国の特別天然記念物、石徹白の大杉は、東海北陸自動車道、高鷲ICからスキー場を経て山奥へとひた走り、白山美濃禅定道登山口から15分ほど登った所にある。
登山道とはいえ、大杉までの道は石段できれいに整備されており、サンダルズックでも歩くことができる。美しいブナ林が出迎えてくれる。
大杉は、「特別」天然記念物に指定されているため柵を設けるなど保護が徹底されている。だから近くによって幹を触ったりして、「わー、パワーを感じるー」などと言えない。ゆえに草が生い茂った大地に根をおろす杉に、近寄りがたい畏れを感じるのだ。
柵の後ろへ回り込むと、見上げる感じとなりさらに大きく感じられた。樹齢1800年、幹回り14m、縄文杉から数えても国内で10指に入る威風堂々たる巨木である。
石徹白は白山の玄関口として栄えた。
その昔、イザナギ神とイザナミ神がこの地に降りて大宮柱を立て鎮まったのが白山中居 (ちゅうきょ)神社の始まりである。その時ひとむらの白雲がたなびき神が「これ いと しろき」と呼んだことから、この地を石徹白と呼ぶようになった。
石徹白は豊かな自然と神に出会える場所である。
中居神社に参拝した帰り道の道路脇。
「元気の出る水です。マタタビの水を飲み、又、旅を続けてください。」
なぜマタタビなのか謎だった。