タイトルで「当たり前やん!」と自己ツッコミしましたが。
しかしこれ、意外とわかっておられない方も多いんですよ?
だから「文系は役に立たない」とか、言う人がいるわけです。
文系の学問もですが、芸術や娯楽作品に嗜好品、ここら辺のものは全部「役に立たない」わけではありません。
「役に立てるのが難しい」
「役立たせることができたらお金になることもある」
これですよこれ。
これがわからんから、日本は貧乏になっとるんです。
例として「Trip Base 道の駅プロジェクト」による「日本の自然(と、その土地の歴史や郷土料理など=観光資源)」が挙げられます。
これは積水ハウスさんとマリオット・インターナショナルさんが連携してされている「隠れた観光資源を顕在化する地方創生事業」なんですね。
具体的には「道の駅にホテルを併設し、そのホテルをマリオットさんが運営する」というわけですけれども、はっきり言って外資のマリオットさんがいなければできないことですよこれは。
何故なら日本人は、そこにある(有名な観光地以外のド田舎の)美しい自然や歴史などという資産を上手く使い、役立たせることができないからです。
そんなド田舎の自然を、当の日本人は「確かに美しいけど、この程度なら日本のそこら中にあるし、だから役に立たない金にもならない」と思っていたわけで。
で、今回は「個人レベルでも文系の情報を使って役立たせよう」という話です。
何年か前の夏の暑い日、私は大阪の繁華街「キタ」の路上を歩いていました。
(大阪の代表的な繁華街と言えば、梅田周辺の「キタ」と難波周辺の「ミナミ」の二つです。
「キタ」の中心と言えば、昔も今もJR大阪駅です……が、オフィスビルは淀屋橋の方が、また復活してきつつあるような、ないような……)
所用があって、すぐに済むと思って日傘などを持っていなかったのですが、なななんと道に迷ってしまいました。
暑い、のどが乾く、もしかして私、このまま熱射病で死ぬかも?!
でも、お金がもったいないから、喫茶店には入りたくありません。
そこで思い出したのは、中国は三国時代の諺「梅を望んで渇きを止む」です。
ある時、曹操軍が長い行軍中に補給できるところがなく、兵士たちがのどの渇きに苦しんでいたことがありました。
曹操は「もう少し先に梅林がある」と兵士たちに言いました。
それを聞いた兵士たちは「梅の実を想像することで唾液で口の中が満たされ、のどの渇きを一時的に止めることができた」というものです。
(この梅は梅干しに使う青梅ではなく、プラムのような果実を指すらしいです)
そう、まさにその時、私はこの諺を思い出しました。
「今こそ、この諺(=文系の学問に含まれる情報)を使いこなす時が来た!」
そして、もう少し行けば梅林が……
……
……って、あるかー、そんなもん!
ここは大阪は「キタ」のど真ん中、梅田やっちゅーねん。
こんな都会で梅林とか、あるわけないやん。
いや、地名は梅田やけど……って、やかましわ!
と、一人でぶつくさ言いながら、諦めて喫茶店に入りました。
というわけで、ここで言いたかったことは以下です。
「難しい情報を使いこなすのは難しい」
「それができないとやっぱり役に立たない」
当たり前やん!