京都随一の観光地、東山。八坂神社から高台寺を経て清水寺へ続くゴールデンルート。
このルートで八坂神社から円山公園を少し登ったところに、ふだんは訪ねる人の少ない素敵なお寺があります。
それが「長楽寺」。
ゴールデンルートの便利な場所にありながら、今の時代にあまり知られていないのが不思議なくらいのすごいお寺で、今昔物語や平家物語にも記されているとのこと。
さて、山門をくぐって中に入ってみましょう。
まずは本堂へお参り。
9月とはいえ青もみじがまだまだ綺麗ですね。
やや曇っている天気もあって、しっとりした空気です。
庭園がまた、しっとりとした緑で素敵。
このお庭は室町時代後期の相阿弥の作庭。
相阿弥が室町幕府第八代将軍・足利義政の命により、銀閣寺の庭園を作る前の試作として作ったお庭と言われています。
ということで、とても由緒のあるお庭なんですが、ほとんど拝観する人がいないのです。穴場だなあ…。
お陰で庭園を独占し、のんびりとできます。
このお庭は紅葉がまた美しく、その時期はさすがに訪ねる人がいっぱいですね。
池の横には紫の花が咲いており、緑の世界に彩りを添えます。
これは、擬宝珠(ぎぼうし)でしょうか。
縁側に座りお庭を見つつ、しっとり、まったりとした時間を過ごします。
お庭には、布袋さんでしょうか。
頭がいい具合に苔むしています。
それほど大きくはないものの、心が落ち着くお庭です。
このしっとりとした感覚が好きなので、毎年のように秋の曇りの日に訪れています。
さて、御朱印を。
「大悲殿 洛東長楽寺」と書かれていますね。
大悲とは観音菩薩の別名で、大悲殿とは観音菩薩を祀る建物のことです。
ここ長楽寺は准胝観世音菩薩をご本尊として祀っておられるので、大悲殿なのですね。
長楽寺には一遍上人像など重要文化財があり、見せていただくことができます。ただし、ご本尊の准胝観世音菩薩は秘仏です。
あらら、大変なことになってますね。
山の中腹に長楽寺の墓地があるのですが、そこへ行く道に大木が倒れて道を塞いでいます。
先の台風でこんな巨木が倒れてしまったんです。
自分の自宅も停電するなど、関西はエライことになっていました。
一方、足元に目を向けると、こんな可愛らしい花も咲いています。
秋海棠(しゅうかいどう)ですね。
秋の静かな一日。緑に囲まれた長楽寺でマイナスイオンをいっぱい吸って、ついでに蚊にいっぱい刺されて、充実した時間を過ごすことができました。
京都に来られて八坂神社や高台寺、ねねの道を歩かれるときには、ちょっと長楽寺に寄ってみたらいかがでしょうか。
静かな時間が流れています。
Camera: PENTAX K-3II with SIGMA 17-70mm F2.8-4
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