受験勉強に追われる学生や激務の会社員で日ごろからエナジードリンクを愛飲している人も少なくないだろう。
甘くてシュワっとしていて飲みやすいので、2本、3本とついつい飲んでしまいがちである。
そんなエナジードリンクだが、飲みすぎが原因で死亡するケースがあるらしい。
その大半がカフェイン中毒によるもののようだ。
2017年6月13日の日経新聞の記事の一部を引用しておく。
カフェインを多量に含む眠気防止薬や「エナジードリンク」などの清涼飲料水の急性中毒で、2011年度からの5年間に少なくとも101人が救急搬送され、7人が心停止となり、うち3人が死亡したことが13日、日本中毒学会の調査で分かった。15年に死亡例が判明したことなどを背景とした初の全国調査。
カフェインの量で言うとコーヒーよりも少ないようだが、その飲みやすさから子供などが数本飲んでしまい、命を落とすケースがあるようだ。
茶やコーヒーな、どを伝統的に飲む習慣がない民族はカフェインに対する耐性がなく、少量摂取するだけでひっくり返ってしまうという話もある。
わたしもコーヒーを飲み始めたころは1日2杯飲むと決まって体調が悪くなっていた記憶がある。
こうしたことを考えるとカフェインに慣れておらず、また致死量に近い量のカフェインを摂取してしまい得る子供が大人と同じ量のエナジードリンクを飲むことは危険なのかもしれない。
エナジードリンクに起因する死亡事故は世界中で老若男女問わず起こっているようだ。
レッドブルを24本飲んで死亡した男性もいるらしい。
こうしたことから法律を制定し、子どもへのエナジードリンクの販売を規制している国も存在する。
ヨーロッパのリトアニアやラトヴィアでは現行法下で18歳未満へのエナジードリンクの販売は禁止されており、イギリスなどでも規制する方向で話が進んでいるようだ。
カフェイン以外にも果糖ブドウ糖液などの糖分が大量に含まれていることも問題視されている模様。
時間があるときに各国のエナジードリンク消費や規制の現状を世界地図にプロットしてみようかと思っている。
今後の動きに注目したい。
昔、アニメ クレヨンしんちゃんのオープニングテーマに「ピーマン残しちゃいけません」という一節があった。
しかしピーマンの苦みはアルカロイドらしく、言ってみれば毒なのである。
いわゆる致死量が個体の体重によって変わってくる変数であることすら理解せず、特に根拠もなく大人と同じ量のピーマンを子どもに食べさせようとするアホな大人が子供の健康をむしばんでいる可能性も否定できない。
子どもがすべて正しいとは言えないが、常識や固定概念に囚われた大人よりもシンプルで本能的・直感的な認識・判断ができるのは間違いないだろう。
最近大人と呼ばれる年齢になって気づいたが、自分を含め大人と呼ばれる人間の多くはひたすらに無知でアホである。
そのくせ経験が云々、常識が云々と言って自分の無知さ・アホさを正当化しているから困ったものである。
アホな大人であることを自覚しつつ、いくつになっても子供の話に耳を傾ける個体であり続けようという自戒をここに記しておく。