ニュートンと、微積分法をどちらが先に発見したかを争った「哲学者」ライプニッツが300年ほど前に考えた。積分記号インテグラル∫を考えた人ですね。Sをグニャッと伸ばした感じの。あーやだやだ。
神・個人・倫理の問題を、0と1の二進法で表現する普遍記号論で知られており、かつ、多国間を平和条約のネットワークで縛り上げれば戦争が原理的に起き得ないと考え、ヨーロッパ中を飛び回りもしました。「哲学者」とカッコ付きで書いたのはそういうことで、論理学者でもあり国際政治学者でもあり、ビスマルクに先駆する大外交官でもあります(高山宏『近代文化史入門 超英文学講義 (講談社学術文庫)』参照)。コンピュータ・サイエンスの源流であるとも言えるるかと。どんだけの天才やねん。
現在、人工知能が囲碁をやりゲノムを解析して自動運転を行えるのは、すべてを二進法で表現するという普遍主義的なライプニッツの着想があったからだとも言えましょう。彼が自然や人間の営みを陰と陽の「二進法」で考える古代中国の『易経』に驚嘆したというのもむべなるかな。
ライプニッツといえば、十七世紀に活躍したドイツの哲学者・数学者ですが、彼はこの『易経』の図形を見て、これはみごとな二進法ではないかと驚いたというのです(三浦 國雄『易経 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典 (角川ソフィア文庫)』)。
そういえば量子論の開祖の一人、ニールス・ボーアも陰陽思想にかぶれてましたね。このライプニッツがスマートコントラクトに酷似した考えを数百年前にしていたのです。
裁判でも、討論でも、算術の計算に還元して、計算によってことの正否をきめよう・・しかし、ライプニツの構想はあまりにも時代を超越しすぎ、あまりにも遠大にすぎ、あまりにも楽天的でありすぎた(足立恒雄『無限の果てに何があるか 現代数学への招待 (角川ソフィア文庫)』)。
社会現象やそれを表現した自然言語を「算術の計算に還元」するには、それをまずコンピュータが理解可能な形に書き換えなければならないですよね。具体的には、ライプニッツが以下のようなアイデアを持っていたようです。
「原初的概念」に素数を割り当て、「合成概念」に素数の積を割り当てて・・たとえば、「動物」の数を2、「理性的」の数を3とせよ。「人間」の数は6となるであろう。ここから、すべての命題において、主語を表わす数は述語を表わす数によって割り切れなければならないということが帰結する。たとえば、「人間は動物である」。6は2によって割り切れる。
勉強メモでした(*•̀ᴗ•́*)و ̑̑
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