こんにちは、reindeerの原です。
国連機関が掲げるミッション/活動とブロックチェーンという技術は非常に親和性が高いんだなぁ、、と改めて感じます。
MARISさんの記事「持続可能な社会に向けて!国連ブロックチェーンイベント(1)」を拝見しました。
国連旗と一緒のMALISさん、うらやましいです!
国連にはロマンを感じます!ホテル・ルワンダ(泣ける映画)を思い出しました。
SDGsのイベントということで、"世界の持続可能な発展に向けて"という言葉が強調されていたのが印象的でした。
引用:「持続可能な社会に向けて!国連ブロックチェーンイベント(1)」
ブロックチェーン関連の記事でも、持続可能という言葉をよく目にします。
子どもたちにどんな世界を残せるか?という視点ですね。
reindeerプロジェクトもその例にもれず、持続可能な社会づくりを最も大切な命題の一つとしているので、ここで少しお話させていただきたいです。
(持続可能性とは)人間活動、特に文明の利器を用いた活動が、将来にわたって持続できるかどうかを表す概念であり、エコロジー、経済、政治、文化の4つの分野を含むものとされる。
引用:持続可能性(wikipedia)
持続可能性へのアプローチは多岐にわたるので、語り手によって論点はずいぶん変わるように思います。
今回紹介するのは、reindeerが持続可能性を考える上で影響をうけた、ジェレミー・リフキン氏の「限界費用ゼロ社会」です。経済分野からのアプローチです。
簡単に言えば、リフキン氏はテクノロジーを正しく使えば、我慢しなくても資源の無駄遣いが止められると言っています。
特徴的で面白いのは、その根拠がクリエイター目線なところです。
(リフキン氏は「プロシューマー=生産消費者」と呼んでますが)
1:テクノロジーの力は、みんなをクリエイター(生産者)にする
2:みんなが互いのクリエーション能力をシェアすれば、大企業はいらない
(大規模な生産設備や、その稼働に必要な資源や富の集約は無価値)
3:大企業がなければ、競争や利益留保による資源の無駄づかいがなくなる
(それが限界費用ゼロ状態)
つまり、誰もがクリエイターになれる社会が、持続可能な社会の第一歩だと言っています。すごくクリエイティブな考え方ですよね!
世界中の富が、クリエイターになったすべての人々の間で再分配されるという。
だからreindeerも、その活動が「誰もがクリエイターになれる社会」づくりにつながることを前提に、クラウドデザイン(デジタルサービスを安全で簡単に作るための設計図)の扱いかたを設計しています。デザインは無償かつ再利用可能なライセンスで配布できるようにするとか、だからこそ作者の努力に対してプラットフォームからちゃんと報酬がでる仕組みを用意する、とかです。
余談ですが、同氏が欧州で人気がある理由はなんとなくわかる気がします(リフキン氏はメルケル独首相のアドバイザー)。以前私が日本の小さな会社で米欧混成の投資家、起業家と事業協力の交渉をしたとき、最後まで味方になってくれたのは欧州メンバーでした。名もなき日本人の意見を聞こうよと。ただの感想ですが、欧州にはメジャープレイヤーじゃない小さな組織や個人が集まって一緒に進もうという気風があって、能力シェアリングや既存経済への挑戦を受け入れやすい土壌があるのかもしれません。
アプローチは違えどクリエイターを中心に世界を変えるエコシステムを生み出すALISとreindeer(勝手に絡めてすいません)。UNDPで18番目の持続可能な開発目標に「すべての人をクリエイターに」枠をつくって、国連活動に接続させてもらえたらCoolですね。
Jeremy Rifkin (2014) The Zero Marginal Cost Society: The Internet of Things, the Collaborative Commons, and the Eclipse of Capitalism. Griffin.