もずくです。
ALISも含め、クリプト界隈では“トークンエコノミー”という言葉をよく聞きます。
円やドルといった法定通貨ではない通貨(=トークン)による経済圏を生み出していこうという話ですね。
経済圏といってもそのトークンだけで生活できる必要はなく、何か特定の目的や用途がそのトークンを介して成立すればいいわけです。
ALISでも、最近はハッカー部のAHTが熱いですね。
せっかく法定通貨とは別の価値の媒体を創るんだから、お金とは切り離して、お金には換えられないモノやコトに価値を与えてやりとりしたい!って感じなのかなと私は思っています。
なんだか新しい感じがしますよね!
でも、この「法定通貨とは切り離された小さな経済圏」という考え方は“コミュニティ通貨”という形で古くから存在します。
だから、まったく新しい思想というわけではなく、クリプトの文脈で再び注目されている…といったほうが正確ですね。
世界的にはもっと早いと思いますが、国内でもボランティア労力銀行というコミュニティ通貨の概念(思想)などは1950年には論文が出されて、1973年には実際に動き出しています。
この労力銀行はいまでも利用している人がいて、私も先日、義母からポスター作成を頼まれました😅
こんな感じで、コミュニティ通貨によるトークンエコノミーという概念は昔からあります。“地域通貨"という言葉のほうがよく耳にするかもしれません。
労力銀行のように現在進行形のトークンエコノミーもありますし、広く捉えればTポイントなんかもトークンエコノミーに含まれます。
そして「クリプトによる経済圏」もトークンエコノミーの一部なのです。
さてそうなると、「クリプトによる経済圏」のことを指す、“トークンエコノミー”以外の言葉が欲しくなります。
トークンエコノミーについて語っているときに、相手と話が噛み合わないことが生じ得るからです。
例えば、クリプトのインセンティブ設計やトリレンマ(拡張性・頑健性・分散性)の話などは、従来のトークンエコノミーには必ずしも関係がありません。
以前に大阪で開催されたトークンエコノミーのミートアップに参加したとき、VALUの小川さんが「海外ではクリプトを利用したトークンエコノミーは“クリプトエコノミー”と呼ばれている」と言われていました。
それを聞いた私は、この界隈で使われるトークンエコノミーという言葉に以前から違和感があったので、おお!良い言葉!と思ってしばらく使っていました。
(私のALISの記事にもまだ残っているかも…)
ところが、クリプトエコノミクス(crypto economics)という言葉がすでに別の意味で存在し、クリプトエコノミーという言葉もその文脈で使用されていることが後にわかりました。
この記事はちょっと難しいのですが、例えば、「ビットコインの改ざんが非常に難しい仕組み」などはクリプトエコノミクスの話題になります。
また、ALISの報酬をどのように配布すれば信頼が正しく可視化されるのか…といった話題も、トークンエコノミーというよりは、クリプトエコノミクスの領域に入るかと思います。
☕ ちなみに、上記のブログの冒頭でm0t0k1ch1さんが『トークンエコノミーは、cryptoeconomics という学問から生まれた 1 つの経済の在り方を形容しているに過ぎません。』と書かれているのですが、この文章も「クリプト有りきのトークンエコノミー」の話になっていて、既存のトークンエコノミーを頭にイメージしていると「???」となってしまいます。
一つの方法として、「クリプトエコノミー」というカタカナ日本語を、日本では先に「クリプトによる経済圏」の意味で流行らせてしまうという手があります。
日本語って適当に訳されて定着したものってたくさんあるじゃないですか。
そもそも仮想通貨も「暗号通貨」にして欲しかったし。
だから、ALISのみんなで「トークンエコノミー」のことを「クリプトエコノミー」と呼ぶようにして、クリプトエコノミーとcrypto economicsは異なる概念なんだよ!と声高に叫ぶというのもありかもしれませんね!
と思ったけど、アンバサダー億ラビくんが正しい意味で“クリプトエコノミー"って言葉を使ってますねぇ😅
というわけで、「クリプトによる経済圏」を意味する良い言葉があれば教えてくださいね!
ぜひ広めていきましょう〜
この記事を読んでくれた億ラビくんから、「クリプトークンエコノミー(cryptoken economy)」という呼称が提案されました!!
使う機会があれば布教していきたいと思います〜😊