2019年3月7日にオープンβ版がリリースされた、あなたの「夢」がみんなの財産になるSNS、フィナンシェ(FiNANCiE)。
このプロジェクトはgumi國光さんがとても力を入れておられ、盛大にリリースされたのは記憶に新しいところです。
自分もリリース時に第一印象の記事を書いています。
さて、リリース後1ヶ月経った近況はどうなっているのでしょう?
個人的にもフィナンシェのヒーローカードと呼ばれるトークンを少し買って、書き込みもしてウォッチしていました。
果たして、夢を叶えそうなヒーローは出てきているのでしょうか?
そして、僕が買ったトークンは値上がりしたのでしょうか?
(なお、本記事は執筆をフィナンシェから依頼されたものではなく、全く著者の独断で作成したものです。)
リリース後も國光さんは精力的にフィナンシェの宣伝をされています。
例えばこれ。話題になりました。
この記事はインタビューではなく、國光さんが自ら書かれているんです。忙しい中、時間をとって書いておられますね。
この記事は、自分が直接伺ったお話と同じことを言われていて、未来のあるべき姿について信念をお持ちなのがよくわかります。
また、3月14日には盛大にリリース記念のミートアップが行われました。
このミートアップは招待制だったようですが、もちろん自分が招待されるわけもなく、フィナンシェ公式ツイッターなどで様子をうかがっていました。
会場の様子からして豪華でイケイケです。
あとでヒーロー(夢を実現したい人)の方に伺っても、やっぱりとっても豪華だったとのことでした。
イベントの最後には、國光さんや本田圭佑さんのファンドなどから3億円の資金調達が発表されました。
そして、本田圭佑氏からの応援メッセージも発表。
もうね、豪華すぎて頭クラクラですよ。
後日、フィナンシェを応援しているヒューマンキャピタリストも150人を超えたとの発表がありました。
その一覧を見たらベンチャーキャピタルやIT企業のすごい人がキラ星のごとく並んでいます。
なんなのこの豪華さ。
もうスゴすぎてわけがわからないけど、國光さんの人脈と資金力とフィナンシェにかける思いがすごいことだけはわかります。
上記以外にも、各種メディアで國光さんの目指す将来の社会の形やフィナンシェの意義などが多く載せられています。
ではサービスの現実はどうなのでしょう?
フィナンシェのサービスは使い勝手が良く、コミュニティが盛り上がっていて、目指す理想に向けて進んでいるのでしょうか?
実際に自分がフィナンシェに参加してみて印象に残った点を、いくつか挙げたく思います。
まず感じたのは、ヒーローカードと呼ばれる、ヒーロー別に設定されているトークンの売買の仕組みの秀逸さです。
ヒーローから売り出されるヒーローカードのオークションと、その後のユーザー間での売買(マーケットプレイス)にそれぞれうまい仕組みが使われています。
このようなトークンって、あまり売買がなく流動性が低いことがよくあります。
売りたくても売れず、無理に売ろうとすると飛び抜けた安値で手放したりしないといけません。
フィナンシェの仕組みでは、そんな流動性の低さに配慮しているのです。
まずは、ヒーローが売り出すヒーローカード(トークン)販売の仕組みをみましょう。
販売はオークション形式ですが、このオークションに工夫がされています。
この仕組みはダッチオークションという、時間が経てば経つほど価格が安くなるオークション形式です。
じゃあ、オークション終了間際に入札したほうがいいの? オークション終了を狙うなんて面倒だなあ、とはじめは思っていましたが、そんな事はありません。
下のグラフを見てください。と言ってもわかりにくいので少し解説を。
時間経過に伴い募集上限額が下がってゆきます。そして募集上限額が入札総額まで下がったときにオークションが終了します。
ここでのポイントは、入札者全員がオークション終了時の価格でカードを購入することです。入札した時間と落札価格は関係ありません。
例えば、Dの時点で総額600万円の入札があったとしましょう。募集上限が600万円で入札総額が600万円なので、ここでオークションは終了です。
そしてAの時点で入札した人もDの時点で入札した人も、等しく一枚3円でカードが買えるのです。
Aの時点で1万円でカードを入札していた人は、グラフのように一枚10円で1000枚のカードをゲットするのではなくて、一枚3円で3333枚買えたということになります。
つまり、入札が早いか遅いかと落札価格とは関係がないのです。
これは便利ですね。
いつ入札したら得になるかと、タイミングを気にする必要がありません。
実際にやってみると、投資したい額の日本円を入力し入札して、あとはオークション終了まで放っておくだけです。
買えないとか、高値で買ってしまったということがないので、楽ちんです。
気楽にオークションに参加できました。
さて、オークションでヒーローカードを買ったはいいけれど、それを売りたいこともあります。
そんなときにちょうど買い手がいて、適切な価格で売れるのでしょうか?
流動性はどうやって維持しているのでしょう?
ここにも工夫がありました。
マーケットプレイスとは、ユーザー間でのヒーローカードの売買の場所です。
このような場合、売買する人が少なく流動性が低く、買うにも売るにも飛び抜けた値段になることが往々にしてあります。
それを改善して、いつでも適切な価格で売買できる仕組みを実装しています。
これはBancorの仕組みを用いているとのことです。
仕組みについては、開発者さんのブログで少し詳しく書かれています。
「ブロックチェーンで人をカード化して売買できるサービスを作ったので解説する 」Qiita
また、はるか先生がわかりやすい解説記事を書かれています。
マーケットプレイスではこのような画面で売買をします。
ここでのポイントは、売り手と買い手がマッチしたら売買が成立するのではないということです。
暗号通貨取引所でいうなら、取引所ではなく販売所の形式です。
ヒーローカード(トークン)は、その一部を販売在庫として預託されています。
カードを買うならその在庫から購入し、売るなら在庫が増えることになります。
そして売買の際の価格も、直近の売買価格と売買量を参考にしたBancorの仕組みで決められるとのことです。
実際、売却後は売却量に応じて価格が下がり、購入後は購入量に応じて価格が上がります。
販売所の形式なので、いつでも売買できて極端な価格にはなりません。
いつでも売り買いできる安心感があるので、売買しやすいんです。
これが良い点の一つです。
もうひとつの良い点は、価格変動がゆっくりなので投機には向かなさそうなことです。
価格を釣り上げようとしてもゆっくりしか上がりません。また、大量に買おうとしても販売在庫が尽きてしまえば買えません。
pump & dumpには向かないでしょう。
やはり、フィナンシェは投機ではなく投資として長い目でみた上昇を期待するものですね。
もっと言えば投資が主目的ではなく夢を持つ人を応援することが一番で、その結果自分も利益が得られたらいいねという発想かと思います。
これはフィナンシェの理念であり、確かにこの考えが最も適切のように感じています。
さて、このようなヒーローカード売買の良い仕組みが動いていますが、ファンコミュニティの動きはどうでしょう?
活発にコミュニティが動いて、ヒーローの夢の実現に近づいているのでしょうか?
現在、11名のヒーロー(夢を実現したい人)がリストされています。
それぞれのヒーローに数十名から数百名のファン(ヒーローカードを買った人)がいます。結構な数ですね。
では、各コミュニティは活発なのでしょうか?
個人的な印象では、ヒーローによってコミュニティ活動の活発さがかなり違ってきています。
頻繁に掲示板に書き込みをされて積極的にファンとコミュニケーションをはかろうとしているヒーローもあれば、リリース以来ほとんど書き込みがなくファンの書き込みもないので過疎っている方もあります。
たとえば、婚活マッチングアプリメディア編集長の伊藤早紀さんは、独自のゆるふわオンライン婚活サービスを立ち上げようとされていて、その進捗状況をフィナンシェで報告したりファンに相談をされたりしています。
早くも、夢が現実になってきている感じですね。
これはその伊藤さんのヒーローカード価格推移。
活発に活動されている方は、ヒーローカードの価格も着実に上昇しています。
ヒーローカードを買って応援しているファンには、早くもメリットが出ている状況です。
でも、あまり活動されていないヒーローでもカード価格は少しずつ上がっています。多くのヒーローのカード価格が上昇傾向というのは、おそらく今はフィナンシェ自体への期待感が強い段階なのでしょう。
今後は、活動内容によって値上がり幅に大きな差が出てくるようにも思います。
コミュニティの活発さがはっきり数字に出るなら、それはそれでシビアな世界かもしれません。
そして、マーケットプレイスでのヒーローカードのユーザー間売買は結構行われています。(初期オークションはすでに終了)。
上記のようにBancorの仕組みがあるので、売り買いしやすい印象です。
今後、國光さんが力説される将来の生き方の理想が、現実のサービスとして落とし込めるのかどうか?が大切なポイントと思っています。
ALISやVALU、Timebank等を見ていてもそれは一筋縄ではいかないとは思いますが、粘り強くやってゆくことで先が見えてくるのではないでしょうか。
フィナンシェは資金が豊富で業界の有名人の協力も得られるのですから立派なお膳立てができていると思いますが、それと熱を持ったファンが集まって盛り上がるかどうかはまた別のようにも感じます。
ALISをみていると、そんなことを思うのです。
盛り上がるためには、ヒーローや核になるファンの方々がどの程度ファンエコノミーやフィナンシェの理念を理解して共感できるかが鍵でしょうか。
特に熱心なファンになるには、フィナンシェの理念を理解した上でヒーローの夢に共感するという二重の理解・共感が要ると思うので、なかなかハードルが高そうです。でも、それを助けるであろう経験豊富なヒューマンキャピタリストが多数おられるので心強いですね。
フィナンシェ開発運営さん、ヒーローのみなさま、これからも頑張ってくださいませ!
よろしければ他のクリプト記事もご覧くださいね。
CosmosのALISクリプト記事
Twitter: @cosmoscx