どうも。minicooheiです。
本業ではリクルート、副業ではトークンポケット株式会社の共同創業者をしています。
同じような境遇にいるから思う「なぜリクルートの新規事業としてAlisは生まれなかったか」を説明していきたいと思います。
半分以上がリクルートの関係者なので、本来であれば、リクルートの新規事業として生まれても良かったのに、なぜAlisはリクルートの新規事業にならなかったのでしょうか。
ずばり、
の3つです。
リクルートは「自ら機会を創り出し、機会を持って自らを変えよ」という社風が特徴の会社で、沢山の新規事業が生まれてきました。(「企業への招待」(現リクナビ)に始まり、「B-ing」「ゼクシー」「カーセンサー」「じゃらん」「ホットペッパービューティー」などなど。)最近でもRINGといった新規事業提案制度があります。
ただ、お金が余り、サーバー代なども安くなっていて、業務委託で活躍する人も増えている、この時代。機会を創り出すうえでの必要コストは、どんどん下がっています。そんな中で、機会を創り出す上で「承認がいる」ことはそもそも煩わしいわけです。
会社員というものは、「リスクは限定 / リターンも限定」されます。
その中で、うまくいった場合の「新規事業」のリターンは、基本的に会社/株主が享受するケースが多いです。
必要コストが下がっている中で、「(正社員という)安定とちょっとだけ金だして、成功したら俺らのものね」となるわけで不公平感があるわけです。そんな中で、副業として始めた場合は、リスクは限定/リターンは限定されないという状態になります。
論理的に考えて社内で新規事業をするより、副業でするインセンティブが勝つわけです。
Alisの安さんが講演などでよくあげている図ですが、
株式会社は株主のものであり、その最終的なゴールは「株主の利益」です。
DMMのような形である特定の個人が所有している企業であれば、「Aがしたい」というだけでいいかもしれませんが、リクルートのようなサラリーマンが社長の会社では、「Aがしたい」だとしても、「利益の最大化というゴール」のため何をやるにも、株主への説明が必要です。
結果的に、短期的かつ定量的に図れて説明できる、売上とか、アクティブユーザーと言った指標をIR用に追いかけるようになります。つまり、従業員がオーナーシップとか、起業家精神とか持ったところで、株主への説明責任からは逃れられないので、何をやるにも「利益」「収益」「数字」となります。
結局、収益性のわからないものに避けるリソースは小さくなるので、個人でやっても変わらないレベルの投資しかできないため、それなら個人で〜って言う形に帰着します。
まとめると、「株主の利益のために」という株式会社という形態はトランスフォームしたほうが良いし、トークンエコノミーならそうした正しいインセンティブな組織が作れると思うので、Alisを応援します。