こんにちは。水泳コーチのたつきです。
コーチや親、子どもたちがチャレンジするための
環境づくりをしているサポーター目線での考えを書いていきます。
子どもたちがスポーツや遊びなど、何かに夢中になること
そのものを、みなさんは愉しんで応援できていますか?
目次
・生涯スポーツとして愉しむ!
・スポーツを愉しむことで「自己判断力」を育む!
・スポーツで「共同子育て」感を共有・共感する!
・サポーターは、子どもやその仲間にとってモデルであること
・子どもの幸せは何にも代えられない
水泳コーチの視点から
まずは、スポーツの価値観についてお話しします。
日本の学校では「体育」が科目としてありますが
これは「スポーツ」とは違った概念だということをご存知でしょうか?
体育には、集団の中での規律を身につけていく
軍隊の名残が少なからずあります。
体力を育み
精神力を強くし
心身共に鍛え上げていくものです。
学校体育運動会などでも
右向けと言われれば
全員揃って一糸乱れぬ動きを見せる指導が行われています。
みんな同じ環境の中で
同様にして過ごすことも大切なことです。
しかしそれをスポーツとして行うことはまた違ったことです。
スポーツとは、もともと「たのしむ」という概念が強いものです。
身体を動かして、競い合うことを愉しむ。
ですが、勝利を目的とした競技だけがスポーツでなく
そもそも老若男女問わず
だれもが健康づくりや社交場として愉しみを求めたのがスポーツです。
「苦しくても辛くても我慢して乗り越える」が、どっちとなるか?
競技スポーツであれば練習や競技中は身体的に辛くて当然です。
頂点に立つにはとても過酷な道を乗り越えて行かなければなりません。
それを
自分の目標・夢として「愉しんでいる」のか
コーチに「指示を強いられている」のか
どんな気持ちで臨めているのかで、まったく違うものになります。
スポーツ基本法が制定されてより
日本体育協会も全世代が楽しむことを一部の趣旨として示し
18年4月より日本スポーツ協会に名称変更しました。
アスリートの育成において全国には優れた監督やコーチがいます。
それでも体罰や言葉による暴力などの、パワハラ問題が後を絶ちません。
一つの原因として
指導者の指導方法が時流に合ってきていないということが考えられます。
日本のスポーツは学校体育をベースとして強化・発展してきているため
どの学校も3~4年間という短い期間でチームづくりをしなければなりません。
それなりの指導力・トレーニングプログラムを構築しなければなりません。
その指導法が
科学的な理論に基づいたものなのか
それとも軍隊的な根性論をベースにしたものなのか。
そもそも主役はプレイヤーであるのに
そのサポートをする監督やコーチの立場が上位になるが故の問題なのではないかとも考えます。
監督やコーチは、チームの勝利のために指導を行っています。
つまりプレイヤーである子どもたちには、勝つための指導を行ないます。
そんな子どもたちは
監督やコーチの言われた通りしなければ怒られる為、常に顔色を見て怒られないプレーをするようになってきます。
言われたことだけしかできない環境は
指示待ちの行動しかできなくなり
自分で考え
その場に応じた最適なプレーをする愉しみを奪っていくこととなります。
その難関を乗り越える為に
どんなプレーをするのかを考えることも
スポーツの愉しみであります。
そしてやりきったときの達成感を味わう瞬間が醍醐味ともいえます。
こういった経験の中で
問題に直面しても自分で考え
解決への道を切り開く「自己判断力」が身についてくると考えています。
「プレイヤーズファースト」と言われるように
あくまで主役は選手となる子ども達です。
監督やコーチ、スタッフ、保護者は
「サポーター」に徹することが大切なのです。
プレイヤーが描く将来を知り
プレイヤー・サポーターのみんなで共有し
どの様に導いていくのかが周りにいる大人「サポーター」の役割となります。
子育ても同様に
子どもたちが何に興味をもって
どんな仲間と過ごして
成長していくかの過程を「サポーター」として導いていくことが
「共同子育て」と考えています。
子どもたちは真似をするのが得意です。
私達の行動や言動が
子どもの考え方や判断基準、人間性が
そのものとなることを学んで模範とならなければなりません。
子どもがチャレンジする動機・愉しみはなんだろう?
上手くできたときも
失敗したときも
良いプレーができたときも
エラーしたときも
ただ支えて応援する。
プレッシャーをかけたり
非難しないこと。
失敗して失望を感じているのは子ども本人です。
「成功や失敗への不安を捨てて、すべてを愉しめ!」
サポーターとなる私達は
子どもが挑戦する、できることに
いつも満足を感じて応援することが大切です。