桃源郷!
絵に描いたような美しい世界。この心トキメク響き。
でも、そんな場所あるの?
実は、京都には知られざる桃源郷のような素晴らしい場所がいくつもあるのです。
でも、そんな場所はあまり知られていません。
なぜなら、その多くは非公開だから。訪ねることができません。
そして公開されていても、交通が不便な場所にあり訪れる人が少ないから。
だからこそ、桃源郷なのでしょう。
そんな素晴らしい場所の中で、自分が実際に訪れてこれは知られざる桃源郷だと感じたTOP3を今回とりあげます。
秘境度★★ 訪問難易度★ 桃源郷度★★★
白龍園は桃源郷度からいうと1位でもおかしくないのですが、桃源郷の条件である「行きにくさ」のランクが低いので3位となりました。
というのは、白龍園は上の地図のようにかなり山に入った場所にあるのですが、近くに叡山電車の駅があり、駅から徒歩で行くことができます。
なので、訪問難易度が星1つなんですね。
って、行きやすい場所ほど低評価ってどんな評価やねんww
でも、桃源郷の原典(陶淵明「桃花源記」)によると、桃源郷は再訪できない場所なので、やはり行きやすい場所は評価が低いのです。
入口の階段からして苔むしていて、別世界度満点です。
紅葉がもう、めっちゃ鮮やかです。
このあたりの苔むしている感じは、世俗を離れていますよね。
額縁庭園の紅葉が、まさに名画のよう。
錦秋という言葉がピッタリマッチする美しさ。
白龍園は、桜も最高です。
苔の上に桜の花びらが落ちる様は、風流この上ありません。
桜の額縁庭園もたまりません。
この東屋は中に入って座り、のんびりできます。最高ですね。
さらなる写真は、過去記事を見てくださいませ。
秘境度★ 訪問難易度★★★ 桃源郷度★★★
ここ京都平安郷は京都の人でも知っている人の少ない、穴場中の穴場。
理想郷を目指して作られた場所なんです。
この平安郷は、場所が嵯峨大覚寺の近く、観光バスがひっきりなしに通る道沿いにあります。とても秘境とは言えないので秘境度が星1つとなり、第2位となりました。
でも、訪問難易度は星3つです。
これはそう、一般公開していないからなんですね。ガイドブックにも載っていません。
しかし、桜と紅葉の数日間だけ特別公開があります。
期間が短く訪ねるのには難易度が高いのですが、そこは地元民なので、この時期を狙って訪ねました。
一面の見事な紅葉です。
あまり知られていないので、ほとんど人がいません。ゆっくりと紅葉を見ることができます。
いたるところに和歌が掲げられていて、いにしえの雰囲気に浸ることもできます。
この平安郷は、世界救世教いづのめ教団の聖地です。
「地上天国をここに造る」との趣旨で作られたとのこと。
まさに、桃源郷をこの世に実現しようとされたのでしょうね。
とてものどかな雰囲気。芝生でゆったり。
写真の山も平安郷の敷地で、登ることもできます。
登ってみましょう。
山に登ると、広沢池を始め嵯峨野から西山の光景が見事です。
まさに桃源郷。
茅葺き屋根の茶屋も、とても良い雰囲気です。
広沢池沿いの紅葉の路地。
もう素晴らしすぎます。
平安郷の他の写真などは、別ブログの過去記事をご覧くださいませ。
秘境度★★★ 訪問難易度★★★ 桃源郷度★★★
志明院は各指標ですべて三つ星を獲得し、第一位になりました!
ここは山の奥。一日2便しかないバスに乗り、最寄りのバス停から山道を1kmほど歩かないといけません。
車でも細い山道を運転してなんとか行き着くことができる、山中の谷あいのどん詰まりにあります。
ですので、秘境度や訪問難易度は満点です。
ちょうど、訪ねたのはシャクナゲの季節。
志明院のハイライトの季節です。
入口付近にある手水鉢も粋な感じ。
山門の周囲もシャクナゲがきれい。
いかにも山の中のお寺という感じです。
このお寺の境内は、実はすごいのです。
このお寺は…、
司馬遼太郎が好んだ山寺でアニメ「もののけ姫」発案もこの森から。
志明院公式ツイッター
なんと、もののけ姫はこの志明院から生まれたんです。
宮崎駿監督がこの地を訪れ、もののけ姫を着想されたとのことです。
いやほんと、境内はもののけがそこら中にいるような雰囲気が満点なんですよ。
さて、それはどんな光景なのでしょう?
山門をくぐって中に入りましょう。
と、残念ながらここから先の境内は撮影禁止です。光景は行った人にしかわかりません。
Googleで画像検索すると内緒で撮られた写真が出てきますが、それらは全く境内の雰囲気を表していません。
行かれたことがない方は、もののけ姫の森をイメージしていただくしかありません。
一面が苔むす森。
木々の合間にもののけが隠れているよう。森の中にお堂が点在し、そこにはほんとに仏様が住んでいるよう。
もののけ姫の舞台は屋久島ですが、まさにそこにもののけがいる雰囲気は、宮崎駿監督がもののけ姫を着想したこの志明院でしか体験できないと思います。
写真で表現することすらできない雰囲気、これは桃源郷としては王者かと思い1位にしました。
でも、ここまで来ると、もはや桃源郷ではなく魔境なのですが。
とても不便な場所ですが、ぜひ訪ねてこの雰囲気を味わってみてください。
これ以外にも京都には桃源郷のような素晴らしい場所がいくつもあります。
有名どころでは桂離宮や修学院離宮。
さらには南禅寺界隈別荘群の庭園などは素晴らしいはずですが、個人や企業所有の別荘がほとんどなので門戸が開かれません。
しかし、ほんとの桃源郷は私たちの心の中にこそあるんだと思います。
桃源郷の原典を書いた陶淵明の意図は、桃源郷は行ける場所ではなく心の内なる存在とのことですから。
今回1位とした志明院の境内を見て、宮崎駿監督は心の中でもののけ姫の森という桃源郷を作られました。自分も訪ねて、目に見えないもののけを感じることができました。
志明院という現実の場所が、僕たちの心の中に桃源郷を作ることを助けてくれたんです。
もし桃源郷が僕たちの心の中にあるんだったら、あるいは桃源郷を心の中で作れるんだったら、忙しい日々の中でも心の中の桃源郷を意識して、気持ちをトキメかせてゆきたいものです。
そんなことを考えさせられる、京都の桃源郷TOP3でした!
本記事は、ALIS公式トキメキ祭りの参加記事です。
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