続きです。
寒いところに突っ立って無駄な時間を過ごすことなく、無事スムーズに福山に戻ってきた。
バスからの車窓は真っ暗の中にポツポツ灯りが見えるくらいだったのが、30分ほどで福山駅。
20時回ってたのかな。
駅前だが、閑散としていて、時折、機嫌よく酔っ払った二人連れが笑いながら、歩道を歩いている。
高すぎる建物もなく、珍しい外観の建物もない。
立方体の建物が、広めの道路沿いに並んでいる先は、急に、小さな店構えが続く。
それもすぐ終わる。ここまでか、と角を曲がってまた引き返す。
街が早くに夜に向かっていると、こちらの時間の感覚がおかしくなる。
早いはずなのに、街においてきぼりにされるような。
南千住で大親友と早くから飲んで、21時くらいには、もう寝に入った街路、道の真ん中をご機嫌に歩く自分たち・・・そういったときも、そうだ。
まだ自分は起きてるのに、街は寝ようとしてる!
みたいな。
その日の福山の夜もそんな感じで、目指したお好み焼き屋があるはずのあたりを通ったが、あれ~?ない?ない?と思ったら、あったのだが、看板を中に入れていた。
お店はまだ明るかったので、やってるか聞いてみたら、
あ~、ごめんなさい、今日はちょっと早く閉めようと・・・、と、ぽっちゃりとした女の人が言った。
良さげな店だったがな、残念。
コロナのせいで、客少な目なのか、閉店早まってるところも多そうだな、もともと店少ないし、土曜日で閉まってるところも多いようだし・・と、せっかくだから、ふらふら~っと歩いたが、中に引き寄せられるような店はなかった。
20時台でほとんど閉まってた。
それか、閉める準備に入ってた。
このままでは、夕食難民になるかも・・・・と思いつつ、もうひとつ、チェックしていた(土曜定休など、定休日のために閉まっている店も多かったから。)お蕎麦屋さんに向かった。
泊るところのすぐ近くのようだった。
高くなくて、おいしそうで、駅から近くて、営業時間も都合よかったという理由で選んだお蕎麦屋。
清潔な感じ。中に入ると、カウンターがL字になっていて、奥には家族連れがいた。
中高生の子供と、両親といった感じで、お母さんらしきひとだけ、お酒も飲んでいた。
セルフサービスでお茶をくんで、メニューに目を通す。
セットメニューも多くて、迷う。出雲そばもいいなーと思ったが、おすすめメニューなどに引かれがちで。
冷やし梅おろしそばにした(真ん中しかピント合ってない・・・)。
見た目も可愛らしいし、薬味もそれぞれ美味しく、蕎麦の味の濃さもほどよく、歯ごたえもしっかりしていて、好みの味だった。
連れはあおさそば。あおさのかおりよく、見るからに美味しそうで。
申し分なかったようで、あっという間に食べていた。
奥にいた家族連れが帰り、客は自分たちだけに。
一品料理や、お酒も頼みたい気もしたが、もう、夜が終わりに向かってる風で、お店ももうすぐ閉まるという雰囲気出ていたので、蕎麦だけ食べて、店出た。
その日の宿のゲストハウスがすぐ目の前だったので、コンビニでお茶などだけ買って、ゲストハウスへ。
(続く)