加水分解のことを「バグる」っていうらしいです。
というわけで今回は加水分解についてです。
90、2000年代にハイテクスニーカーによくみられる現象ですね。
そもそも加水分解とは、化学物質と水が反応して分解を起こす現象のこと。スニーカーのソールには、水分に弱い性質を持つポリウレタンやEVA(エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂)が使われており、それらの化合物質が、空気中の水分を吸収しすぎると、加水分解を起こし、ソールがボロボロになってしまいます。
そもそもなぜこういった素材が開発されたかというと、従来のシューズより軽く、よりクッション性を高めるためです。つまり0コンマ何秒を争うアスリートに向けて作られたものなので耐久性は必要なかったのです。トップ選手は試合ごとに履き替えたりしますから。
巷でよく言われるハイテクスニーカーとは主にソールにテクノロジーが詰まった靴ということになります。
逆にローテクスニーカーはソールがゴムでできており、シンプルなつくりのものが多いです。
軽くクッション性の高いソールは水分を吸収しやすくローテクスニーカーよりも加水分解しやすいです。
またハイテクスニーカーのソールは製造された瞬間から加水し始めるので新品のまま一度も履かずに何年も置いておくとそれだけでも加水分解が起きてしまいます。
そして、加水分解を100パーセント防ぐ方法はありません。
化学物質と水分の化学反応なので適度に履いてソールの水分を抜くことで寿命を延ばすことはできますがそれにも限界があります。靴箱に長い間しまったままにしてしまうといざ履こうとしたときにボロボロになってる、、ということになってしまいます。
私なりにハイテクとローテクの見分け方としては、履いた時の印象が
重いとローテク
軽いとハイテク
という風に見分けています。あくまでも個人的な考えなのであまり信用しないでください(笑)
ローテクスニーカーはソールがゴムでできているのでソールの加水分解は起きませんが、アッパーとソールの接着材が加水してしまってアッパーとソールごと剥がれてしまうこともあるので気を付けて下さい。
ローテクの代表
VANSのオールドスクール
ネットに「加水分解」と検索するとたくさんの対策法が出てきますがやはり一番の対策は「履いてあげる」ことです。
ここまでは主にスニーカーについての話でしたが、
女性用の靴でも加水分解する靴はもちろんあります。
ソールにウレタンが使われているパンプスやブーツもたくさんあります。
価格が安かったり、履き心地が軽いものは可能性が高いです。
スニーカーとは違って修理屋さんに持っていくとゴムソールや革のソールに張り替えてもらえるので、アッパーが生きている限りは履けます。履き心地は変わってしまいますが。
スニーカーは特殊な見た目のものが多いのでソールの張り替えのできるところが少ないです。
ソールだけでなくアッパーに使われている合皮も加水してボロボロになります。
靴を作る際に使われる接着材にも加水のリスクはあります。
つまり基本的に靴と加水分解は切っても切れない縁で結ばれていることになります。
どんなに高級でも、どんなに希少でもいつかは寿命が来ます。
希少な靴だと履くのをためらってしまいがちですが、それでは靴もかわいそうです。
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