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DeFiのステーブルコイン取引プラットフォーム、Curve(カーブ)を解説

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  • 昆布森ちゃん
  • 2020/09/07 05:31
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今回はDeFi関連銘柄として主要なプレーヤーのCurve(カーブ)を取り上げてみたいと思います!!

バイナンスに上場、某インフルエンサーさんがまとまった資金を投じるなど話題になっていましたね。DeFi関連銘柄がSushiを筆頭に暴落した今、再度どんなことをやっているのか見直すいい機会なのではないでしょうか。

 

Curveはステーブルコイン取引のために設立されたイーサリアム上の流動性供給プール

CRVトークンはガバナンストークンとして、流動性供給者に対して報酬を付与。取引手数料の一定割合はCRVトークンのバーン(焼却)に使われる

●Curveはステーブルコインのみを扱うため、比較的大きな取引による価格変動に対しても、流動性供給者は一時的に最小限の損失を被るだけ

●Curve流動性供給プールは iearn.finance と統合しているため、使われていないアイドル/待機状態のトークンに対しても、Aave ($LENDトークン)やCompound($COMPトークン)を利用して最大限の利回りを流動性供給者に対して提供することが可能

 

以上の特徴をかみ砕くと、CRV保有による報酬は、ステーブルコインの取引量に応じて入ってくる取引手数料が変動します。これは取引手数料が配当/年間利回りの源泉となっているため、ステーブルコインの取引量が拡大すればするほど年間利回りが良くなることを意味します。

逆に言うと、他のプール(CompoundやAAVE)が流動性供給者に対して「レンディング・貸し出し」から入ってくる利息を追加の配当/報酬支払い元としていることからして対照的な部分となります。年間利回りだけ見てしまうと他のプールのほうが良い可能性があるということですね。

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プールの比較

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APYの部分が期待できる利回り(%)となります

Compoundプールcトークンと呼ばれるネイティブトークンを利用しステーブルコインと貸し出しを行います

yプールはiEarn向けのトークンで、iEarnは情報を一括収集した利回り管理プラットフォームを運営しています。そのため、利回りの低いプールから高いプールへと資金の振り分けが可能です。

 ただyプールが、よりハイリスクと思われているのは複数の要因によります。以下sUSDプールを使い、yプールへ預けた場合高い利回りを提供しますが一方でこんなリスクが...

-レンディングプロトコルによるスマートコントラクト問題

-Curveによるスマートコントラクト問題

-iEarnによるスマートコントラクト問題

-それらのプールによるステーブルコインのシステム問題

 これらのリスク要因は、すなわちリスクと利回りは常に相関しており、より高いリターンを得るにはより高いリスクを取らなければならないことを意味します。

 

sUSDプール

sUSDプールはCurve上の新しいプールで、レンディング(貸し出し)がないにもかかわらず高い利回りを提供します。sが頭文字についているのはSynthetixの合成資産を意味することは前回の記事で紹介しました(*)。sUSDプールはCurveとSynthetixによるパートナーシップによるインセンティブメカニズムが働きます。

インセンティブとはつまり、プールに貸し出しを行うとLP(Liquidity Provider、流動性提供者)トークンとSNXトークンを報酬として稼ぐことができるという意味です。上述のyプールとの比較でこのプールのリスクは以下の通りとしてあらわされます。

-Curveによるスマートコントラクト問題

-これらのプールのステーブルコインのシステム問題

-Synthetixのシステム問題

別のプールを選択するとリスク要因も変わってくるので、どのプールを選択するかは利用者のリスク選好によります。

 

※sが頭文字につく合成資産はSynthetixによる発行資産です。詳細はこちら👇

 

 

Curveの運営するCurve.fiとは?どうやって始めるの?

CurveはCurve.fiという独特なUIを持ったページを運営しています。簡単にどのようにCuve.fiを使うのか解説していきたいと思います。

 

Curve.fiの主要な目的はステーブルコイン同士の交換(例:DAIをUSDCに交換)を低い手数料とスリッページで達成することにあります。

また、特徴として、Curveはノンカストディアル(顧客のトークンに運営が関与しえない、管理しない)であり、Curveの開発者は顧客の資産へアクセスできません。

以下では具体的にCurve.fiの内容について細かく解説していこうと思います♪

 

①流動性プールとは

DeFi初心者は流動性プール(Liquidity Pool)が何を意味するのか分からないかもしれませんが、流動性プールはスマートコントラクト上にあるトークンのプール、集まりです。もしあなたが 1 DAI = 1 USDC のプールを作ったとしましょう。あなたは例えば1000トークン(1000 DAI と 1000 USDC)をプールに持つことを意味します。

ここでユーザーAが 100 DAI を100 USDC に交換するとします。そうするとプールには 1100 DAIと 900 USDC が存在することとなり、量が少なくなったUSDCの価格がほんの少しだけ下がります。そうなると別ユーザーBがDAIをUSDCに交換するインセンティブが働くためプールのバランスが調整されるという仕組みです。

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以上のようなCurrency reserves(通貨の準備高、どれだけのステーブルコインが預けられているか)を見てみると、どのステーブルコインの供給量・準備高が少ないから、どのステーブルコインを預けようという判断基準ともなります。

実際にCurve.fiの取引画面でプール供給量の少ないDAIから供給量の多いUSDTに交換しようとすると、DAIが 1.00 単位に対してUSDTが 1.02 単位と微妙に多い割合のUSDTを獲得できることが見て取れます。

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②Curve.fiはどのようにして高い利回り・APR(Annual Percentage Rates/年間パーセンテージ率)を達成するのか?

まず初めにCurve.fiでの取引にかかわる取引手数料が流動性提供者によって分配されることが要因です。これは上述した通りとなります。

さらに、流動性プールはCompound(cプール)のようなレンディングプロトコルへ対して流動性を提供します。yプール(yトークンを利用したPAX、Y、BUSD)はiEarnと呼ばれるプロトコルを利用しています。これについては次項で説明します。

これらの追加の要因により取引手数料以上の利回りが獲得できるというわけですが、リターンの源泉がどこにあるのか、高い利回りにはリスクもそれなりにあることに注意が必要となります。

 

③yプールのyとは何ですか(iEarnとは)?

iEarnは利回りの情報収集サイトです。Compoundが常に最高の貸し出し金利を持っているわけではないと気付くことでしょう。そしてその事実があることで、yトークンはより良いレート(Compound、Aave、dYdX)のプロトコルにステーブルコインを自動的にリバランス・調整させる役割が機能します。yプールは無料でノンカストディアル(運営が顧客の資産を管理しない仕様)ですが、多数のプロトコルにわたって資産を振り分けるため、重大な脆弱性を持つ可能性のあると考えられるのもこのためです。

④入金するコインは重要ですか?

以下で説明する入金ボーナス以外は問題ありません。トークンはプールに分割され、それはそのコイン個別のリターンに影響を与えないので、どのステーブルコインを入金したかを心配することなく、コインをプールに預けることができます。

⑤入金ボーナスについて

説明した通り、慢性的にプールに預けられたステーブルコイン「DAI」が非常に少ないことがわかります。そのため、yPoolに参加する予定の場合には、DAIを預けることが理想的な選択肢になります。スクリーンショットを見るとわかるように、DAIをプールにデポジットすると2%前後のボーナスが即座に得られます。

これの背後にある1つの理由は、プールが常にバランスを取って各ステーブルコインで常に 1:1 の割合に戻ろうとしているため、最低シェアのコインを預けると預金ボーナスを獲得することができます。

⑥お気に入りのステーブルコインで引き出すことができますか?

出金するときも同じ原則が適用されます(ただし入金の場合と逆になります)。最大シェアのステーブルコイン(例:USDT)を引き出すと、ボーナスが得られますが、逆に最低シェアのステーブルコイン(例:DAI)を引き出す際には例えば1単位に対して0.98単位の引き出ししかできないような事態が起こります。

⑦どのくらいの頻度で利息が発生しますか?

レンディング・貸し付けプロトコルを使用するプールの利息は、ブロックごと、15秒ごと、または料金が支払われた直後に複利計算されます。また、複利計算は自動的に行われます(自動で再貸付されます)。

⑧アービトラージとは何ですか?

アービトラージは、私たちの場合、利益を上げるためのトークンの同時売買です。仮想通貨・暗号資産市場は流動性に欠けることが多いため、トレーダーが価格の不一致を利用して利益を生み出す機会がしばしばあります。

⑨インセンティブプールとは何ですか?

流動性プール(特に機会費用のないプール)は、ステーブルコインがペグ(相互の価格を維持)するのに役立つ優れた方法です。

その結果、Curveの一部のプールは報酬による動機づけがされています。つまり、取引手数料と貸付手数料に加えて、プロジェクト(SynthetixとRen)は、独自のコインを使ってプールに流動性を提供する人々に報酬を与えているのです。

現在、2つのインセンティブプールがあります。

⑩これらのインセンティブプールを利用するにはどうすればよいですか?

CurveのsUSDまたはsBTCプールに入金すると、LPトークンを獲得でき、Mintr(https://mintr.synthetix.io/)でステーキングすることができます。

これらのLPトークンをステーキングしたら、報酬を積み上げることでプールに参加し、複利の報酬を何度でも好きなだけ獲得できます。

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⑪新しく追加された、sBTCプールのインセンティブは何ですか?

さまざまな変数、異なったDeFi環境のもとでビットコインがイーサリアムプラットフォーム上で指数関数的に成長しているため、Curve.fiは2つの新しい流動性プールを追加して、トークン化されたビットコインが価格を維持できるようにしています。

sBTCプールは、RENとSNXによって動機づけされています。すなわちsBTCプールはイーサリアム上のビットコインのさまざまな形(wBTC、sBTC、およびrenBTC)で流動性を提供する機会を持ちます。これは、オープンマーケットで、またはネイティブのビットコインを使用し、renBridge(https://bridge.renproject.io/)から獲得できます。

上記で説明した概念はすべて、ステーブルコインではなくイーサリアム上でトークン化されたビットコインを提供することが目的となります。取引手数料に加えて流動性を提供することで以下の報酬を受け取るので、参加することは新しい試みであるとともに新たな利回り獲得手段にもなりえます:

・SNX
・REN
・CRV
・BAL(https://balancer.finance/ネイティブトークン)

これらのインセンティブは(2020年6月19日から開始され)10週間にわたり継続しますが、sUSDプールがそうであったようにこの期間はさらに延長される可能性があります。

詳しくは「SynthetixによるBTCのイールドファーミングプール:New BTC Yield Farming Pool from Synthetix, Curve, and Ren」をご参照ください。

 

⑫Curve.fiのデータ情報は?

統計情報:https://www.curve.fi/combinedstats

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FAQ(よくある質問)

Q. Curveは監査されましたか?

A. はい、CurveスマートコントラクトはTrail of Bitsによって監査されましたが、監査によってリスクが完全に排除されるわけではないことに注意してください。

Q. Curveコントラクトの管理キーはありますか?

A. 管理者キーにより、Curveチームは緊急時に2か月間コントラクトを一時停止できます。

スマートコントラクトは、管理キーでアップグレードできません。これにより、緊急時のアクションが制限されますが、ユーザーは自身の資金を完全にコントロールできます。また、CurveはDAOに移行し、2020年8月からCRVトークンを使用して完全に分散化されます。

Q. どのプールがより高いリターンを提供しますか?

A. ステーブルコインの場合、インセンティブのおかげでsUSDプールとyプールが一般的に最高のパフォーマンスを発揮しますが、市場の状況によって変化することがよくあります。

ビットコインプールの場合、sBTCプールはそのインセンティブのおかげで最高のパフォーマンスを発揮します。

Q. プールに関係なく、CRVを取得できますか?

A. はい、すべてのプールでCRVを受け取りが可能です。

Q. プール内のコインの1つがペグを失うとどうなりますか?

A. 流動性プールのメカニズムにより、プール内のコインの1つがペグを大幅に失うと、流動性プロバイダーはそのほとんどの流動性をその通貨で保有します。

 

以上、簡単ではありましたが、Curveの解説となります。

どのプールが利回りが良いなどの情報はSNSやグーグル先生に聞いてみてください(笑)

 

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参考リンク:

Website https://www.curve.fi/

Explorer etherscan.io/token/0xD533a949740bb3306d119CC777fa900bA034cd52

Telegram https://t.me/curvefi

Twitter https://twitter.com/curvefinance

Discord https://discord.gg/rgrfS7W

Technical paper https://www.curve.fi/stableswap-paper.pdf

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