前回、以下の記事を書きましたが。
上記の記事で、ちょこっとVポイントに触れていました。
Vポイントは三井住友カード等を使うと付けてもらえる、三井住友グループ様のポイントサービスです。
三井住友銀行様でも貰えましたわそういえば。
コンビニ等ではない銀行併設のATMを使うと月に何回まで何ポイント貰える的な……そのポイントでATMの手数料が割引になる的な……ぶっちゃけ使ったことねーし使えねー(そこら辺はネット銀行使うし)……とか思っていました。
そういえば、悪口しか書いてなかったなーこれまでは。
ここでも何回か触れましたが、つみたてNISAをエサに変な商品を売りつけられそうになった話です。
でも、良いところがあれば良いと言わなければフェアじゃないですよね。
今回はズバリ、褒めています。
VポイントはTポイントと統合され、使えるポイントサービスになります。
名前は「Vポイント」となりますが、ロゴのデザインは「Tポイント」のものです。
まー、微妙な歩み寄りですわー、いろいろがんばったんでしょうねー。
南海電鉄に「岸里玉出」っていう駅がありますけども、あれは元々「岸里」と「玉出」という別々の駅でした。
それが真ん中で一つの駅になることになって、名前で少々揉めたんですね。
どちらの住人も「いや、うちの名前の駅にすべきだ!」って。
それでこの駅名になりましたが、統合当初はちと笑いました(不自然に早口で「いや、長ぇーよ」って。今は慣れましたけども)。
で、ここから真面目な話、三井住友銀行様の戦略が面白いです。
これは、お金の三つの機能「決済(交換)・保存・尺度」の中でも「決済(交換)」だけ取りに行こう、というものでしょう。
つまり後の二つは自分らでやるのは諦めて、たとえば二番目の「保存(→投資で増やす)」辺りはSBI証券にお任せしようと、こういうお考えみたいです。
また三番目の「尺度」を広い意味で言えば、ポイントを分析して「その人がどういうところにお金を遣っているか=その人にとって価値の高いところはどこか、をはかる」となるでしょうが、そこら辺はTポイントの方が加入者がたくさんいて、使えるやないかと、こういうことなんですね。
しかしもっと早くやれば、全部三井住友グループ様で完結できたはずです。
冒頭のリンク先の記事みたいなことやってたから、できなかったんですね(って、やっぱり悪口になりそうだから、この話はこの辺でやめときます)。
それにしても、その現状を受け止めて、ここまで持ってこれたのは素晴らしいと思います。
普通はプライドが邪魔してそれができず、もう手遅れなところまで突き進んでしまうもんですけれども。
(かつて北海道拓殖銀行という北海道で唯一の都市銀行がありましたが、破綻に至った最大の理由は、最後まで「うちは都市銀行だ」というプライドを捨て去ることができなかったからだと言われています)
できないところはできないと開き直って、他社を頼ることができたというのは、良いことではないかと(←謎の上から目線、お前は誰やねん!笑)。
ところが……諺で言う「好事魔多し」が……。
三井住友銀行様のこの改革は、この故・太田純氏の手腕によるところが大きかったらしいです。
これを機に古臭い悪の派閥が力を盛り返して……という漫画みたいな展開にならなきゃ良いのですが(←まさかそれはないでしょう。いや、大きな世話ですけど)。
(余談ですが、タイトルの「T感覚とV感覚」は、稲垣足穂「少年愛の美学: A感覚とV感覚」から来ています。読んだことないけど。
で、稲垣足穂でALIS内を検索すると、以下の記事が出てきました。
……ALISの皆さんってやっぱ、博学な方が多いですよねー)