前夜、瑞牆山登山口の駐車場に来た時には車が半分ほど埋まっていて、上でテント泊しているのだろうか、結構多いなと思った。4:30に起きて身支度して車から出てびっくり、駐車場はびっしり埋まっていた。やっぱり昨夜のうちに来てよかったのかも。
2018/4/29日
4:40 駐車場
7:10 瑞牆山2230m 7:40
9:45 駐車場
距離 6km
高度上昇 884m
車は多いがこの時間から出発する人はおらず、登山道は静かだった。靴擦れで皮がむけたかかとに絆創膏を貼ったが、上りは圧がかかって痛い。まぁ、我慢するしかない。
花もないし、鳥のさえずりもない、かかとが痛いのを気にしながらただ黙々と登っていると、突然展望地に到着した。
と感嘆の声をもらす。
長年の雨風の浸食により、固い花崗岩がゴツゴツと露出した独特の山だ。
針葉樹の大森林からまるでニョキニョキと岩が生えているような趣である。(深田)
富士見平には無数のテントが張ってあった。山の朝は早いはずなのに、ここはまだずいぶん静かである。広いテン場はソリス・シルも張れそうだと思った。ここで登山道は瑞牆山と金峰山の分岐となる。瑞牆山へは斜面をトラバースして進む。針葉樹で覆われた暗いトラバース道は、樹林の合間から日に照らされた瑞牆山がチラチラ見えた。
トラバースはやがて少し下って、天鳥川を渡渉する。そこからは岩が露出した険しい上りとなる。鎖がついているところも数ヶ所あるが、危険なところや苦労するところはなかった。ただ足の痛みが気になる。
大ヤスリ岩を過ぎてぐるっと北側を回り、急な岩場を過ぎたら突然山頂部に出た。それまでずっと展望もなく樹林の中を歩いてきたが急に開けて、これは劇場の幕が開いたかのような感覚だった。
おー、すごい!後から来る誰もが発する言葉である。昨日の茅ヶ岳からは見にくかった、仙丈ヶ岳、北岳、間ノ岳も確認できた。
八ヶ岳もばっちり。写真を撮りまくったら、スベスベした岩の上で朝食用のパンを食べた。この時点でまだ金峰山に行くつもりであったので、あまりゆっくりせず少し急いで食べる。
さぁ金峰山に行こう、とリュックを背負って歩き出したら足を滑らして転倒した。こんなところで転ぶって、まじやばいっしょ。後からどんどん人が登ってきていて、転んだところを見られて、あ〜恥ずかし。
この転倒が心理的ダメージを与えたようで、下りなのになんだかペースが上がらない。だんだん後から来た人に抜かれるようになった。我慢できない痛みではないが、靴擦れの痛みのせいで歩みが遅くなっているみたい。しまいにおばちゃんたちにまで抜かれてショック。
このペースじゃ金峰山に登ったとしても、帰りは相当遅くなるだろう。残念だけど諦めた、下山しよう。また来る理由ができたと思えばよい。