自分は中学生の時からネットの世界に足を突っ込んでいた。
インターネット黎明期だった。
学生の頃に主にやっていたのは掲示板で、好きだったゲームについて語り合りあい、わからないことがあれば教え合い、そんなゆるーいやりとりをしていた。
常連の人同士で毎日のように話して、たまに新しい人が来たりして。
「このゲームの事ならヌル(僕)さんが詳しいですよ!」と掲示板の住人に頼られた時は嬉しかったし、
仲良く話していた人に、恋愛のような感情を抱いたこともあった。
常連さんが急に来なくなった時は、とても悲しくなったし、「ネットでの出会いなんて希薄なものだ」と悟った。
まぁ、それは自分が子供のころのお話。
自分とネットはそんな付き合いだった。
あれから20年後。子どものころ違い、人との付き合い方も、世の中のことも、善も悪も、いろいろ経験したすれた大人になっていた。
そんな大人がまたコミュニティに所属した。
あの頃と違い、今は簡単にネットで人と繋がることができるツールが多い。
コミュニティの年齢層は若めだったが、歳上の自分でも簡単に馴染むことができ、周りの人から頼られながら、3ヶ月後には副リーダーのポジションまで登り詰めていた。
メンバー一人一人と割と密に連絡を取り合い、毎日のように雑談をした。
メンバーと実際に会い、一緒に遊びに行ったり、一緒にご飯に行ったりした。
本当に楽しかった。
そして
狂い出したのはここからだった。
誰かによく見られるように振る舞うなんて、社会に出ている自分からしたら容易すくて、どうしたら喜ぶとかは、手に取るようにわかっ
「ヌルさん(僕)は優しくて話しやすくてほんといい人ですよ」と周りに言われ続け、自分は完全に調子に乗っていたのだ。
自分と関わる人が増えていき、人と会っては楽しい時間を過ごすようになると、そのうち「私はそこまで深い付き合いしてくれない」という人が現れた。
毎日のように夜中まで、私に連絡をして話したがる人もいれば、構ってくれないとリストカットを報告する人まで出てきた。
僕に対して恨み辛みまで言う人もいた。
完全に収集がつかなくなってしまったのだ。
いままで、ネット以外の生活ではそんなことは起こらなかったので、心底恐怖を感じて、僕は心に大きな傷を負った。
相手も、自分も、ネットというツールを通すことで四六時中簡単に繋がれるようになり、距離感がおかしくなってしまったのだろうか。
何でこうなってしまったのか、自分にも理解できなかった。
結局のところ、自分は2年間いたそのコミュニティを抜けた。
連絡をとっているのは、ずっと心配してくれて信用してくれていた2人だけになった。
ようやく自分の心の傷も回復してきた。
もう、多分ネットで深い仲になろうとは思わないだろう。
こうやって思ったことを書き綴ってネットに流して、誰かが見るかも知れないし、見ないかも知れない。
こんな付き合い方が一番良かったのかと思う
いつもまとまりない文章になってるけど、これは自分の裏紙に書いたただの雑文。
誰にも届かなくてもいい。
失敗したときに、もう何もかも終わりにしようかとも思ったけど、この失敗を甘受して、前に進むのが僕の使命だよな