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暗号通貨はいつから「暗号」通貨なのか(後編)

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  • もずく
  • 2018/10/03 05:22

もずく・Ð・Web3.0です。

引き続きÐの意志を継いでいきます。


さて、前回の記事の後編いきます。


そもそも「Cryptocurrency(暗号通貨)」という言葉が始まったのはいつからなのでしょう?


Wikipediaで「cryptocurrency」の項目を見ると、Bitcoin以前のcryptocurrencyについても書かれており、冒頭にも「2009年にオープンソースソフトウェアとしてリリースされたBitcoinは、初めてのDecentralizedな暗号通貨であると考えられています」と書かれています。

つまり、Decentralized(非中央集権・分散型)ではない“暗号通貨"はBitcoinよりも前から存在したということです。



引き続きWikipediaを参考にしていきますが、どうやら最初に考案された暗号通貨はDavid Chaumによる1983年の"eCash"であり、彼がDigicashという会社を起こしてeCashを実際に実装したのは10年以上後の1995年頃のようです。


また、Bitcoinといえば「Proof of Work」と「ブロックチェーン」が特徴的な印象ですが、いずれも元となったアイデアはBitcoin以前から存在しています。


Proof of Workのコンセプトは1993年に論文で書かれ、1998年にWei Daiによる"b-money"というアイデアの中で暗号通貨に取り入れられました。

ちなみにb-moneyが提案されたのもBitcoinと同じくサイファーパンクのメーリングリストであり、サトシナカモトの論文でも最初に引用されています。


ブロックチェーンとよく似た構造(Hash Chain)はかなり古くからあるようで(いつからかは不明)、Proof of Workと組み合わせる形で登場したのは1997年のAdam BackによるHashcashです。

サトシナカモトの論文でも「We define an electronic coin as a chain of digital signatures」とさらっと書かれていて、暗号通貨をこの形で表現するというアイデアは特別新しいものではないようなニュアンスです。


じゃあBitcoinの何がすごいのかという話ですが、超ざっくりいうと、そうした過去の技術をうまく組み合わせて、中央機関が間に入らなくても安全な取引が成立する暗号通貨を提案したということです。

つまり、サトシナカモトのBitcoinが実現したのは「Cryptocurrency」ではなく「Decentralized cryptocurrency」なのです。


☕ ちなみに、Wei Daiのb-moneyの時点で暗号通貨は分散化(distributed)されています。Bitcoinはそれを分権化(decentralized)へと昇華させました。この「distributed」と「decentralized」の違いはものすごく大きいわけですが、日本語ではいずれも「分散」と訳されています。区別するためにdecentralizedを「非中央集権・分散型」といったりもしますが、長い。「分権型」でええやん…



さて、本題に戻ります。


ここまでの話を要約すると、Bitcoinが暗号通貨のはじまりではなく、暗号通貨を一躍有名にしただけの存在であるということになります。

「cryptocurrency(暗号通貨)」という呼称はおそらくBitcoin以前には無かったものだと思いますが。でもBitcoinから生まれた言葉だからといって、過去の技術を「暗号通貨」に分類できないわけではありません。


ということで、お題である『暗号通貨はいつから「暗号」通貨なのか』の解答は、Wikipediaを信じるならば、David ChaumのeCash(もしくはそれを実装したDigicash)でしょう。


おいおい、Bitcoinが登場するまでの暗号通貨は使い物にならなかったんだから、始まりは実質的にBitcoinだろう?!という声も聞こえてきそうです。

でもね、Bitcoinが初めて成し遂げた“Decentralizedな暗号通貨”というのは、パブリックチェーンで利用されるからこそ意味があるんです。

プライベートチェーンとかコンソーシアムチェーンのように準中央集権な存在を仮定できるんだったらBitcoinより前の技術も使い物になったはずです。

だからといって、いまさらXRPを暗号通貨じゃないことにはできないですし。


そもそもこの話題は「暗号通貨を利用したトークンエコノミー」を意味する言葉を創りたいというところからスタートしているので、プライベートチェーンを利用したトークンエコノミーは弾き出したくない…と。

なので、「暗号通貨」をBitcoin以前/以降で分けるのではなく、過去の技術も含めて、暗号技術を使ったデジタル・アセットはすべて「暗号通貨」でいいんじゃないかな…と思います。


☕ またまた余談ですが、日本語Wikipediaの「暗号通貨」の項目は、英語版とは異なり、「暗号通貨=Bitcoin以降の暗号通貨」というニュアンスで書かれているように思います。eCashからの歴史も英語版をざっと要約したような形で書いてはあるのですが、関連性がよくわからない書き方になっています。Wikipediaも基本的には英語版を参照したほうがいいですね。
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記事一覧][Twitter][Monappy


欄外でどうでもいい話させて…


トークンエコノミーはプライベートチェーンでもいい…なんてこと書きましたが、せっかくならば、暗号通貨を利用した新しいトークンエコノミーは非中央集権的なコミュニティであってほしいと思うんです。

技術的な問題でコンソーシアムチェーンやプライベートチェーンを使っていてもいいんです。みんなの気持ちがDecentralizedならいいんです。


それがÐの意志。


ということで、億ラビくんの「クリプトークンエコノミー」とは別案として、私はこの新しいトークンエコノミーを

トークン・Ð・エコノミー

と呼ぶことを提唱したいと思います!!😂

公開日:2018/10/03
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