あまり年の瀬を感じないけど、そろそろ今年を振り返っておきたい。
人生という寿命は大凡半分くらいになろうとしているけど、そんななかでも”よくやった☆”と自分に言ってやれるような一年というものが何度かある。
若いころは毎日が最高だったと感じた。全力で生きて、後ろを振り返ってもう一度戦うことなどできないと言えるくらいだった。
世間でよく言う「過去に戻れるなら、どの時期に戻りたい?」という質問、
私にはそんなものはない。
二度と同じ苦境を味わいたくない。
その時その時で最善の結果を出してきたと感じるから、戻ってやり直したいとは思わないし、やり直したってよりうまくいくとは思えない。
過去に戻るとか吐き気がする。
私にとって”嬉しいことが多かった充実した一年”はいつだったかを振り返ってみると、それは「起業」や「出店」などに根差していると気が付いた。
これは私の生き方の柱なのだろうな。
立ち上げること、生み出すこと、作ること、提案すること、挑戦すること、奉仕すること、場を作って共有すること、そういったことが本能的な生き様で喜びを感じるようだ。
そういったことから、今年21年は最高の一年だったと感じる。
前置きが長くなったけど、一つずつ見ていきたい。
1、20年DeFi summerの余韻が強く、市場は強気ムード
2、推していた〇enXというプロジェクトが失敗に終わり別のものになる。旧コミュニティが存続の危機に
3、転身、リブランドし開発コミュニティ「DeFiGeek Community」(以下、DFGCと言う。)の誕生
4、日本を代表するレベルの開発陣が仲間になり、Web3ToolBoxやYamatoを筆頭に開発が始動する
5、寄付イベントの成功
6、チームの急速な拡大
7、Yamatoがテストネットで産声を上げる
こうしてみると、”一寸先は闇”(応援していたプロジェクトの解体)から始まったのか。
そういえば、コミュニティ解散する?という話まであっただろうか。
17年から始まっているDeFiGeek Communityの前身は、個性的で光るものがあるメンバーが多く、小規模ながらも硬派で高い視座と知見を有するコミュニティであったと自負がある。
解散するには惜しい。総力をもって何かできないだろうか?と考えた。
「Dapp作りたい!」
この一声から今のDFGCは始まった。
名前を変えようという流れになって、いくつか候補が出る中で、
最終は「kyoronut | きょろナッツ @kyoronut」さんの発案してくれたDeFiGeekに決定した☆
すぐにENSを取得した。
DeFiGeek Communityが生まれた瞬間だった。
開発コミュニティといっても、コードが書けるメンバーはよくわからなかった。
あるのは私の頭の中にある設計図だけだった。
Maker(DAI)が動き出している17年後半ころから、理想的なP2CレンディングDappを考え続けてきた。18年にはいくつかのコミュニティにアイディアを話してみたけど、着火はしなかった。ずっと自分の中で温めていた。
今こそそれを実現させる時が来たのかもしれない。そう思った。
Yamato Protocolである。(その時はまだ名称は考えていなかった。)
この時、2月。
コンセプトを話して、開発チームを募る。
メンバーは集まるものの、肝心のスマコンを組み上げることができる技術者が見つからない。
一ヵ月、二ヵ月と時間が流れる・・・
もうこうなったら私がソリディティを一から学んで書くしかない、と腹をくくった。今までプログラミングなど一つもやったことないのに。
結論から言うとそんなのでできるわけなくて、やはり餅は餅屋である。
しかしその時は、もうこうなったら2年とか3年かかってもいいから自力で書こうと決意しかけていた。
そのくらいの時間がかかってもリリースする価値のあるDappだと自負していた。
孤高の天才とはどういった業界にも居るもので、
極振りされた尖ったスキルの持ち主を、他人は天才と呼ぶ。
運命の糸がつながっていた。
引き寄せられるように私と彼は再会する。
お互いの方向性と将来像が一致する。
結ばれた。
斯くしてDFGCは、欠けていたパズルピースを埋めることができ、最小限ながら最高の開発チームの体を成すに至る。
長期的にいくつものDappをリリースしていく計画なので、開発体制の拡張と維持は必須であり、またコミュニティとして総合的な役割分担もチーム力として必要不可欠。
コミュニティへのコミットメントに応じて、相応の報酬の準備も必要になる。
資金調達とその管理をコミュニティとして成功させる試みは必然である。
単独で力のある主体に支配されたくなかったので、コミュニティメンバーの持ち寄りによって運営する方針こそがDAOの基本姿勢であると考えた。(投資家層、ステークホルダーの自律的な分散の実現です。)
寄付イベントと銘打ったイベントは、当時500ETH以上を集める大成功で幕を閉じた。
開発部の初の実稼働プロダクトとも言えて、自分たちのチームで作ったコントラクトがメインネットでエラーすることなく完結できたことは、小さな自信となった。
これが7月。
DFGCの名実共に立ち上がりと言えた。
寄付イベントの成功を機に、メンバーは急速に増え、開発部はYamato Protocolの開発を本格化する。
私はYamatoの設計の具体化と開発への関与と、コミュニティの内政の仕組み化に向けて動く。
メンバーの急速な増加は、いろいろな問題を表面化させた。
特に序盤は、仕組みが整っていない中で理想を追求していくという歪の中で大きなストレスとプレッシャーを感じた。
ここで私の致命的な欠点を指摘してくれたメンバーがいる。
(これは私の人生で最も重要な出来事の一つだと感じる。)
元々私は、こう言っては何だけど人間が嫌いで、人間らしい付き合い?といったものがとても苦手だった。今もそうだけど。
なのにリアルでは接客業や営業とか人間丸出しの世界でうまくやってきたという矛盾。相当にストレスだったのだと思う、当然のようにメンタルはその矛盾に耐えられず壊れることになった。
そう、この、なぜ人間嫌いか?という点を、見事に指摘してもらえた。
「ひよこさんって、パラノイアだよね。」って。
(本当はもっと優しい言葉で長い言葉で伝えてもらったのだけど、十分に伝わって、いろいろ感動したし、感謝しかなく、本当にありがとうございます。)
時折発作的に起こる攻撃性や、過剰な防御反応。そういったことの理由がわかった。
パラノイアという言葉は知らなかったのですぐに調べた。
鬱的な話とか、メンタルケアとかについては、自分がぶっ壊れた時にいろいろ学んだのだけど、パラノイアについては視界に入らなかった。
それは、なるほどだった。正にだった。
そうか、これ病気かぁ、と。 通りでうまく制御できないわけだ・・・、と。
おっかしいなぁと自分でも違和感のある感覚に説明がついたことは、逆にとても安心感になった。自覚って大切だなぁと改めて実感した。
「ヒトではなくコトに焦点を当てる」という緩和策を心に命じた。
今までいろいろな方に迷惑をかけてきたと気が付いている。。。
この場を借りて改めて、ごめんなさいでした。
そんな私の致命的な欠点も、裏を返せば強みでもあると認識できた記事がこれ↓
なんだかいろいろ納得感がありすぎて、頑張ろうって思えたし、自分のことが好きになれた。
総合的にこの件について、本当にありがとうが溢れる。
極振りされたスキルとして尖らせていきたいと思う。
7月後半からのYamatoの本格的な構築の進行と共に、DFGCの内政も整いつつある。
YamatoはRinkebyでテストネットが稼働中。
18年から脳内で育てられてきたコンセプトが、実際に動くものとして試されていることに感動する。
また、私の穴だらけな設計を先回りしてコード化してくれるずば抜けたスキルは、突出した明晰な頭脳で、これぞ正に天才の所業だと感じる。
Yamatoは
22Q1のメインネットリリースに向けてもうひと頑張りだし、リリース以降もv1.5とv2までは計画済みで、さらにコミュニティと共に力を合わせて取り組んでいくことが増えていく。
並行して走る開発事案も、チームの拡張と共に進んでいきたい。
いくつものDappを作って拡張してサポートして、そういった核となる舞台にDFGCはなりたい。
パブリックネットワーク(web3.0)の世界は、未開の地をものすごい早さで切り拓いて進んでいる。険しい山道、道なき道をかき分けて進んでいる。
最前線を楽しむ人も多いと感じる。
DFGCは、
切り拓かれたばかりの粗い道を、広げて整備して拡張するような立ち位置で振舞いたい。
最前線は、三歩先である。
事を起こすには早すぎる。
二歩先は?一歩先は? まだ不確かである。
先の動向を把握しつつ、今足元の起点を拡張すべきであると考える。
もっと言うなら、道らしくなった道の一歩後ろを、舗装し拡張し自動化するような。
最前線でありながらも、地に足がついた積み上げを意識したい。
5年先の状態、10年先の理想、そういったものが明確に見える。
これは今まで学んで積み上げてきた土台があるからだと思う。
DAO(分散自律型組織)とはどういったものなのか?
クリプト界では様々に揺れ動く見解があるけども、DFGCなりに答えを持っている。
「共通する目的をもって、各々が主体性とリーダーシップをもって活動する相互支援型組織の核」それがDFGCである。
コミュニティの柱は確固たる目的であり目的意識であり、その相互支援である。
その目的達成のための自律的で永続的な仕組みのために、分散性(非中央性)が必要になる。
分散とは、サステナビリティ(持続可能性)であると言える。
DFGCに来てほしい。活躍してほしい。未来のweb3.0のために。
最高だった21年ありがとう。
22年ももっと最高になれるようにハリキッテいきます。
2021.12.21
DeFiGeek Community JAPAN co-founder ひよこ🐣