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1/28 つくし時代の思い出(その②)

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  • toyo
  • 2020/01/28 07:00
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Newspicksの記事をきっかけに書き始めたこのシリーズ。本日はその②です。

今回はつくし時代の思い出をベースに、学生時代に企業で働くことについて考えてみました。

私の学生時代にも採用プロセスにおけるインターンシップが定着していましたが、多いのは1dayや2dayなどのショット的なインターンでした。内容もちょっとしたグループワークをさせられて「はい、会社理解が進んだよね!おES書いて送ってね!」的なものだった。外資系企業だと、インターン自体が採用プロセスに組み込まれているから、就業体験という生半可なものというよりガチ選考という形式なので、死に物狂いでアウトプットを出した記憶があります。今となっては良い思い出。

そういう感じなので、企業のことを理解するのにインターンシップという手法は学生にとっては良い方法ではないというのが私の意見です。(学生の方も、「知ってる。あくまで選考に影響するからやってるだけ」そんな感じでしょうかね)

では学生が企業や特定の業界について理解を深めるにはどうすればいいのか?それは、チャンスがあるなら企業でアルバイトとして働くことを私は勧めたいと思う訳です。私が経験した「つくし」はまさにそれでした。

学生のとき私が有難いと思ったポイントはこれです。

・業界、業務の理解がすすむ
・社内や社員さんの雰囲気が感じられる
・やる気次第で仕事にも関われる?

業界、業務の理解が進む

やることは雑務で構わないです。というより、普通の学生は雑務しかできないと思います。雑務以外できるスーパーな学生というのはいない訳ではないですが、少ないはずです。

雑務といっても侮るなかれ。雑務からも多くのことを学べます(学ぼうと欲すればね)。何より行われている業務の全体像を知れば(想像できれば)、たとえ雑務であっても意図や目的まで遡って考え、それを知ることで仕事に臨めば、姿勢もアウトプットの質も段違いに変わってきます。どうしても分からないこと、興味があることは社員さんに聞けばいいんです。喜んで教えてくれました。

例えば、会社に届く郵便物の仕分け作業。膨大に届く郵便物を、オープナーで開けて取り出しやすいようにする。部署ごとに仕分けして届ける。そんな眠くなる(失礼、、)作業です。

しかし、その仕分け作業ですら私は楽しかった。なぜか?

・色々な会社、事業、ビジネスの仕組みを知ることができた
・どうしたら受け取った人が読みやすいか、次の仕事に移りやすいか考えながら仕事した(フィードバックももらいにいった)

いつもトライ&エラーしている気分で仕事をしていました。

それまで株式投資をしたことがなかった私は、「中間決算関係書類在住」と書かれた封書が大量に届くのを目にしました。開封して中身をまじまじと見ることは出来ません!(当たり前か)しかし、外面に書いてある内容からも多くのことが読み取れました。

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例えば、各社の決算のタイミングとか調べれば直ぐに分かることもあるけど、その他に「へぇ、こういう書類は信託銀行が送るのか」とか「証券代行部ってなに?」とか。正直どうでもいいことかもしれませんが、こういうところから企業に興味をもったり、信託銀行という馴染みの薄い業種にも興味を持つきっかけになる訳です。色々なところにネタが転がっているので、それを目ざとく拾えるかどうか、それはもう自分次第です。

あとは、取り次ぐ電話も(当時はFAXも)学びの宝庫でした。とにかく色々な会社から電話が掛かってきます。もちろん英語で掛かってくることもあります。どんな会社と取引しているのか、その会社はどんな事業をしているのか。実際に訪問してきた人たちの雰囲気はどうか。色々分かります。実際に働くようになって、うちの競合のあの広告会社と取引してたんだな、なんてことも後で気づいたりします笑

そもそも、周りの社員さんが仕事の話をしているのでどんな会話がされているかを注意深く聞いていれば「なるほど、なるほど」ということが沢山ありました。

社内や社員さんの雰囲気が感じられる

断言できます。説明会などでは会社の雰囲気など分かるはずがない。OBOG訪問もしかりです、サンプル複数人だけでその会社の全体を推察することは不可能です。インターンでも大手企業のように会議室に缶詰めにされてしまえば雰囲気を察することはできません。ある一定期間、それは長い方がいいですが、社員さんと席を並べて仕事をすることができれば雰囲気が感じられるでしょう。

つまり、それ以外は実際に働いてみないと分からないということです。つまり、新卒で入社する会社なんてホントにガチャみたいなもんで、なんともリスク大きいことをやってたもんだと思います、はい。

ちなみに、社員さんも就業時間目いっぱいをフルにギアを入れている訳ではありません。集中して頑張る時間もあるし、息抜きで談笑する時間もあります。どちらかというと、後者の談笑する時間にその会社の雰囲気というのは表れるのではないでしょうか?前者の時間というのは、程度の差はあれどこも似たり寄ったりでしょう。静かにしてるわけですし。仮に会社の顔に表と裏があるのだとしたら、できる限り両方の顔を知りたいですよね。つくしは、知ることができました。有難や。

やる気次第で仕事にも関われる

余談ですが、ちょっと私が学生だったころを振り返ると、優秀な大学生が身近にいたことが幸いでした。彼ら優秀な学生は、常に高みを目指して活躍できる場所を探していました。その場所というのは、時を経るごとに移り変わっていて、私が大学に在学していた4年間でも移り変わりました。ひとつは学生団体(ビジネスコンテストとかイベントを企画運営したりする組織)を立ち上げている人たちがいました。しかし彼らはそのイベントがフォーマット化されて、誰でも運営できるようになってしまったらツマラナクなったのか次のステージに行ってしましました。次、彼らは自ら起業していきました。現在、彼らをメディアでよく見かけます。スゲーやつらだよ。いわゆるTopTierの学生というのはいつの時代も自分の力を発揮できる場所を求めていたということですね。
 

もちろん、資格が必要であったり特殊なスキルが必要な業務に学生が関わることはできません。しかし、大学生でも関わることができる領域というのは探せばあるものです。例えば、社内メールや回覧資料のコンテンツ作成、業務オペレーションの改善などです。どれも地味な仕事ですがね、そういうところから成功体験を積み重ねていくという意味ではとても意義のあることだと思います。

私が「これをやったぞ!」と言えるのは”つくしの業務オペレーション改善です。当時、マネックス(企業や社員さん、サービスなど)が取り上げられる新聞・雑誌・ネット記事をクリッピングして回覧する仕事がありました。何をしたかというと、雑誌の見開きページとかだとコピーする過程でページがズレちゃうことってあるじゃないですか、それって読みずらいじゃないですか。本来見開きになっていたものが表裏とかになっちゃうわけなんで。それをちゃんと見開きになるようにページを調整して、読みやすいようレイアウトしてコピーするとか、お茶出しをする際のコップの位置とかストックの整理とか。そんな、とんでもなく単純で簡単な改善ではあったのですが、社員さんに提案して受け入れてもらったのが学生としては良き成功体験になった記憶があります。私が学生のときに出来たことなんて、そんなものです。

まとめ

学生が企業でアルバイトするというのは簡単なものではありません。それは能力の問題とかではなく、そもそも機会が無い。あったとしても、情報を手に入れることが難しい(大抵がクローズドであるから)しかし、居酒屋やコンビニ、家庭教師のバイトを否定するつもりはありませんが、どうせなら単にお金を稼ぐためだけに働くのではなく面白いことをアルバイトにしてみて欲しいと思います。

次回は「早くから手本となる人を見つけること」について書きます。

 

 

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