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ALISトークンを“完全な”ユーティリティトークンとせよ

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  • もずく
  • 2018/11/02 03:06

もずく・Ð・図解屋です。


『ブラックジャックによろしく』の転載で「いいね」の匿名性が話題になっていますね。

私もアリスマンさんの記事に触発されて、仕事終わりの1時間でこんな記事を書いたりしました。


漫画の転載以外にも、別メディアの記事にほんのちょっと手を入れただけの手抜き量産記事が、情報収集を重ねた完全オリジナル記事とあまり変わらないALISトークンを稼げてしまうことも問題になっています。


こういったことが問題とされる理由はいくつかあると思います。

A. 労力をかけていない記事のほうがALISトークンを稼いでいるのが許せない
B. 労力をかけていない記事のほうが信頼スコアを上昇させているのが許せない
C. 労力をかけていない記事のほうが人気記事一覧の上位に来るのが許せない


まずCから触れますが、ALISの問題点を指摘するとき、「ユーザインタフェースの部分」と「プロトコル設計の部分」は切り分けるべきだと思います。

Cの部分は、必要ならば、ALIS運営外の人が別のUIを作っても構わないわけです。ハッカー部などはすでにその方向で進んでいますよね。


Twitterの例がわかりやすいと思いますが、APIを使えば、誰でもTwitterに参加するクライアント(アプリ)を作成することができます。

ユーザは、自分の気に入ったUX(ユーザ体験)を提供するクライアントを選べばいいわけです。

ALISのAPIは、Twitterのようにケチくさい制限はしていませんから、ALISブログサイトと遜色のないものができると思います。


このあたりの細かい話は以下の記事をどうぞ:



本質的な問題はAとB(ALIS報酬と信頼スコア)で、ここは運営さんにしか手が出せない部分になります。

ALISトークンの報酬も信頼スコアの計算も、ALISの「プロトコル」に属する部分だからです。


正攻法としては、コミュニティ(ユーザ)が不平等感をできるだけ感じないようなALIS報酬や信頼スコアの算出ロジックにする…ということになりますが、これはなかなか難しいと思います。

信頼スコアについてはまだ可視化すらされていないわけで、長い目で見ていかななければいけないと思います。


また、「いいね」を非匿名にすべきとか、コピペ報告を可視化すべきとか、半ばユーザインタフェースの改善にあたるような意見もいろいろと出ています。

これらも信頼スコアやALIS報酬に無関係ではなく、また、運営さんにしか手が出せないという点で大事なことだと思います。




さて、ここでもっと根本的なこと、なぜコピペ記事や手抜き量産記事を投稿する人が出てくるのかを考えると、別の解法が見えてきます。


コピペ記事や手抜き量産記事を書く人たちは、ALISコミュニティには興味がないわけです。

おそらく信頼スコアにもあまり興味がないでしょう。

そういった記事で高い信頼スコアが得られても、コミュニティから認められていなければ活躍しづらいでしょうし。


つまり、彼らが興味あるのはALISトークンだけです。

より正確には、ALISトークンを換金して得られる法定通貨(円)だと思います。


ということは、報酬で稼げるALISトークンによって法定通貨での儲けが出ないようにしてしまえば問題は解決します。


例えば、ALISブログの報酬や投げ銭で受け取ったALISトークンは、内部ウォレットから出金できないようにしてしまう方法がてっとり早いと思います。

取引所などで購入したALISトークンも、ALISウォレットに移動したら、そこから外部に出金できないようにします。


ALISウォレットにあるALISトークンはALISエコノミーの中でのみ使用できます。

その最も重要な用途は、信頼スコアを算出する際の“重み”となることです。

これはWPにも書かれているとおりです。


他には、ALISオンラインショップや提携店での使用が考えられます。

これは法定通貨的価値が生じますが、取り扱い商品や店舗が相当広がらないかぎりはその価値は低いでしょう。


理想的なのは、ALISコミュニティの間の労力や思いやりに対する報酬(というより感謝?)としてALISトークンが使われることです。

イラストを描いてもらったり、プログラミングを教えてもらったり、いつもTwitterでリプしてくれてありがとうとか、誕生日おめでとうとか。

そういったやりとりにALISが使われれば十分に楽しいじゃないですか。


これはつまり、ALISトークンを“完全な”ユーティリティトークンとみなすということです。


ユーティリティトークンとは、そのトークンエコノミーにおいて何らかの使用目的のあるトークンのことで、つまりは○○ポイントみたいなものです。

○○ポイントってお金で入手できるけど、○○ポイントからお金に戻すことって普通はできないですよね? ALISトークンもそれでいいじゃないかな…と。


そもそも、ALISトークンがセキュリティトークンとみなされるといろいろ面倒なことがあるので、運営さん的にもユーティリティトークンとしておきたいのではないか…と思います。たぶん。




ALISトークンを「ユーティリティトークンである」と明確に位置づけることで、時折問題となる「ICOに参加した人たちのためにトークン価格を上げる努力をせよ」という主張を抑え込むこともできます。


「トークンが値上がりして儲かりますよ」という前提でICOを実施すると、そのトークンは“セキュリティトークン”であるとみなされます。たぶん。

Ethereumはセキュリティトークンか否か…という騒ぎの中でそんな話が出ていました。


なので、運営さんは「ALISというプロジェクト(エコノミー)の中でいろいろと便利に使用できるトークンですよ」というスタンスでICOを実施したはずです。

ここが(株式の値上がりを期待して購入する)従来のIPOと決定的に異なるところで、ユーティリティトークンのICOとはゲーム内ポイントのプレセールみたいなものなんです。


だから、ICOに参加した人たちはALISによって法定通貨が一銭も儲からなくとも文句は言えないはずなのです。

だって、ALISエコノミーの中で使用するために買ったトークンなんですから。


もちろん、プロダクトの進捗具合とか完成度については、ICOに参加した人たちは堂々と文句を言っていいと思います。

せっかくトークン購入したのに、これじゃ楽しめないじゃねーか!と。

だけど、「トークン価格を挙げる努力をしろ」という主張はできなくなると思います。


もちろん、ICOに参加した人たちに儲けることを諦めろと言っているわけではありません。

ALISエコノミーに参加したいと思う人たちが増えれば、取引所でALISトークンを購入して持ち込む人も増えるわけですから、ALISトークンの法定通貨価格も自然に上がります。

自然に上がったところで売って儲けを出すぶんには、ALISがセキュリティトークンだと言われることはないはずです。




運営さん、いかがでしょう?


一度ALISウォレットに入金されたALISトークンは出金できないようにする…というのは技術的にはそれほど難しくないような気がします。

外部から持ち込まれたERC20のALISトークンは、ALISウォレットに移動された時点でBurnしてしまいます。

それはあまりにも…ということでしたら、出金手数料50%とかでもいいかと。


そうすれば、運営とコミュニティが目指すのは、ALISエコノミーを盛り上げて人を呼び込むことだけ。とってもシンプルになります。

法定通貨での儲けを狙った投稿やいいねは激減するでしょう。


そんなことうまくいくはずない…って?

でも、ディズニーが独自のポイントを発行して、法定通貨より割安でディズニーランドや映画等のコンテンツが利用できたり、ディズニーグッズの限定販売を実施したりしたら、みんな喜んで法定通貨を支払ってポイントを購入しますよね。

ALISエコノミーもそんなふうになれたら、取引所に流通しているALISトークンの価格もちゃんと上がると思います:)


以上、夢物語でした。


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公開日:2018/11/02
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