パドレスのダルビッシュ有投手は日本時間4日に本拠地ペトコパークで行われたメッツ戦に先発登板し、5回3分の1を4安打2四死球5奪三振の2失点で今季6勝目を挙げました。
今日のダルビッシュですが5回2死までノーヒットピッチング!!
これだけ見れば良かったようですがここのところ奪三振が減少傾向にあります。
前回はアストロズ戦は5回で5奪三振、その前のロッキーズ戦は7回で5奪三振
イニングを上回る奪三振が売りのダルビッシュとしては奪三振の減少は気になるところです。
今日も5回3分の1で5奪三振とイニング以下になってしまいました。
奪三振が少なくなると被打率が上がるというのが今の時代では当たり前のこととして認識されています。
BABIPというものがあります。
これはBATTING AVERAGE BALL IN PLAY の略ですがインフィールドに飛んだ打球は長い目で見れば打率3割前後に収束されるという理論です。
昔はこんなものなかったのでマダックスは27球で試合を終わらせるのが究極のピッチングなんて言ってて桑田真澄もその考えに傾倒していました。
しかし打たせて取るということは運任せであるということが明らかになったのです。
打ち取った当たり、ボテボテの打球でもインフィールドに飛べばポテンヒットになったり、内野安打になったりします。
なので奪三振のみが投手の実力であるという考え方が根付きました。
では過去の名投手マダックスは運任せのラッキーすぎる投手だったのでしょうか?
そんなに簡単なことではないです。
マダックスの被BABIPはキャリア通算2割8分1厘で特別に低いわけではありません。
被BABIP
クレイトン.カーショー2割6分9厘
ペドロ.マルティネス2割7分9厘
岩隈久志2割7分9厘
グレッグ.マダックス2割8分1厘
ジャスティン.バーランダー2割8分1厘
黒田博樹2割8分1厘
田中将大2割8分3厘
野茂英雄2割8分4厘
ダルビッシュ2割8分6厘
ジャコブ.デグロム2割8分8厘
マックス.シャーザー2割9分
ランディー.ジョンソン2割9分1厘
カート.シリング2割9分3厘
ゲリット.コール3割
fangraphs warという選手の貢献度を表す指標がありますがこれだとゲリット.コールは不運となり、防御率よりも真の防御率と呼ばれるFIPがよくなり、fWARは高めになります。
では何故、マダックスはあんなに防御率がいいのか…
それは被本塁打が異様に少ないのです。
9イニング辺りの被本塁打
グレッグ.マダックス0.63
クレイトン.カーショー0.71
ペドロ.マルティネス0.76
ジャコブ.デグロム0.77
ランディ.ジョンソン0.89
ゲリット.コール0.90
ジャスティン.バーランダー0.93
カート.シリング0.96
マックス.シャーザー1.02
ダルビッシュ有1.08
野茂英雄1.14
岩隈久志1.17
黒田博樹1.35
田中将大1.36
こうやって見るとMLBの超一流投手と日本人投手の差は被本塁打にあると思います。
シングルヒットで得点するには最低3本必要ですが本塁打は1本で1点です。
本塁打を打たれない投手が防御率がよくなるのは当たり前です。
田中将大は球威がなく本塁打を打たれすぎでした。
野茂は被本塁打はそこまで打たれる方ではなかったですが四球出しすぎで防御率がよくありません。
ダルビッシュはいい線いってますね。
今日のダルビッシュですが奪三振が3回以降1つしか奪えなかったことが捕まってしまう原因になったと思います。
やはり打たせて取っていてはヒットになるリスクも大きくなるし、本塁打を打たれたのは痛かったです。
ダルビッシュはマキャンに2ランを6回に浴びて、更に死球を出したところで降板。
ここで2番手ヒルはマキニーに四球を出しました。
そして失策も絡んで1死満塁の大ピンチ!!
4-2でパドレス2点リードだが、外野へ抜けるヒットが出れば同点でダルビッシュの白星消滅!!
なんとここでアロンソがセカンドゴロでダブルプレー!!!
ダルビッシュはツイてました!!!
パドレスは4-3でなんとか逃げ切りダルビッシュ6勝目となりました!
これでダルビッシュは日米通算170勝目となり、岩隈久志、松坂大輔に並びました。
ダルビッシュですが背中に張りを感じたとのことで降板したらしいです。
球数も90球投げてましたしね。
何にしろ勝てて本当に良かったです!!