「あなたの夢が、みんなの財産になる。」というキャッチコピーのもと、gumi國光さんがとても力を入れておられて、オープンβ版を2019年3月7日にリリースされたFiNANCiE(フィナンシェ)。
自分はFiNANCiEがα版の際にGaudiyで知って、少し見ていました。
今回オープンになってかなり変わったようなので、どんなものかとリリース当日から見せていただきました。
簡単に言うとVALUに近いものです。
運営さんからすると他のサービスと似たようなものと言われるのは心外でしょうから申し訳ないのですが、そのほうがわかりやすいですし、これは僕が言ったのではなくてファウンダー國光さんが講演でみずから言われていたので、こう表現しています。
概要は、
・夢を持っている人(ヒーローと呼ぶ)が発行したカード(トークン)を買ってファンになると、ヒーローからの特典が得られます。
・ファンとしてコミュニティでヒーローに貢献する活動してゆくとその人のユーザースコアが上がったり、リーダーなどの役職につくことができます。
・ファンコミュニティが盛り上がってカードが欲しい人が増えると、カードの価格が上昇してカード所有者=ファンに利益が出る仕組みになっているようです。
・カードの発行はオークション形式。ダッチオークションという、時間が経てば販売価格が下がってゆく方式です。
・ユーザー間でのカードの売買はBancorのプロトコルを取り入れています。
売買が少なく流動性がないと売買できないという問題を、需給により計算された単価で変動させることでいつでも売買できるようにしているとのことです。
・カードの売買の部分はEthereum上にデプロイした自前のコントラクトを使っています。
FiNANCiEを見ると、ヒーローと呼ばれる夢を実現したい人がズラッと並んでいます。現在11人。
ヒーローの特徴は一芸に秀でていてそのニッチな世界では知られているが、世間一般での認知度は低い方とのことです。
これはFiNANCiEとしてそういう方針で選んでいると、國光さんより直接うかがっています。
さて、ユーザーがヒーロー一覧を見てどなたかのファンになるかどうか?ですね。
ニッチな分野で活躍されている方ですので、その分野に興味があれば一目惚れできるのでしょう。
でも、いかんせん初めて見た方ですのでよほど興味がある分野でないとすぐ応援したいとは思いにくいというのが正直なところです。
ましてや、ファンなるにはまずはお金を投じてヒーローカードを買わないといけないのですから。
でも、そういう一見さんは最初はあまり想定していないように思いました。
ニッチな分野で活躍されている方々ですので、すでにファンはおられると思います。というのは、ヒーローの方のツイッターを拝見すると数百人から数千人もフォロワーがいますので。
まず最初はそういう既存のファンの方がFiNANCiEでもコミュニティの核になるのではないかと推察しました。
そのファンが中心になって、外部の方に広めてゆくのでは、と。
しかし、既存のファンだけではグロースするには弱そうです。その弱点を補うのが、ヒューマンキャピタリストと呼ばれる投資家の方のように思いました。
ヒューマンキャピタリストは「ヒーロー支援のプロフェッショナル」という謳い文句です。カッコいいですね、どんな方々なんでしょう?
おお、すごい方々です。
IT・ウエブ・出版業界などで成功した、有名でお金持っている方ばかり。
gumi國光さんはもとより、幻冬舎箕輪さん、コルク佐渡島さん、けんすうさん…。
まぁ、よくお見かけするイツメンなのですが、勢揃いした写真を見ると圧巻です。
これはそう、まるでマネーの虎ですよね!
虎たちの一覧としてみると余計そんなふうに見えてきます、とくに清水さんが虎っぽい!(褒め言葉です)。
この虎たちのお眼鏡に適ってドカンと資金を提供してもらったり、虎の知名度を生かして宣伝してもらったり、アドバイスを頂いたりするのがヒーローとしての成功に繋がるのかも知れません。
ノーマネーでフィニッシュしないように、ヒーローさんは頑張らないといけないですね。
VALUの初期はネット上のインフルエンサーといわれる方々が参入して多額の資金を得ましたが、それを何に使ったのかが判然としなかったり、資金を入れた人への特典がとても少なかったりしたことが一部あって、批判を浴びたように思います。
この点、FiNANCiEはどうなのでしょう?
ここはちょっと懸念して、國光さんに直接伺ってもみました。
FiNANCiEでは、しばらくの間ヒーローは運営チームが決めるとのことで、誰でもヒーローになれるわけではないようです。
今のところ大々的に募集もしていなさそうです。
ヒーローの面々を見ると、僕の質問に國光さんが答えてくださったようにNPOに近い雰囲気の方が選ばれています。
広く世間に知られる方はおられないようで、知名度を武器にするインフルエンサーの出る幕ではないようです。
FiNANCiEは、一芸に秀でているが知名度が低かったり資金が足りなかったりして思ったように活動ができない、そういう方を助けるサービスのように感じます。
そしてヒーローの応援活動をしたファンの方もメリットを享受できるというのは、これからの人や世の中のあり方のひとつなのかも知れません。
まさに、「あなたの夢が、みんなの財産になる。」ですね。
國光氏
AIができないこと、多様性こそ人間の価値〜ドリーム・シェアリング・サービス「FiNANCiE(フィナンシェ)」創設者 國光宏尚氏インタビュー(2)
僕がやりたいことは、生産性がどうとかは関係なく、AIができないこと。
自分は何が好きなの? それをやろうよってことです。
もしやりたいことがわからなかったとしても、じゃあみんなで一緒になって見つけよう、みんなで叶えようよ、それができるのが「FiNANCiE」です。
ただ少々辛口になりますが、今のヒーローの方々が書かれたご自身の紹介文を拝読すると、なぜFiNANCiEを使って資金を調達したりファン拡大を目指すのか、その先に何を目指しているのか?を書かれている方が少ないように感じました。
目指すものが素晴らしいと共感してファンになるのですし、逆に目指すものがなかったり自分の贅沢や自己満足が目標では共感できにくいのですから、この部分の主張がとても大切かと。
特にNPO的な立ち位置というのであれば、ヒーローがコミットしているニッチな分野が広く認知されることで世の中にどのようなメリットがあるのか、どういう方をどのようにハッピーにさせられるのか、自分が活躍することでそれにどう貢献できるのかを明確に書いていただくと、引き込まれてファンになりやすいのかなと思いました。
まぁ、まだ始まったばかりなので、ヒーローの方もFiNANCiEをどう活用すればよいのかがわからないかと思います。
それに、ヒーローの元々のコミュニティのあいだでは目指すものなんて周知だと思いますので、特に書かれていないのかも知れません。
でも、マネーの虎をも熱中に巻き込むにはこのあたりが大切かなと思ったのです。
ここでひとつモデルケースが出てくればいいですね。
FiNANCiEはまだ始まったばかり。
國光さんが熱く語られるように、これからの世の中で自己実現が行いやすくなる新しい道具としてFiNANCiEが発展することを願っています。
FiNANCiEの登録はFacebookアカウント連携ですぐにできます。
FiNANCiEリリースに合わせて各メディアからたくさん記事が出ています。
また、先日行われた國光さんとALIS安さんのご講演でもFiNANCiEについて興味深い話がされています。
自分がレポートを書いていますので、よろしければお読みください。
フィナンシェのリリース1ヶ月後の印象記事を書きました。合わせてお読みください。
注記:FiNANCiEオフィシャルサイトのスクリーンキャプチャ画像での引用について、引用は著作権や肖像権は問題ない程度と認識していますが、FiNANCiE運営様にて問題があるとのご判断でしたら削除しますので、ご連絡くださいませ。
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