジネスの促進を行っていくとのこと❣
詳細はこちら➡(トモチェーンジャパン| トモチェーンの日本 オフィスオープンのお知らせ)から確認ができます。
日本語Telegramへのリンクはこちら▼
-TomoWallet、TomoMaster、TomoScanについて
2018年12月8日にメインネットをローンチして以降、各種プロダクトが稼働しています。
TomoScan(トモスキャン)ではトランザクションの確認やファイナリティ、スマートコントラクト、DApps、トークン情報を備えています。
TomoWallet(トモウォレット)ではウォレット機能やマスターノードへの直接投票機能を備えています。
TomoMaster(トモマスター)ではマスターノード候補者への応募や投票機能を備えています。
TomoStats(トモスタッツ)では各種統計情報などの確認ができます。
▼一例としてTomoMaster(トモマスター)の投票画面を貼っておきます♪
(参考)TomoChainメインネットプロダクトリンク:
TomoScan(トモスキャン): https://scan.tomochain.com
TomoMaster(トモマスター): https://master.tomochain.com
TomoStats(トモスタッツ、統計): https://stats.tomochain.com
ネットワークインフォ: https://docs.tomochain.com/general/networks/
TomoWallet(トモ・ウォレット): [iOS version]. [Android version]
How to build a DApp on TomoChain(TomoChainでDAppをどうやって構築するか):https://medium.com/tomochain/how-to-build-a-dapp-on-tomochain-85532a1192e7
Tomochainの分散型取引所関連のプロトコルです。
TomoChainの分散型取引所の設計では、TomoXが注文の照合と実行を担当する中心的な分散型取引所プロトコルです。TomoXはTomoChainコンセンサスのコアレイヤーに統合されています。
TomoDEXは、TomoChainの分散型取引エコシステムの最初のリレイヤー(Relayer。Relayer は、取引注文の受付、署名チェック、オーダーブックの管理やマッチングなど DEX の機能を提供する事業主体)になります。TomoDexはそこで最も洗練されたDexの1つになることを期待しています。その結果、Dexの経験が好きなユーザーはTomoDexを使うでしょう。TomoDexは、BTCやETHなどのよく知られている暗号通貨とともにTomoChainの上で実行されているすべてのトークンを一覧表示する最初のものになり、新しいTomoChainのトークンに対して最高の流動性を持ちます。
なお、シャーディング技術はTomoChain分散型取引所(TomoX)の発売後、2019年第2四半期に有効にする予定となります。
直近の値動きはこちら▼になります。注目してほしいのは、直近で、他のパブリックチェーン(ライバルとするETHEREUM、EOS、NEM, NEOなど)が安値を更新している中、高値をうかがう展開になっている点になります。
現在の順位としては時価総額16.7億円でCMC155位となります。詳細はCMCでご確認ください。
【主要な開発者】
CEOのLong Vuong(ロン・ヴォン)氏はもともとNEMプロジェクトの共同創業者でプロジェクトを主導していた人物。マサチューセッツ大学の経済学博士号を持っているようです。
また、Thuy Vu(トゥイー・ヴー?)氏はTomoChain Japanに籍を置き、最高マーケティング責任者として活躍しているようです。チームの首脳陣が日本へ寄せる期待感の表れでしょうか。
【パートナー陣】
エコシステム内でDApps(分散化アプリケーション)を作成するプロジェクトをはじめとして、変わったところではグルジア国立ブロックチェーン庁(GNBA)などがあるようです。
▼エコシステムを活用したプロジェクト。旅行業界向けのグローバルロイヤリティポイントとデータ交換プラットフォームであるTriip Protocol(トリップ・プロトコル)、東南アジアの分散広告市場であるBigBom(ビッグ・ボム)。また数千人の顧客と食糧供給チェーン、トレーサビリティソリューションを提供するTE-Food等が名を連ねます。
エコシステム一覧はこちら(公式HP▶DApps)からご確認ください。
▼グルジア国立ブロックチェーン庁(GNBA)とのパートナーシップについて
GNBA(Georgian National Blockchain Agency)は、グルジア国におけるブロックチェーンの採用を支援し、意思決定者が州の規制や公共政策を実施するのを支援するための多様な分野の専門家を集めるために設立されました。(中略)
GNBAの共同創設者の1人であるArtem Cherkashynは次のように述べています。「GNBAでの私たちの使命は、グルジア国をブロックチェーンテクノロジ、暗号通貨、およびトークン化の採用において地域リーダーに変えることです。TomoChainと一緒に、私たちはブロックチェーンがすべての人にアクセス可能であり、地元のグルジアの企業がそれが提供することができるすべての利点を最大限に活用できるという現実に向かって働きたいです。」
詳細は公式ブログをご参照ください。
今回はパブリックチェーンとして個人的にも注目しているTomoChainを取り上げてみました。
メインネットローンチ後の活動としては開発者向けの講習を行ったり、各国で講演会に参加するなどしてエコシステムの拡大に奔走しているようです。
イーサリアムへの互換性を持ったパブリックチェーンとして各メディアで取り上げられていたりと気になっていたので、一気に調べてみました。日本事務所の開設やミートアップなどの活動も活発化しており勢いを感じますね!
最後までご覧いただきありがとうございます。
公式サイト:https://tomochain.com/
ツイッター:https://twitter.com/TomoChainANN
Telegram:https://t.me/tomochain
Medium:https://medium.com/tomochain
Facebook:https://www.facebook.com/tomochainofficial
WeChat:https://tomochain.com/file/2018/09/wechat-qrcode.jpg
Linkedin:https://www.linkedin.com/company/tomochain/
Github:https://github.com/tomochain
Reddit:https://www.reddit.com/r/Tomochain/
Bitcointalk:https://bitcointalk.org/index.php?topic=2021785.0
TomoChainジャパン 日本語公式ツイッター▼
TomoChainジャパン 日本語テレグラム▼
あわせて読みたい▼
●【昆布森ちゃん】まとめ記事@ALIS【お気に入り登録用/随時更新予定】
●仮想通貨BEAM(ビーム)とは?スケーラブルで匿名性の高い通貨を非技術者がざっくり解説★
ツイッター▼