DeFiが難しいのは、相手を一切信用することなく、不正が起きないP2P(若しくはP2C(コントラクト))の動作を成立させようとしているから。
持ち逃げや借り逃げを起こさないように過剰担保を請求しないといけないのは、逃げられたら捕まえることができないから。
トークン化されたGOLDや不動産などの現物資産が、本当に担保されているかを保証する術が100%ではないから、なかなかDeFiではそういった方向の発展が見込み辛い。
つまり、相手を信用しないといけない時点で、DeFiではない。
(実際には今のDeFiの多くは、何らかの形で運営者や開発者を中心としたチームを信頼して運用されている面がありますが、最終的には単一権限を持たずに、DAO形態で権限を分散管理されたものになる見立てがほとんどだと思います。)
ところが、
共同体などの相互に顔が見えて信用してよい集団であれば、土地や不動産などのトークン化も容易(相手を信用できる、もしくは逃走を防止できる、または追跡可能。)だし、銀行の信用貸付もプロトコルで実行できるだろうし、信用保証協会的なものも保険プロトコルとして実装可能だと思う。
なぜなら、相互に逃げることができないし、信用という前提が成立する。
DeFiでそれらが難しいのは、相手を信用しなくても成立させる術を探しているからであって、押収可能な資産や身柄を押さえていれば、トークン化も債権の流動化も容易だと思う。
今既にあるものをトークンとして記録して、スマートコントラクトで運用したらいいだけ。
債券の発行なども今あるものをスマートコントラクトに置き換えることは難しくはないと思う。DeGov債の発行も運用も現実的だと思う。
金融トレードのような高速高頻度なトランザクションが必要でなければ、窓口で手続きする感覚で仕事が成立する。
そういった意味では、既にEthereumは実用に耐えうる可能性はある。(実際にはまだEth2.0への移行やなんやで、手放しには使いこなせない。)
(もちろんレイヤー1.5~2の活用も選択肢としてある。)
話は変わって、国庫金をcDAIなどで運用するという話。
(これは共同体内経済圏外、つまりDeFiを使って外貨(世界共通市場から利益)を稼ごうよということ。)
これは有効ではあるしリスク低いしリターンも見込めるけど、DAI自体がスケールが全く足らない。
今でも総発行で130億円分ほど。
そのうちDSRに入ってるのは半分ほどの約70億円分。
つまり、結局のところ、他のステーブルコインに転換してレンディングするか、
ETHを担保にDAIを発行するか借りるかして、利鞘を稼げる運用を試みる必要がある。
(ただ、Eth2.0への移行と稼働が始まれば、PoSによるETHの運用利回りが市場に反映されることは間違いなく、Etherはある程度のレンディング利回りと安定した資産性を持ち始めることになるとは思う。)
DeFi経済圏は多少の専門性とリスクを考慮する必要があるかもしれない。
JPYからDAI等のステーブルトークンへ転換できれば楽だとは思う。
CEX経由すればよいだけかもしれない。
共同体経済圏内で、独自通貨とそのマネーマーケット(Compound的な)を作ることは有意義かもしれない。他のDeGov経済圏と相互運用できても尚良いと思う。
もう一つ面白そうな議論があった、
国庫が枯渇しそうになったら、政策提案とかの予算配分や、ルーティング予算はどうやって確保するの?というもの。
プロトコルで優先順位をつけて、止めたり削減したりして、資金確保しようよ、という方向性。
私はもう一つ違う視点、
基本的に予算なんてものは、枠ぎりぎりまで使途が生まれて余裕なんてない状態が普通なんだよね。
一先ずここまで。