血涙

　この作品は新楊家将とサブタイトルにあるように楊家将の続編となります。

　中国の宋の時代、北の遼と蛮族との戦争の話になります。楊家は武家としては名門なのです。一方で政治的な話が得意ではなくいつも損な役回りを押し付けられることが多いですが、遼は文化的には未発達なのですが戦は非常に強く結局楊家を頼りにしながら戦っていく姿が描かれています。

　血涙はその遼との戦争の後編になりますが、何故か楊家が一部遼の将軍になって一族同士の争いに発展していきます。（そうなった理由は実際に中身を読んでいただければと思います。）どちらも熱い思いになれる作品ですが、血涙の方が人間関係が複雑に絡み合いコントロールできなくなってしまっている様が描かれており今回選ばせていただきました。（シンプルに面白いのは楊家将かと思います。）

　作者はこの作品以外にも水滸伝、楊令伝、岳飛伝という３部綴りで小説を書いているのですが、こちらも血涙の少し後の時代にもなっているので良ければこちらも読んでいただければと思います。