NFTと言えばデジタルのアート作品で有名ですが、他の使われ方もあるようで。
ちょっと前にコインデスクジャパン様の以下の記事を拝読しました。
以下、必要なところを引用させて頂きます。
「(高級中古腕時計)プラットフォームで腕時計を購入するときは、購入しようとしている商品を完全に追跡できること、商品の履歴についての完全な透明性が重要な要素となる。それらの機能を一元化したシステムは現在存在しない」(カリエーロ氏)
ブライトリングは、カルティエ、ダンヒル、ジャガー・ルクルト、モンブランなどを傘下に持つスイスの高級ブランド、リシュモン(Richemont)とつながりのあるブロックチェーン、アリアニー(Arianee)との連携を選択した。
~中略~
アリアニーは、高級腕時計などに「透かし」を入れたり、デジタルアート作品の真正性を証明する方法、いわゆるノン・ファンジブル・トークン(NFT)を含むイーサリアム上のシステムを活用する。
~中略~
高級品の真正性に取り組むのはアリアニーだけではない。
2019年3月、ルイ・ヴィトンを傘下に持つLVMHは、ブロックチェーンベースの真正性システム、コードネーム「AURA」の稼働準備を進めていると述べた。このプロジェクトには、コンセンシス(ConsenSys)やマイクロソフト・アズールが関わっている。
以上です。
ここでわかるのは「ハイブランドな腕時計業界のNFTで、アリアニーVS.AURAの戦いが繰り広げられているらしい」ということですが。
ここで私は「あれっ?!」と思ったのであります。
何でかをまとめると以下のようになります。
1,コンセンシス(ConsenSys)って、メタマスクの会社じゃん
2,って、マイクロソフトもアメリカの会社じゃんかー
3,あれっ? LVMHってフランスの会社だよね?
4,同じフランスのアニアリーでないのは何故?
(そう言えば、メタマスクと言えば『コンセンシス、メタマスクのセキュリティ強化のためMyCrypto買収』というニュースもありました。ご興味ある方はどうぞ)
ラグジュアリーを含めた高級品で世界一の企業複合体といえば、フランスに本部のあるLVMH(日本語で読むとモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトンとなって逆になります)です。
第二位はと言えば、リシュモン……だったのですが、最近はケリングとエスティローダーに追い抜かれたようです。
高級腕時計に限って言えば、一位リシュモン、二位スウォッチグループかまたは、この逆かになると思うのですが(……これ腕時計というより宝飾品だろー、でも時間はわかるしなー……みたいな微妙なのをどっちに入れるかで、変わってくるのではないかと)。
ちなみに企業体ではなく単独では、圧倒的にロレックスが強いのですが。
ここまで、リシュモンにスウォッチ、ロレックスまで全部、スイスです。
(スウォッチは腕時計ではお求めやすい価格帯ですが、実は会社としてはオメガなど高級なブランドの親会社に相当する偉い立場にいます。あら、びっくり)
まぁそんなわけで、LVMHとしては「ライバルのリシュモンに近いアニアリーはけしからん」という気持ちで、アメリカ連合軍と組んでいるっていうのはあるかもしれません(まさか、そんなしょーもない理由100パーセントだとは思いませんけど)。
最後に日本勢について。
セイコーさんのグランドセイコーさんが、かなり頑張ってくれてはいるのですが……そうそう、若者向けカジュアルの中での高級路線で、カシオさんのG-SHOCKも頑張っています。
……が、NFTの話は出てきません(検索の仕方が悪いのか?)。
これを良いように言えば「他国に比べて偽物が出回りにくく、日本人は腕時計を大事に使うから、昔からそこそこ中古市場が発達していた」とも、言えます。
が、悪いように言えば「また、ここでも出遅れている」とも……そこんとこ、どうなんでしょうね???