2019/6/16日
5:50 さわやかトイレ駐車場
6:20 カトラ谷
7:05 堰堤
7:50 金剛山頂 8:35
9:20 千早城跡
9:40 駐車場
総上昇量 800m
距離 7.4km
金剛山はいろいろコースがあるようだが、今回は簡単な沢登りができるカトラ谷コースを選択した。駐車場にはすでに車が何台も止まっていて、出発する人たちがちらほら。みなさん千早本道へと進むが私は逆方向へ。
30分ほど林道を歩けばカトラ谷へと入りそのまま入渓する。沢登りといっても水につかるわけでもなく、普通の登山靴で大丈夫。昨夜はずっと雨だったが水量は少ない。
堆積岩が主で軟弱なんだろう、沢底には砂が積もっていて流れる水も濁っていた。倒木が多くて岩をよじるより倒木をまたぐ方が多い。しかし踏み跡は明瞭で倒木越えに戸惑うことはない。
踏み跡は明瞭だが誰ひとりいない谷を進んでいると、堰堤と頑丈な金網ブロックにぶち当たる。なんだこれは。こんなん初めて見た。ジュラシックパークですか? 岩や倒木をせき止めるためにあるんだろうか。ロープが下がっていてそれをつたって向こうへ越える。
堰堤を越えると二俣になっていて、本流らしき左俣は土砂崩れによる倒木だらけでめちゃくちゃだった。去年の台風の爪痕だろうか。高く積もった土砂の向こうが右俣。ロープがかけてあった。
右俣は狭く樹木が生い茂り、その上ガスに覆われて日も差さないので暗くて不気味。水は消えて枯れ沢となる。正直、沢登りとしてはまったく楽しくない。この後、さらに二俣に分かれ、両方踏み跡がありどちらからも行けそうだったが少しでも明るい左を選択。
やがて傾斜が緩やかになり、平坦で広いブナの森になった。ふむ、ここはガスっていても幻想的でいい。なかなかよい感じのところだと歩いていたら、いつのまにか登山道で木段も現れた。
木段を上りきるときれいに整備された一般道に出た。二俣を右に登ったらどこに出るのか見に行くと、お地蔵さんの近くに明瞭な踏み跡があった。
お地蔵さんから戻るとすぐに山頂だった。ここまで誰にも会わなかったが、広い山頂ではチラホラ数名休んでいた。さすがにこんなガスガスじゃ人も少ない。そういえばここはライブカメラで毎時0分に画像が公開されるらしい。振り返るとカメラが2台こっちを向いていた。
せっかくなのでと8時になるのを待っていると、ベンチで休んでいた人たちが次第に集まってくる。時間に合わせて登山者が次々登ってくる。どこで休憩していたのか、高校生の団体がワイワイ言いながらドドドッと集まってきた。
いつのまにか30人ぐらいの人だかり。すごい。
「まだかな〜」「あと何分?」と言いながらそのときを待つ。
8時を過ぎると、「撮れたのかな?」「もう終わったんか?」とか言いながらバラバラと解散していって、また閑散とした。
山頂一帯には休憩スペースや神社があってとても広い。登山回数を記録するため、ハンコを押してくれるところがあった。
へー、ここが有名な、、、と思って見ると1万回登頂記念のパネルが飾ってある。すごい、せいぜい数千回かと思ったら1万回とは。
わたし「あの〜、一番多い人は何回登ってるんですか?」
おじさん「1万7千回くらい」
わたし「い、いちまんななせん (;゚ロ゚)」
私が驚いているのに、おじさんは私をチラリとも見ず黙々とペンを走らせていた。私があんぐりしていると、数名の登山者が「ごくろうさまで〜す」といってハンコを押してもらっていた。
私はほぼ毎週山に登っているので年間登山回数は50回以上であるが、17000回となると340年かかる。毎日登っても47年かかる。てことは日に2往復3往復することもあるんだろうな。登山口の駐車料金が600円なんだけどバカにならんな〜、月極契約してるのかな。
白山や白木峰など好きな山は、季節を変えて年に3〜4回登ることもある。しかし、年中毎日というとそれって登山か?と疑問に思う。
私にはそういう登山は、時間が無い時に近場の牛岳や金華山に登るというのと近い。それは登山というより体力作りのトレーニングである。あるいはジョギングや、ジムに通うのと同じような気がする。
自分にとっての登山は、行ったことのない見たことのない景色を求めて山に登ることである。
と書きながら、17000回も登っているとある日、景色が違って見えてくるのだろうかとも思った。
何事も継続するとは偉大なことである。
きれいに階段が整備された千早本道を使って下山した。誰もいなかったカトラ谷と違い、次から次と人が登ってくる。そんなに天気も良くないのに。
登る人が多いので階段を整備しないと、軟弱質で崩れやすいこの山では、道はすぐにダメになってしまうだろう。
「おつかれ〜」「昨日は降らなくてよかったね〜」
あちこちですれ違いざま挨拶の声がする。
みんな常連だ。
私は2回目は無いなと思った。