【朗報？】仮想通貨関連の確定申告がちょっと楽になる、かも

ゆーこ
2018/11/03 03:30

こんにちは、ゆーこです。今回の記事はこちらのcoinpostさんの記事より。

財務省が先月24日に第1回「納税環境整備に関する専門家会合」に関する資料を公開したそうです。

主な内容については先述の記事内でまとめられていますが、私が特に気になったのは「仮想通貨の意義及び当協会自主規制規則に関して」という資料内のこちら。

• ２０１８年分の確定申告より、国税庁は、個人の納税者に対して“仮想通貨の計算書”を提供する予定
• 仮想通貨交換業者各社は、顧客（納税者）が“仮想通貨の計算書”を簡易に作成できるよう、“年間報告書”の提供を行う方針（顧客から求めがあった場合には、取引履歴のデータも提供）

仮想通貨の計算書を提供、と言いますが要は作る資料が増えるということだと思います。一見手間が増えるかのような印象を受けますが、人によってはむしろ楽になると思いますよ！

というのは、二つ目の
「仮想通貨交換業者各社は、顧客（納税者）が“仮想通貨の計算書”を簡易に作成できるよう、“年間報告書”の提供を行う」方針があるからです。

この「年間報告書」が確定申告をする上でキモになってくるのです。

これまでの確定申告

昨年確定申告をされた方はご存知だと思いますが、仮想通貨（特に現物取引）の利益計算は非常に煩雑です。取引所別に取引履歴一覧を出し、通貨別に、何円でいくら買って、何円でいくら売ったかをすべて把握して計算する必要があります。

例えばZaifの場合、こんな感じで取引履歴のCSVがダウンロードできるのですが・・・

見ての通り、売買の際の価格と数量はわかるのですが「利益」の欄がありませんよね。このため、別途取得原価を移動平均法もしくは総平均法で計算し、その上で利益を求める必要があります。
取得原価の計算方法については前回の記事を見てくださいね！

ピボットテーブルなどの機能を使えば少々楽はできますが、集計作業が面倒なのです・・・

年間報告書って何？どう使うの？

年間報告書が提供されるようになると、集計作業を取引所が代わりにやってくれるような感じになるはずです。
先ほどの財務省の資料内でもイメージ図が挙げられていましたが、どうやらすでにGMOコインでは年間報告書の提供を行っているようなので、そちらの見本を引っ張ってきてみましょう。

通貨別に年間の購入額・数量の合計が一覧になっていますね。
ありがたいことに、年間取引報告書の見本があるページに利益の計算方法も詳しく載っているのでこちらも引用します。

（１）ビットコインの現物取引（販売所）による損益
①1BTCあたりの取得単価を求めます：
　1BTCあたりの取得単価
＝購入金額 ÷ （購入数量＋キャンペーンでの獲得数量）
＝27,695,861円 ÷ （87.604BTC + 0.341357BTC）
＝314,921円（※端数切り上げ）
②対象年度における取得価額の総額を求めます：
　取得総額
＝1BTCあたりの取得単価 × 売却数量
＝314,921円 × 56.591BTC
＝17,821,694円（※端数切り上げ）
③年間取引報告書に記載された「売却金額」から、上記②で求めた取得総額を引いて損益を計算します：
　売却金額 - ②取得総額
＝20,774,832円 - 17,821,694円
＝2,953,138円

この通り、総平均法で計算するなら通貨別の集計等も不要、取引数が多くても簡単に利益の計算ができます。

おそらく、確定申告の際に求められる「仮想通貨の計算書」にも年間報告書のここの数字を入れて、このように計算すると雑所得が計算できるよ！・・・というような誘導があるのではないかな、と思います。

移動平均法を使いたい場合だとやはり取引履歴から自分で計算する必要があるのですが、総平均法でも大丈夫な方にとっては助かりますね。