2年前の10月。島根に行った。
伊勢神宮や出羽三山には行ったのに、出雲大社はまだ行っていなかったので。
出雲大社のすぐ近くに、歴史博物館がある。結構空いていたから、行かない人も多いのかもしれないが、出雲大社に行くなら、ぜひ行ってみて欲しい。
出雲大社はもともと、どんな姿だったのかということがわかる模型がある。
昔は、地上からすっごい高いところにあったが、何度も支えていた柱が倒れたというのも分かって、面白い。
最近、日本建築についての展覧会が、森美術館でやっていたが、そこでの出雲大社についての展示があまりにも物足りなく思えた。
島根県立古代出雲歴史博物館には、これでもかってくらいの銅鐸も展示されているのだが、展示室はものすごく空いていた。
その次の年の京都での国宝展では、人をかき分けないと見えないようなところに、置かれていた、銅鐸。島根では楽々見れるわけ。
出雲大社は、伊勢神宮に比べて人も押し寄せ感がなく、広々としていて、それでいて、歩き疲れる敷地でもない。大社の前の土産物屋なども思った以上に数少なく、
よその有名なパワスポ系寺社仏閣に比べて、周辺がのんびりしていた。
不思議なことに、パワースポット系の場所の上空って、どうも、雲が縦にたなびきがち。場所と、地形、気流に関係するのかなぁ。
昔、出雲大社にお参りする人たちが使っていたらしい大社駅に寄ってみた。
夕方で、中を見るにはぎりぎりの時間。
今は使われていないが、早い時間なら、喫茶室が使えるみたい。
高尾駅北口駅舎と同じ人の設計で、近代化産業遺産だって。(wikiにあった。)
ここでどんな人たちがどんな話をしたり、何を思っていたのかな・・・
子供のころ、見たくもないのに見せられた、ガラスのウサギっていうドラマ?の駅の場面を思い出したが、ここへはお参りに来ていた人たちがいたのだから、雰囲気はわくわくするものだったのかな、そうであって欲しい。
しかし・・・ものすごく、場所の持つ”気”が残っている。
駅員部屋が、喫茶室として使える時間は終わっていたので、駅の周りなどうろうろ見学。
こういう昭和水色で、ざらつきのあるプラスチック椅子は、写真に撮られがちな気がする。
ふと、子供のころに親に良く連れて行かれた、日帰り信州旅行を思い出した。山の風景とか当然違うのだけれど。
もうつながっていない廃線を眺めていたら、なぜか、過去と今がつながっていると感じる不思議。
あまりにも美しく、静かな夕日が日本海に沈むのを見てから、玉造温泉に行き、翌日は自分の好きな黒いお城、島根城を見た後で、松江をちょっと散歩した。
小泉八雲の家に行ってみた。
シンプルで整った感。生活していた時はどうだったのか分からないが、非常に居心地がいい、小さな住居。
今だったら、ティッシュの箱とか、ゴミ箱とか置かれてそう・・・
畳の上に思わず転がった。(そんなことできるぐらい、空いていたというか・・・)
気持ちいい・・・膝枕ちょうだい~
とにかく窓が多い家で、これ、冬寒いだろうなー、雨戸はあるだろうけれど・・・
しかし外に広がる部屋で、風通しの良さで気持ちも抜ける。
ミニミニ庭園も良くできていて、どちらの方向も、見て楽しかった。
いいな~こんなうち・・・と思える、可愛いお家。
松江に行くなら是非!オススメ!小泉八雲旧居。
(・・・サイトの写真より、自分の写真の方が素敵そうじゃん。笑)
足立美術館というのが、外国でも知れ渡る、素晴らしい庭園を持つと聞いていたので、行ってみた。
足立美術館って知ってるかと人に聞くと、だいたい、「足立区にある区立か都立の美術館」だと思われる。
アメリカの日本庭園専門誌で、日本庭園ランキング、16年連続第1位ということを知っている日本人、少ないんじゃないかなぁ。自分の周りが知らないだけかしら。
松江からは結構離れていて(山陰本線で、松江の隣駅からバスも出てるようだが)、足立美術館の周りには特に何もないので、わざわざそこへ行くということになり、
その上、入館料が
ものすごく高くて、前もって調べていなかったから、チケット売り場で引き返しそうになった。ちなみに2300円・・・。美術館という名前で、2000円越えは珍しいような?
外国人観光客がどんどん押し寄せるように入っていたので、せっかくだし・・・と入ってみた。
模型のような綺麗に刈られた庭木と、たくさんの石・・・・とにかく前方の視界が、広い。
何が凄いかって、庭園の後ろに見える山も、足立美術館のものであり、背景も込みで作られているという規模の大きさ。
枯葉もゴミも、見当たらないし・・・掃除大変だよ!
この立派で、日々変わる庭を、建物の内側から、枠に入れた絵のように楽しむわけ。
あちこちに庭を眺める窓があり、建物も、古風な棟と、美術館の棟とに分かれている。収集品の焼き物や、絵もたくさんあるから、見るの時間を要する。
庭園系で時間足りないってほんと困るわ。
閉館ギリギリで出て、松江に戻り、飛行機で東京に帰った。
松江では、場所から場所の間が結構あって、時間の間隔が、たいらというか・・・風通しはいい旅行だった。