【契約民主主義FAQ】GAFAと民業について

本編はこちら: 契約民主主義

 

A. 曖昧さについての質問

Q1. この世界ではみんな提案をしないと仕事がないの?

契約民主主義はあくまで政治の代替。技術と社会の軋轢が増す中で、新しい技術で民間企業がスムーズに活動する社会基盤を最適化するためのもの。

Q2. この世界でGAFAは何をしているの?

相変わらず最先端技術を発明してはお金を稼いでいます。彼ら自身も提案者になれるために、技術の発展を妨げる規制を次々と廃止し、優れた行政を提案していきます。彼らの作った行政を我々は監視して改善提案をしてもいいのですが、あまり欠点はないでしょう。彼らのそのような行動は、株主利益の最大化のためにあります。

 

B. セキュリティや持続性についての質問

Q1. 国をGAFAに乗っ取られてしまわないか?

審議員たる一般人が気持ちが悪いと思うような提案は却下できますし、間違って通った提案もあとから改善提案や廃止提案を出せます。したがって、GAFAは "Can't be evil." (Don'tではない) という状態にあると言えるでしょう。

Q2. GAFAは最高の政治を続けるの?

技術が発展するにつけ、GAFAは社会実装が可能になります。スムーズに株主利益は伸びるでしょう。一方で、株主利益向上の蓋然性を高めるために、一般人を技術との親和性が高いようになんらかの洗脳を施し始めるかもしれません。どこまでも技術を受け入れて人であることをやめるトランスヒューマン・シンギュラリティになるのでしょうか?

 

C. アクセシビリティについての質問

Q1. GAFAが政治までやっちゃうんだったら、国民は参政意欲が下がらない?

GAFAの目が行き届かないような細かな身の丈に合った行政の課題はいくらでもあります。また、GAFAもたまには間違うでしょうし、民意が許すギリギリを攻めてくるでしょうから、気は抜けません。

 

D. スケーラビリティについての質問

Q1. 政治をも駆使した徹底的な株主利益の追求の先には何があるの?

株主利益のための熾烈な洗脳でも変えることのできない人間性や愚かしさによって、無限に技術を受け入れさせることはかなわないでしょう。GAFAの株主は損をしないように、人類の愚かさを読んで株主総会で意思決定しなければなりません。

しかし、果たしてこの状況において金にどれほど意味があるのでしょうか?そして同じ人間としての株主は、何を望むのでしょうか?加えて、GAFAの株主がどんな世界を望んで意思決定しようが、人々がそれを受け入れなければ無駄です。

賢かったり愚かだったりを繰り返しながら、どこまでも人間らしく平和に循環する未来なのかもしれませんね。(あるいは、本当に人間であることを辞める人々と仲違いするか ;)

 

E. その他の質問

Q1. その世界って、一定以上の金額のお金に意味なくない?

市場原理と株式とお金がGAFAにここまでのエネルギーを与えているので、お金は社会を構成するパーツとしては確かに意味がある。彼らの "Can't be evil." の副産物として未知の技術が確実に社会に浸透していくため、多くの不幸は取り除かれていくだろう。そしてそのサービスを享受するためにはお金は必要だろう。(攻殻機動隊でも電脳の品質に上位下位があり、下位の電脳を使っていると有事に困る)

Q2. その世界って、累進課税に意味はあるの?

寿命を受け入れ、自然な人間として生きる限りにおいては、一定以上のお金がなくとも済む世界であり、人間をやめて寿命を超えたい人々にとってお金は重要であるが、そうでない人々にとってはお金は重要ではない。

しかし、公共財が高度化するにつれて必要な税金は多くなる。逆進性のある税金しかない状況において、自然な姿を愛する人々は不要な高度な公共財のために多額の税金を取られることを許せるだろうか?民意が公共財の品質のボトルネックになるとき、上記の議論のようにGAFAは各種提案や洗脳を試みるかもしれない。それでも民意が覆らない時、不死を目指す人々はその停滞を許せるだろうか?累進課税によって金持ちのトランスヒューマニストを止める必要があるかもしれないが、なかなか金持ちに課税するのは難しい。

Q3. トランスヒューマニストは既存社会の抜け穴とどんどん通り抜けやすくならないか?

然り。したがって止めようもなく力を肥大化させていく。

Q4. 国によって民意は違うのだから、GAFAとはいえ国ごとに最適化されなければなかなか最善の政策を出せないのでは?

システムとして、あるいはソースコードとしてはグローバルに共有のものを持ちながら、政策提案者としてのGAFAは各国に特化した主体(=ローカルGAFA)を持つだろう。

国ごとに民意が違うことから、技術の受け入れ度合いが国ごとに大きく異なってくる。今の日本と中国の差のようなものが、契約民主主義国家間でも生じるかもしれない。一方で独裁政権の国家でどこまで複雑化する世界で安定的に技術を取り込んでいけるかも疑問であり、最終的にどの国家も競争力維持のために契約民主主義を使用するだろうと考える。

また、国ごとに民意が異なることから、「人間を辞めた人々(=トランスヒューマン)」の比率も国ごとに異なる。前述のように各種法整備が大きく異なることになるだろうが、契約民主主義はその変化にも耐えうるだけの柔軟さを持つ。また、軍備が無人化するにつれて軍事費に占める人件費の比率が下がり、世界中における基地の数は増え、そこに駐屯する兵士の数は減り、今のアメリカのように兵士が死傷することによる世論の炎上もなければ、選挙前に大統領が軍事判断を誤る蓋然性も低まる。それが平和な均衡を生むかは定かではないが、自ずと人間を辞め、自動化したほうが合理的である力学は存在している。

Q5. 技術が社会に受け入れやすくなることによる暴走って、本当に起こるの?

GAFAは株主利益の追求のために各国内で政治の最適化をする能力を得て、それは人々にとっても悪い話ではないが、株主利益の追求を進めると結局GAFAとはいえ国際秩序というより上位のいじれないものに突き当たると思われる。

ローカルGAFAが軍部にも強い影響力を持っているなら、「互いに利害が衝突するローカルGAFA同士の株主利益最大化のためのコンセンサス形成」が新しい国際秩序になるだろうと私は考える。

各国民意と株主利益の間で綱引きをしながら、国際秩序を乱さずに技術を速やかに利益に変える術ローカルGAFAコンセンサスは生み出すだろう。

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2020/01/08 44.84 ALIS 10.00 ALIS
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田舎の思想家です
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