新春特別企画ということで、2020年代の日本を大胆予測します。
当たるも八卦、当たらぬも八卦なのでご笑覧頂けたらと思います。
2020年代の日本を語る上で、着目すべきは人口構成の変化です。
高齢化社会のさらなる進展、人口減少に伴う人手不足のさらなる深刻化が起こることが想定されます。
これは2010年代から既に始まっており、人口統計の予測値からもー多少のズレはあるにせよー起こる話でしょう。
その上で、もう一つ注目すべき視点があります。
昨年末に氷河期世代の支援に600億円を投入する、というニュースがありました。
その“氷河期世代”とはWikipediaによれば、
就職氷河期に該当する世代は、様々あるが、一般的に1970年から82年生まれの世代や1990年代半ばから00年代前半に社会に出たり、2000年前後に大学を卒業した、2019年(令和元年)現在40歳前後の世代のことだとされる。
ということは、今年50歳になる1970年生まれの方も当てはまることになります。
荒っぽい見方にはなりますが、この年齢以下は社会に出る年齢からバブル崩壊に伴う就職氷河期を経験し、右肩下がりの社会しか経験していません。
そうした世代が現在、20代〜40代を構成しています。
これが10年経つとどうなるか。1970年生まれの方は60歳になり、就労年齢を20〜70歳としても就労世代のほとんどが「右肩下がりの時代しか経験していない世代」が占めることになります。
少なくとも、企業や社会で中心として活動する世代はこの世代になります。
すると、どうなるか。
氷河期世代より上の世代が築いてきた考え方では成功できないのではないか、幸せにはならないのではないか。
そういう意識の変化が現れ始めると予測します。
既に嗜好の面では「若者の○○離れ」などが起きていますし、昨年末は”忘年会スルー“も話題になりました。
これまでは“近頃の若者は・・・”と終わっていましたが、これからはそうした人々が社会の主要層を占めることになります。
2020年代は一層、これまでの常識が消えていく時代になるでしょう。
忘年会や年賀状、お中元にお歳暮といった長く続いた風習が、2020年代は本格的に消えていくのではないかと予測します。
風習のみならず、生活面や仕事面での「常識」も2020年代は変わっていくと思われます。例えば、「家やクルマは借金しても買うもの」「社員は全国異動してジョブローテーションを経験するもの」といった考え方も、一部では既に行われていますが、「家やクルマはシェアリングする」「社員は望まない転勤はしない」など新たな「常識」に置き換わっていくと予測します。
さはさりながら、上の世代が築いてきたパターンというのは強力で、まだまだ有名企業に正社員で入社してサラリーマンとして勤め、ローンして家を買って・・・という従来の生き方はなお根強く残るでしょう。
「LIFE SHIFT」や「半農半X」などの書籍が何年か前に出ていましたが、そうした生き方をする人がなかなか増えないのは、従来のパターンを失うことへの恐れがあるのでしょう。
キーとなるのは、新しい生き方でどれだけ幸せになれるか。その姿を見せられる人が出てくるか。
そうした人が増えれば、私も私もと続き、大きな流れになるかもしれません。
ある意味チャンスであって、「これが新しい時代の生き方なんだ」と提示できるような形を見せることが出来れば、その生き方に共感する人も増えていくと思います。
それを誰がリードしていくか、2020年代の注目ポイントだと思います。
2020年代が終わる頃には、今とは全然違う時代になっているかもしれません。