このシリーズは2003年の1月以来、何回にもわたって私のホームページとブログの両方に書き散らしてきたものです。今回はこれを(これでもw)短めに編集して ALIS に公開し直すことにしました。
何年か前、ウチの会社の労働組合からトイレに関する要求が上がってきました。
うちの会社のビルは新館と旧館があり、新館は全部洋式トイレです。それに対して旧館は、建った時はまだそれほど洋式への欲求が強くなかった時代だったのか、ごく一部が洋式で、和式便器のほうが数多くありました。
それが何年か前の労使交渉の中でそれらを全部洋式にしてほしいという要求が上がってきたのですが、実はそう簡単に洋式に変えられるものでもないらしいのです。
聞けば、スペースの問題とか。洋式トイレのほうが広いスペースを必要とするので、同じスペースで和式を洋式に変えることはできないのだそうです。
私は最初この理屈を聞いた時にどうもピンと来ませんでした。
確かに洋式のほうが大きいかもしれないが、そんなに違いはないだろう。そもそも便器のキワキワのところに壁が来るわけでもなく、壁と便器の間には余裕を設けてあるのだから、同じスペースに洋式便器も収まるのではないか?──と思っていたのです。
ところが、ある日突然自分の間違いに気が付きました。それは便器と体の位置関係です。図を見てください。
和式便器は細長くて場所を取りません。さらにその細長い便器の両外側に足を置くので占めるスペースはそれほど大きくはないのです。
ところが洋式便器は結構幅広な上に便器の奥側にも(何が入っているのか知りませんが)箱がついています。
しかし、問題はそこではなく、足を置くスペースなのです。和式便器は跨がりますが、洋式便器は腰掛けるために、足は便器の前方に置くことになって、つまり、縦方向の長さがかなり必要になるということです。
もしも個室の広さが和式便器が入るギリギリだったら、同じスペースで洋式便器を入れると足を置くスペースがなくなってしまうのです!
って、こんな事実に気づいて興奮しているのは私だけでしょうかね?
ところで、みんなでこんな話をしていた時に、ひとりの社員が、「あの、和式便器の上に設置して腰掛けられるようにする簡易洋式トイレみたいなのあるじゃないですか? あれならスペース取らないし安く上がるだろうし、あれじゃダメなんですかね」などと貧乏臭いことを言い出しました。
でも、誰かが「お客さんが来た時に、恥ずかしいぞ」と言ったら、みんな急に黙り込んでしまいました(笑)
いやはや今宵もトイレ談義は尽きません。