日本には外来語ってたくさんありますよね。
逆に海外に定着した日本語も結構あります。
「寿司」「浮世絵」などが海外でも同じ名称であることは不思議ではないのですが、「津波」「絵文字」「文字化け」も日本語がそのまま使われていると知った時は驚きました。
こちらの記事では、毛糸で編んだぬいぐるみを指す「あみぐるみ」がオランダでも「amigurumi」と呼ばれていることを紹介しています。
私も、海外で使われている日本語を一つご紹介したいと思います。
「ボケ」
このボケは、漫才での役割や老化に伴う記憶障害などのことではなく、写真の世界で使われる業界用語です。
手ブレなどでピントが合わなかった時、みなさんも「写真がボケてしまった」と言いますよね。
写真全体がブレてしまった時は、ボケはただの残念なヤツです。
しかし、目的のポイントにうまくピントが合った時、ボケは写真をプロっぽい仕上がりにしてくれる最強のお助けマンに早変わりします。
このボケの部分のことを英語では「Bokeh」と言います。
音にすると「ボケェ」という感じでしょうか。
「Boke」だと「ボゥク」と読まれてしまうため、hを加えて「Bokeh」にしたそうです。
なぜ日本語のボケが使われるようになったのかは、この方のブログが参考になると思います。
このサイトによると、海外では、ぼやけた部分を表現するのに「ピントが合わなかった」のように状況を説明する言葉しかなかったようです。
そのため、一つの単純な単語で言い表せる、日本語の「ボケ」が受け入れられたのではないかということでした。
インスタグラムで「Bokeh」というハッシュタグが付いた投稿を調べてみたところ5,800,000件ありました。
タイトルに書いたように「海外でも通じる」と言うには、使われている分野が限定的なのですが、写真の世界ではすでに広く定着している言葉だと言えます。
ボケにも、いくつか種類があります。
まず、前ボケと後ろボケ。
写したいものの前にある物体がボケているのが前ボケで、写したいものの後ろにある物体がボケているのがが後ろボケです。
説明が不要なくらい、言葉のままですね。
その他、単に輪郭がぼんやりしたボケと球状のボケがあります。
球状になったボケのことを玉(たま)ボケと呼びます。
自分の撮った写真に、この玉ボケがうまく出ているとちょっと嬉しくなります。
これからはクリスマスのイルミネーションが玉ボケになって、イイ感じの写真が撮れれる季節ですね。
素敵なボケ写真が撮れたら、ALISにアップして自慢することにします。