
梅雨の鬱陶しい日々ですが静かに雨を感じるのも良いと思い、雨の景色も素敵な京都のお寺へお散歩しました。
行ったのは詩仙堂(しせんどう)。
ここはとても有名なお寺です。行かれた方も多いと思います。
英国のチャールズ皇太子と故・ダイアナ妃はじめ様々な有名人も訪ねています(お堂に訪ねた時の写真が飾ってあります)。
詩仙堂は新型コロナ感染流行で京都に緊急事態宣言が発令されていたのでしばらく拝観停止でしたが、宣言が解除された2021年6月21日から拝観を再開されています。
詩仙堂はこのように京都盆地の東北の端、東山山麓にあります。
交通手段は、京阪電車の終点・出町柳駅から叡山電車に乗り、一乗寺駅で下車。駅から歩いて15分程度です。あるいは京都駅など繁華街からバスも出ています。
一乗寺駅のあたりはラーメン店の激戦区として有名なので、帰りはラーメンを食べて楽しむこともできます。
僕は今回もソーシャルディスタンス確保のためにマイカーで出かけました。いや、実は大雨が降っていたので、濡れないために車で行ったんです…。
詩仙堂の目の前にはコインパーキングがあるので便利です。
やってきました、詩仙堂の入り口。
この門は「小有洞(しょうゆうどう)」と呼ばれています。
緑に覆われ、とても雰囲気がありますね。
門をくぐると左右の竹林をはさんで、雨に濡れた石畳が風流です。
この石畳の参道を進んで突き当りを左に折れて、階段を登ります。
これが詩仙堂の本堂「嘯月楼(しょうげつろう)」です。
詩仙堂はもともとは徳川家家臣の石川丈山が隠居するための山荘だったとのことです。
確かに、お寺というより山荘という感じですね。
では、このお堂に上がらせていただき、お庭を拝見しましょう。
雨に濡れてしっとりとした新緑が気持ちを落ち着かせてくれます。
今は緑一色ですが、少し前まではサツキの花がきれいだったようです。
これは別の年に訪ねた時の写真。
サツキのシーズンにはこんなふうにピンクの花が咲きます。
竹でできた雨樋から流れるように水が落ちています。
この時は結構な豪雨でした。
時おり強く降る雨なので訪ねる人は少なく賑やかさはなく、ただ雨の音だけが聞こえる梅雨の詩仙堂。
これもまた素敵です。
緑一色といっても、それぞれの緑の色が違い美しいです。
実際には雨粒も見えて、雨の日の気持ちが落ち着く光景を堪能できます。
このお庭には降りることもできるので、降りて散策しましょう。
池の周囲にはいろいろな花が植えられています。
葉っぱが白いのは半夏生(はんげしょう)。この梅雨の後期に葉っぱが白くなるんです。
逆に言うとこの葉っぱが白くなる季節(雑節)には半夏生と名前がついており、7月2日頃から七夕までをいいます。
オレンジが目立つのは、姫檜扇水仙(ヒメヒオウギズイセン)でしょうか。
鹿威し(ししおどし)もあります。カックン。
何の変哲もない鹿威しのように見えますが、実は詩仙堂は鹿威し発祥の地らしく、とても由緒があるものです。
この時期は桔梗(ききょう)の季節でもありますね。
詩仙堂の庭園はお堂から見るより結構広くて高低差もあり、回遊して色々と違う景色を見ることができます。
雨がしとしと降って訪ねる人影も少なく、雨音を聞きつつ静かな時間が過ごせます。
そして蹲の苔も雨を吸って元気そうです。
7月になりましたが、額あじさいもまだまだ元気で梅雨の魅力を満喫です。
しとしと、ときにはざっと降る雨の庭園を傘をさしながら眺めつつ、柔らかい光の新緑を目に焼き付けました。
詩仙堂では久しぶりに御朱印もいただきました。
(日付は画像処理で消しています。)
ここは、詩仙堂丈山寺(じょうざんじ)という名前なのですね。
曹洞宗大本山永平寺の末寺です。
青もみじの赤色の翼果(よくか)がだいぶ大きくなってきました。
雨の詩仙堂もまたしっとりとして静かで素敵でした。
梅雨の末期は大雨が降りがちですが、盛夏はもう雨雲のすぐ上までやってきています。
季節の舞台が急に転換する時期はもうすぐ。
コロナ禍ではありますが、来たる夏の盛りを楽しみたいものです。
Camera: LUMIX G8
Lens: LEICA 12-60mm F2.8-4
詩仙堂の名物、サツキが美しい季節に訪ねました。
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