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HYDRO 第6フェーズ【 Hail 】(ヘイル)とは?

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  • norihiro
  • 2018/10/29 10:46
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前回に引き続き、HYDROの話題です。HYDROの第6フェーズ【Hail】(ヘイル)に関して提案がなされました。どのような機能なのでしょうか。YDRO 第6フェーズ【 Hail 】(ヘイル)とは?

目次

①HYDROを支える3つのプロジェクト

②Hail (へイル)概要

①HYDROを支える3つのプロジェクト

HYDROは大きく3つのプロジェクトから成り立っています。"atom","hydro","ion" です。それぞれ開発チームが存在し日々開発を行っています。

atom:フィンテック(金融サービスとテクノロジーを結びつけた革新技術)用のプラットフォーム構築

Hydro:金融サービスのための分散型エコシステム全体

ion:AI(機械学習)によるデータ管理

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プロジェクト"Hydro"はさらに5つのフェーズから成り立っています。ここに今回の"Hail ヘイル"が第6フェーズとして加わりました。

Raindrop    認証

Snowflake   ID管理

ICE   文書(管理、保管)

Tide   決済

MIST   AI

Hail (ひょう  証券化

②Hail (ヘイル)概要

現在は提案に対するコミュニティのフィードバックが行われている最中です。仕様説明、運営とのやり取りはGithubページ:https://github.com/HydroCommunity/Community-Brainstoming/issues/7 で確認ができます。以降紹介ページからです。

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冒頭のHRC。HRC (Hydro Request fo comment)-1というのは、Hydroに関する提案書1号という意味です。BTCやETHではよく見かけます。ETHですとERC(Etherium Request for Comment)になります。ERC20のERCですね~。

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提唱者は"MikeKane"氏。Hydrogenの共同設立者です。もう1人は"Mat Kane"氏。お二人は双子なんですね~。Mat氏はメディアが苦手なようであまり出てきません。Mike氏がSNSではメインに発言しています。

内容に入る前に、Hailの骨子であるSecurityTokenization(セキュリティートークン化)について。セキュリティトークンとは、有価証券に該当するとみなされた仮想通貨、トークンの事です。有価証券とみなされるという事は、投資家保護の為様々な機関の監視下に置かれることになりますが、そのためICOのようによくわからない(詐欺の可能性のある)通貨が紛れ込む余地が限りなく少なく、投資家は安心して投資ができるというメリットがあります。

比較されるのはUtility Token(ユーティリティトークン)でしょうか。あるサービスにアクセスするために使用されるトークンで、それ自体には証券としての価値はないとするものです。ただ、この定義も曖昧でユーティリティトークンがいつの間にかセキュリティトークンとなる事もあります。

では内容に入ります。

***********************

HRC:1

Titlle:セキュリティトークン化(Hail)

Status:Draft(原案)

Type:informal(情報提供求む)

Created:9/22作成

①Abstract(概略)

セキュリティトークン市場は何百万ドルにもなると見積もられています。セキュリティトークンとは、投資家、権利、法的順守を明確にわかる形で、パブリックチェーン上で保管されている資産です。

Hydroプロジェクト内でリクエストが上がっていたこの"Hail"というフェーズは、SnowflakeとIceに向けて作られた機能とAtom(その他のライブラリ)を結合し、新しいセキュリティトークンの市場を作り出すことを目的としています。

②Motivation(提案理由)

ブロックチェーン上で取引できる証券(資産)が欲しいという強い要望がHydrogenの見込顧客から多数上がっていた。Hydrogenは既存のセキュリティトークンプロジェクトを凌駕する機能を持っているとの確信があった。

③Benefits of Tokenaization(トークン化の利益)

記事の参照です。

Tatiana Koffman's Official Guide to Tokenization Ecosystem.

概略

(セキュリティ)トークンとは、取引が容易で流動性がある。7年~10年も投資家の資産をロックするようなVC(ベンチャーキャピタル)のファンドとは違うのである。そして更なるメリットとしては、資本配分が柔軟であること、分散しやすくなること、コミットメントが小さくて済むなどが挙げられる。

また暗号通貨構造を使う利点としては、中間取引者の削除、決済期間の短縮、運用リスクの削減などが挙げられる。また、トークン化された債務は、発行者に対して税制上有利な取扱いになるだけでなく、SEC(アメリカ証券取引委員会)の義務付ける2000investor limit(一定以上の投資家を抱える企業は財務諸表を一定期間内に提出する義務がある)の対応外となる。

④Specification(仕様)

セキュリティトークン市場は世界的に次の分野に分かれている

・民間企業(非株式公開企業)の資金調達

・芸術分野

・不動産

・ベンチャー企業、民間企業の資産

・債権

⑤Open Architecture(オープンな構造)

他のプロジェクト、会社、投資機関が既存システム上に連携して構築ができる。「Hail」を効果的にするためには、Hydroエコシステム(Raindrop、Snowflake、Ice、TIde、Mist)を連携させなければならない。これにより、Hailプラットフォーム上に登録された顧客は、セキュリティトークンを安全かつ透明な方法で作成して取引をすることができる。

⑥UI(ユーザーインターフェース)

Hydroは完全なUIライブラリを持ち、API経由で使用できるVegaという可視化ライブラリ(データを可視化するライブラリ)を持っている。個人・企業両方に向けての取引プラットフォームが既に準備されており、これはHailの機能を考慮して拡張する事ができる。

⑦KYC Infrastructure(KYCインフラ)

HYdroは既存のセキュリティトークンに比べて大きなアドバンテージがある。なぜなら既にSnowflakeでインフラが整っているからだ。(オンチェーンでのKYCやAML(マネロン対策))。AtomのプラットフォームにもKYC機能があり、オフチェーン上のインフラの多くはHailで活用されるだろう。

⑧Use of HYDRO Tokens(HYDROトークンの使用方法)

・トランザクション手数料

・管理費

・KYC

・エクスロー取引の中間として

⑨Needed Standaridization(標準化すべき課題)

・トークン化された資産を保護する法的整備

・トークン自体の変更、ERC20の規格変更

・市場と相互作用するオフチェーンベンダー(流動性プール、マーケットメーカー、ブローカー、カストディアン(投資家に代わって有価証券の管理を行う金融機関のこと))

HRC-1は、Hailの仕様、タスク、その他の質問に関してコメントを求めています。

いかがでしたでしょうか。

総合するとHail(ヘイル)は

・顧客からの要望があった

・HYDRO既存の5フェーズ+Atomのいいとこどりをして新プラットフォームを作り、その中でセキュリティトークンを発行する

・HYDROトークンは別途使用用途がある

・法的整備も含め、標準化しなければならない問題はまだまだある

というプロジェクトになります。HYDRO開発の集約といった感じですね。

とはいえ、HYDROは現在SnowflakeとRaindropを先行して進めており、Ice、Tide、Mistに関しても現在開発中(未発表段階)ですので、第6フェーズのHailはまだまだ先の話になりそうです。そもそも原案ですのでこれからコミュニティと議論を重ねていくと思われます。

いつ来るかはわかりませんが、確実にセキュリティトークンの需要はあると思います。着実にプロジェクトを進めて欲しいですね~。

間違い等がありましたらコメントいただければ幸いです。

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公開日:2018/10/29
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