
京都には紅葉の名所が数々あります。
それらは秋には話題になりますが、その他の時期はどうなのでしょう?
もみじは色づく時だけではなく、緑の葉っぱの「青もみじ」も素敵です。
青もみじファンも多いですよね。
今回は京都の紅葉の名所、それも定番として王者の風格がある永観堂を夏に訪ねてみました。
やはり青もみじが素敵でしたが、緑一色でもなかったんですよ。
永観堂は京都東山の山麓にあります。
南禅寺の近くでもあり、このあたりは京都を代表する大観光地の一つです。
交通手段としては、京都市地下鉄東西線の蹴上駅から徒歩15分。
あるいは京都駅や阪急電車四条河原町駅などから市バスが頻繁に出ており、南禅寺・永観堂道バス停から徒歩3分。
さすが大観光地、緑が多いながらも便利な場所にあります。

さっそく、永観堂に着きました。
中門。
さすがモミジの永観堂。
いきなり青もみじですね。
境内に入ります。

右手に見える玄関から、お堂に上がらせていただきます。
参拝者はまばら。
紅葉の季節でないのと、新型コロナウイルス感染予防のための自粛の影響でしょうね。

お堂、方丈から見る方丈南庭。
ここは、枯山水と池泉が融合した珍しい庭園と言われます。
お庭全体が写真に入りきらず分かりにくいのですが、手前に池があり奥は白砂の枯山水が見えます。
ハイブリッドですねー。

こちらは方丈北庭。
お堂に囲まれた中庭なのに池が作られており、鯉が泳いでいる!

お堂から眺める中庭の鯉は優雅で、涼しげです。

永観堂は紅葉の名所だけあって、今の時期はいたる所の青もみじ。
この青もみじも素敵です。

御影堂。
宗祖の法然上人を祀っている、永観堂で一番大きな建物。
堂々としています。
もちろんお堂に入ることもできるので、入って手を合わせています。
撮影は禁止。
つぎに、お庭をめぐりましょう。

放生池・極楽橋。
紅葉の時期はこの放生池が一番のフォトスポットとなります。
その時期は雑誌やテレビ、ネットなのでたくさんの写真が出るので、記憶にある方もおられるかもしれません。
紅葉の時期でなくても、このように緑以外の赤や茶色の紅葉があって鮮やかです。
赤や茶色なのは、夏でも赤いノムラモミジでしょうか。

こちらは阿弥陀堂。
ここに安置されている阿弥陀像は、かの有名な「みかえり阿弥陀像(重要文化財)」です。
下の写真のように、阿弥陀さんが首を横に向けて見返り姿勢なんですよ!
どういう謂れなんでしょう?

永保2年(1082)、永観50歳のころである。2月15日払暁、永観は底冷えのするお堂で、ある時は正座し、ある時は阿弥陀像のまわりを念仏して行道していた。
すると突然、須弥壇に安置してある阿弥陀像が壇を下りて永観を先導し行道をはじめられた。
永観は驚き、呆然と立ちつくしたという。この時、阿弥陀は左肩越しに振り返り、「永観、おそし」と声をかけられた。永観はその尊く慈悲深いお姿を後世に伝えたいと阿弥陀に願われ、阿弥陀如来像は今にその尊容を伝えると言われている。
「永観、おそし」と永観律師(ようかんりっし)のことを気にかける阿弥陀様、慈悲深いですね。
決して、いらち(関西弁)などど言ってはいけませんw。

ああ、涼しげな竜吐水!
まだ紫陽花も咲いていて、盛夏の直前の季節を感じます。

境内の端の方には滝もありました。こちらも涼しげ。
滝といえば不動明王なので、しっかりとありますねー。

色とりどりのもみじが美しい放生池。
向こうには、これまた有名な多宝塔が見えます。
あの多宝塔まで登れるので、行ってみましょう!

多宝塔への途中、苔むすお庭が素敵です。

はぁはぁ言いつつ、多宝塔に登ってきました!
ここから京都市街が一望できます。
規制の関係で高い建物がないので、西山までしっかりと見えます。
曇り空なのがちょっと残念。
さて、そろそろ帰りましょう。
多宝塔から降りて、庭園を散策しつつ帰ります。

放生池から流れる小川と苔の庭に傾いてきた木漏れ日が差して、色とりどりのモミジもあって、涼しげで非常にきれいな光景です。
ここはうっかりすると通り過ぎてしまうような場所なのであまり知られていないのですが、個人的には大好きな光景です。
永観堂へ行かれたら、どこか探してみてください。

上は青もみじ、下は苔で敷き詰められた庭園を見つつ、鮮やかな夏の永観堂をあとにしました。
紅葉が有名な永観堂ですが、夏も素晴らしく、かつ人出が少ないのでゆっくりと散策できます。
この夏もやはり素敵な場所でした。
いよいよ京都にも暑い暑い盛夏がやってきます。
新型コロナウイルス流行で制約はありますが、夏に映える素敵な場所も多いのでいくつか訪ねてみたいと思っています。

Camera: LUMIX G8
Lenses: LEICA 15mm F1.7, LUMIX 25mm F1.7, 42.5mm F1.7













