精子戦争という本をご存知だろうか?
2019年3月13日時点では、amazon売れ筋ランキング46596位である。
参考までに、数年前に本屋で平積みにされていた「サピエンス全史(上)」で181位、名著「利己的な遺伝子」40周年記念版で9179位である。
上記を参考にしたところで、46596位を売れ筋側から見てよいのか、死に筋と捉えるべきなのかは、いまいちよくわからん。
この本は死に筋なのかもしれない。しかし、いまいち売れてなくとも、ここの記事1発目で紹介したいほどに面白い。面白いですぞ。
私が精子戦争に出会ったのは2年程前である。当時の私は精子の存在は知っていた。そして私はかつての精子の成れの果てではあったのだが、精子の戦争については無知であった。自分がかつて勝ち抜いたであろうその戦争について、である。
kindleで何気なく見つけてしまい、即購入に至った。太古から現在をつなぎ、そして未来へと紡いでいくキー半パーソン、精子について知っておかねばならないという使命感があったのかもしれない。
精子について当時私が知っていたことは以下の2点。
1. 高校生物での人の精子、大学講義での牛の精子に関する知識。
2. 携帯等で「精子」という文字を打とうとするとき、なかなか予測されないこと。
そして、「精子戦争」を2年前に読み、以後読み直していない私が未だに印象に残っていることは以下2点。
a. 精子にも種類があり、元々奇形のものも多い。これらはアタッカー等の役割を持っており、他の男の精子を攻撃したりする。また、実際に受精する精子はエッグゲッターと呼ばれ、数パーセントしか存在していない。
b. 女性は実はしたたかである。そして、本人も気づかぬ内に本能によって操作されていることがある(排卵日近くに限って不倫をしたり、既婚女性が二人子どもを産んでいるときに一人目が不倫相手の子である場合が多い?だったり、、このあたりは記憶が曖昧です)。
aについて。私は自分が元エッグゲッターであったことなんて全く知らなかった。そして、「精子戦争」内では膣や子宮内における精子の戦争について更に詳しく書かれている。我々はかつて精子であり、精子は我々になった。我々の半数は精子を出し、新たに我々を作り出す。我々は精子であり、精子は我々である。精子を知る事とは自分を知る事に他ならない。かもしれない。就活も自己分析から始める。人生も精子まで遡って分析してみることが、全人類に必要なのかもしれない。かもしれない。
bについて。物語調の本文内にて、女性の様々な行動とその原理が書かれている。それらが真実なのかは怪しい部分もあるが、読み物として単純に面白い。そして、事実だとするならば、女性にこそ読んでいただきたい。本文で描かれる行動を過去にしたことがあったり、しそうになった時に、これは生物としてこうこうこういう理屈があるんだな、と知っておくのも良いだろう。もちろん、男性も知っておいて損はない。妻が突然ゴム無しでのセックスを要求してる場面もあったように記憶している。乱交についても生物学的な見地から説明されていた。
近年、性をタブー視し過ぎている傾向がある。精子が予測変換でなかなか出てこなかったり、検索予測でも性的なワードはでてこなかったりする。何故皆、性から目を背けるのか。我々は何万年もの間、セックスによって繁栄してきた。我々の根源はセックスにあるのだ。そこから目を背けることは、自分自身を見つめることを放棄しているように思う。冷静な目で、性について、精子について考えてみる経験も、一度くらいはしてみても良いのではないだろうか。多くの人が大好きなセックスについて、そのセックスにおいて最重要物質となる精子について学んでみよう。セックスが嫌いな生物は絶滅するんだよ。
まずは読んでみよう。「精子戦争」










