「池上彰のやさしい経済学」を読んでみた

こんにちは！

ポロシャツリーマンのyoshikiです！

今回は⬇︎この本を読んだのでその感想を書いていきます。

この本は僕が社会人2年目になった春に読んだ本です。

ふと、

「社会人なら経済学を知っておかないと」

と思い、手にとってみました。

経済学を学びたいと思ってる人は、

その入り口として持ってこいの本です。

経済学の考え方をシンプルにわかりやすく書かれています。

高校生の時にこれを教科書にしてほしかったです。

・機会費用の考え方

・お金の成り立ち

・分業が生産性を上げること

・貿易が富を増やすこと

経済学について多く学ぶことができます。

その中でも僕が一番興味深かったのは、

「労働価値説」です。

労働によってあらゆる価値を生み出しているという考え方です。

今回はそれについて深掘りしていきます。

その説明は商品の話から始まります。

世の中にたくさんの商品がありますが、

それらには値段がついています。

この"値段"は"価値"があるからついてます。

では、その商品の価値とは何か。

商品の価値には2つあります。

それは、使用価値と交換価値。

使用価値は使って役に立つかどうかという価値です。

一方、交換価値はある商品と別の商品が交換できる価値です。

では、その交換価値はどこから生まれるのか。

それは商品に使用価値があるからです。

ただ、商品ごとに使用価値は違います。

にもかかわらず、一定の割合で交換は可能です。

それは、同じ労働力の量が含まれているから商品同士が交換できると説明できます。

これに基づくと、

商品の値段は、お金で交換できる数値ですので、

労働力の量で決まっているということになります。

こう考えていくと、

会社はどうやって利益を出しているのか。

資本家が工場をつくり、機械を買い、原材料を仕入れ、労働力を雇って商品をつくります。

工事を作る時も、機械を買う時も、原材料を仕入れる時も、

適切な価格でお金と交換しているので、

利益は出ません。

利益は、商品を売る時に原価に上乗せした価格で売れた時発生します。

この"上乗せ"は何なのか。

それが労働力です。

労働者が働き、付加価値をつけたからこそ、

会社は利益を出せるのです。

ただ、労働者へは賃金としてお給料渡していますので、

その付加価値分を払っているから

結局、会社としては利益になっていないのでは？

とも考えられます。

そこで、「必要労働」と「剰余労働」の考え方が出てきます。

必要労働は給料で支払われる分の労働です。

一方、剰余労働は、新しく価値を生み出した分の労働です。

例えば労働時間が8時間とし、

7時間を定常業務で行い、1時間を改善活動を行った場合、

7時間は必要労働で、1時間は剰余労働です。

会社は8時間分で給料を支払うので、

1時間の改善活動が会社の利益となる訳です。

僕はこの話を聞いて驚きました。

なぜなら、8時間丸々、定常業務を行っても、

会社の利益とならないからです。

「定常業務を時間内でこなせる＝仕事ができる」

というイメージを根底から覆されました。

いかに必要労働を一日の中で早く切り上げ、剰余労働にあてられるか、

これがサラリーマンとして本当に価値ある働き方なのだと、

気づかされました。

さらに、残業はやり方によっては、

会社の利益にならない上、

むしろ損失になり得ることも気づかされました。

もし仮に労働時間8時間の内、

定常業務が8時間で終わらず、

2時間残業し、終えたとしましょう。

これは言い換えると、

必要労働が10時間であったということです。

この場合、会社は必要労働を8時間として

給料を払っているにもかかわらず、

同じアウトプット量で2時間の残業代を余分に払うことになります。

つまり、付加価値は生まれない上に、支出も増えるという、

踏んだり蹴ったりな状態です。

残業で何か新しい価値を生み出す剰余労働するのであれば、

残業代を支払う意味は出てきますが、

せっかくの剰余労働が直接利益に結びつきません。

残業時間で競い合うのがいかにエゴなことか、ということです。

恐らく我々サラリーマンが働き方改革により、

生産性向上させないといけない理由はここにもあるのだと思います。

経済学っておもしろいですね。

今回はこれにて。

ご観覧ありがとうございました！