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今回は、マインドの中でも、みなさんが一番興味がある「お金」について紹介します。
今回のテーマは、「お金を使う判断基準」です。
「キャッシュフロー」って言葉、聞いたことありますよね?
通常、キャッシュフローというと、「お金の流れ」を指しますが、そこの登場人物は「自分」のみの場合がほとんどです。
例えば、
「クレジットカード(の一括払い)で払えば、1ヶ月分の支払猶予が生まれる。」
⇒キャッシュフローに余裕が出来る!
などがそうですね。
今回は、よく聞く「キャッシュフロー」とは少し違った「お金の流れ」を考えてみたいと思います。
「どうせ同じものを買うなら、1円でも安く!」
「安くていいものを買いたい!」
こうした気持ちは、誰にでもあると思います。
確かに、節約って大事ですよね。
ただ、こうした気持ちだけの方は、いざ自分のビジネス・仕事となると、こんなことを思ってないでしょうか?
「どこでも売ってるものを、自分はどうやって差別化して売ればいいんだろう?」
結論が知りたくてうずうずしている方が多いと思うので、結論から言います。
お金は、あなたが応援したい人・会社に使ってください。
どういうことか、順を追って説明しますね。
まず、「何が欲しいか」。
これは、あなた自身の価値観・観察眼で選んでください。
この部分は、今までのあなたのやり方でOKです。
未来に価値が上がるもの、日常で使うもの、特別なときに使うもの…あなたにとって「価値ある」ものを選ぶところまでは同じです。
そして、欲しいものは決まりました。
肝心なのが「どこで買うか」です!
私は、社会人になった後、いきなりお金に苦労することとなりました。
と言っても、何か不幸なことがあったわけではありません。
潤沢な親の支援がなくなったにも関わらず、同じ生活水準で行動していただけなので、完全に自業自得というヤツです。
お金に苦労しながら、最初に思ったのは「いかに安く買うか」でした。
「ガソリンを使ってでも、1円でも安い遠方のスーパーへ…」とまでは行きませんが、家電量販店やネットショップで、とにかく安く買うことに、労力を全振りしていました。
しかし、そんな私に転機が訪れました。
お金に余裕があったわけではないのですが、実験的に少し高いランチに行ってみることにしました。
「本物を知る」というか、「ちゃんとしたお店」に行き、値段の違いがどこにあるか知りたくなったのです。
その日は、写真やメニューが店の外に出ていないお寿司屋さんに入ることにしました。
入ってみると、1,500円~2500円くらいのランチです。
「高級」とまではいきませんが、ランチの上限は1,000円くらいボクからしたら、まず入ることのないお店です。
それなりに混んでいて、大将から話を聞く機会を伺いながら、3日ほど連続で通いました。
しかも、日に日に頼むコースのランクを上げていきます。
今日が3日目なので、明日は「寿(松竹梅のさらに上)」しかありません。
ちょうどその日は、他のお客さんがいなかったので聞いてみました。
「明日は『寿』にしようと思いますが、松とどう違いますか?」
大将は、
「連日ごひいきいただいているお客さんですよね?
松の内容でだいぶサービスしてるんで、寿との違いは貫数だけで、あまり変わらないです。」
想定内の回答でした。
メニューに写真がないのは、「相手を見ながらお寿司の内容を変えている」と踏んでいました。
しかし、その後大将は全く予想しなかったことを続けました…。
「今日みたいな日(空いている日)はいいんですけど、さすがにカウンターが満員になるとしんどいですねぇ。
向かいの『超高級店』の寿司屋でも6席までになってますもんね。うちもそこまでです。」
「何を言っているんだろう」と思いました。
店の広さとか、そういうことかと思いましたが、どうやら違うようです。
「いや、だって、1人1人違うお客さんが入って、好みが違うわけで接客は疲れますよ。」
耳を疑いました。
大将はこの3日間、ボクが見ている限り、お客さんとまともに話をしていませんでした。
ボクとも、今初めて喋っています。
「お客さんはお寿司結構好きですよね。手で食べるし、しょうゆはネタにしかつけない。
食べる順番も分かってるし、貝類が好きなんですね。」
「嘘だろ…。」と息を呑みました。
繰り返しますが、ボクは、今初めて大将と話しています。
しかも、大将は、他のお客さんと同じように、ほとんどTVの高校野球ばかり見ていたはずです。
「カウンターに座る人は、一人一人見ていますよ。
昼はまだいいですが、夜はお酒も入る。
食べるスピードも好みも違っても、私達は間を大切にしているんです。
あまり知られていませんが、私は毎朝市場に行って、ちゃんと魚の1枚1枚、表裏見て買ってきます。
ですので、本当の常連さんたちは予約してきます。
そのほうが、もてなす側もしっかりと準備できますからね。
朝の段階で、その人の好きなネタを確保しておくんですよ。」
しばらく言葉が出ませんでした。
ボクは、ちょっと寿司を「知ってる風」でドヤ顔していましたが、全然分かっていなかったのです。
そんな大将を純粋に「カッコいい」と思いましたし、応援したいと思いました。
そう思うと、不思議と「値切ろう」という気持ちはなくなっていました。
なぜなら、払うお金がこのお店で働くみなさんの、大将たちの原資になるわけですから。
他には、こんな話もあります。
ボク自身は、ヲタクっ気が強く、アニメやゲームがかなり好きなほうです。
そんな私でも、スマホのゲームに課金することには物凄く抵抗があります。
しかし、先日、同じようにアニメやゲームが好きな女友達が言っていることを聞いて、妙に納得した部分があります。
彼女は「重課金」と呼ばれるタイプで、月に何万円もスマホのゲームに課金します。
「なぜ毎月それだけ課金するのか?」、彼女に聞いたときの答えはこんな内容でした。
「コンテンツが終わってほしくないから。」
彼女は、課金したお金がどうなるかを、とても意識しています。
そのため、アニメのDVDやBDを、同じ巻でも何枚も買います。
それが、次のシリーズやライブの原資になるからだ、と言うのです。
これこそ、正にあるべき姿だと私は思います。
ボクは、前々から「お客様は神様」という考え方には抵抗がありました。
主従関係や、ましてや、「奴隷関係」のような、絶対的強弱があるのはおかしいと。
なぜなら、お金は重要ですが、それに引き換える商品やサービスもまた、提供する側がいないと生まれないものだからです。
そのため、売買関係は対等であり、ビジネスパートナーだと思っていましたが、それでも上手くいかないことも多かったです。
なぜなら、ボクは、売っている商品を人に勧めるほど愛していなかったですし、そもそも、お客さんとなる人を尊敬し、力になりたいと思えてないことが多かったからです。
相手のルーツや考え方に共感し、力になりたいと思う。
その上で、自分が力を発揮できる分野と、相手が求めている分野での共通項を探す。
そして、もちろん、相手から見た場合も同じ関係になります。
こうなってくると、非常に強いです。
どっちが「お客」とかという一方的な関係でも、序列がついた関係でもなく、純粋にお互いを尊敬して、応援しています。
この考えでお金を使うようになってから、ギスギスしたお金のやり取りから開放されたように思えます。
さらに言うと、「ビジネス」が儲かるかどうかだけが、絶対的な判断基準ではなくなります、
今、私の判断基準は、「商品や商材、ビジネスモデルがしっかりしていること」は最低ラインとして、「その人に、その事業にワクワクするかどうか」だけです。
ですので、同じ商材でも、「ある人にはJOINせずに、他の方と一緒にやる」ことが起きます。
それは、「優秀か」とか「仕事が出来る」ということもありますが、もっと根本的な部分で共感できるかどうかの方が重要です。
これが「好きなことにワクワクしながら仕事をする」ことに直結していると思います。
もちろん、あなたが適正価格と思っているもの以上に、高値・定価で買おうという意味ではありません。
しかし、あなたが執拗に「安さ」だけを求めるのであれば、あなたのクライアントもあなたに対して同様の目で見ているはずです。
そもそも、その発想では、「自分にはこれくらいの価値しかない」と、大きな収入を得る道を自ら塞いでしまっているようにボクには見えます。
・応援している人にお金を使う
・使ったお金がどうなるかを考える
上記の2つは、お金に対して血眼になっている人にこそ、ぜひ試して欲しいと思います。
一見魔法のようですが、あなた自身へのお金の入りも変わってくるはずですよ。