糸魚川市の長者温泉は、笹倉温泉と柵口温泉の間にあり、山の帰りにはまず寄らないであろう位置である。海沿いの国道8号線から山へ向かってずっと奥まった木浦(このうら)地区にある。建物は古民家の空き家を利用。
小さなお風呂場である。古民家のわりに風呂場はしっかりしたタイル張りで、窓の外も何の風情もない。お湯もこれといった特徴のないお湯で、外にボイラーの煙突が立っておりただの沸かし湯?ほんとに温泉?と思った。
いったん上がって脱衣所で温泉成分表を探したがない。代わりにゆとり館の温泉プロフィールが掲げてあった。
◎「メタケイ酸」が含まれる温泉
メタケイ酸は、肌のバリアの修復機能がある、美肌成分です。
◎「PH値8.4」の弱アルカリ性の温泉
古い角質層の新陳代謝を促進するので、くすみをとり、ツルツル肌になります。
◎からだに優しい温泉
刺激が少ないので、湯あたりしにくいお湯です。どなた様も安心してお入りいただけます。
メタケイ酸て何だ? あ、そうかここは温泉でなくて鉱泉か。だから成分表がないのか〜。とりあえずもう一度入った。
ここは、ちょっと変わった料金体系。窓口で、「お風呂、一人」というと「一回ですか、400円です」と言われる。
(あれ?おかしいな、ネットでは500円だったはず)と思いながら400円払った。料金表を見ると、
日帰り入浴500円(休憩あり)、1回入浴400円
となっていた。畳敷きの休憩室があり、そこを利用する場合500円らしい。でも休憩室とは別に立派なソファが置いてあってここで浮いた100円で牛乳でも飲みながらくつろげる。
帰りの車の中で、温泉から上がったあとのときのような、疲れが身体からじんわりにじみ出る心地よい感覚になって、ぐったり横になりたくなった。500円払って休憩室でごろごろ横になり、ぼーっとした時間を過ごすのもよかったかもしれない。
そーいやおばさんが、ピクリとも動かずに寝てたな〜。(2019.4入湯)