お久しぶりです。
ずっとサボっていました、色々ありまして結構前の記事にも書きましたが憧れの土地に移住することができ、この環境を満喫しています。
(その割にはTwitterに張り付いていますが・・・)
今回は南アルプス裏の難関とも呼ばれている「笊ヶ岳」です!
実はこの笊ヶ岳の山頂の画像私のアリス最初の投稿のキャッチアイに使ってます!
笊ヶ岳、山の形がザルのように穏やかな山頂をしているように聞こえますが
そんな穏やかな山ではないのがこの笊ヶ岳です。
このダブルトップを描いているのが笊ヶ岳です。
この山、何が険しいのかといいますと標高が2,629mと、まあ高さ的にはそこそこ。
なんですが!登山口が標高350mくらいしかないんですね。
そうなると標高差が2,300m以上になるんです。
標高差2,300mは相当きついです。
例えば富士山だといちばん有名な富士吉田口からだと1450mくらい、
高尾山は390mくらいです。(あまりわからないか)
まあとにかく大変な山なんですよ!
しかも、南アルプスなら景色楽しみながら登れるじゃん!
と思う方もいると思いますが、なんとこの山最後の2,500m付近。
それまではひたすら上りが続きます、同じ景色の、きついきつい上り坂・・・
しかも水を切らしてしまったら水場がないんです。
しかもコースタイムで15時間・・・。
(私は大体コースタイムの半分の時間で登山をするスタイルです)
さあそんな笊ヶ岳登り始めに不気味な門が待ち構えています。
おそらく土砂崩れを防ぐためにコーティングされたんでしょう。
ただ、この門をくぐると始まるな、という気持ちになって気が引き締まりました。
なんとなく恐ろしい感じしますよね〜!
このあとは暫く林道が続きます。
この林道を歩く時間好きなんですが今回は、恐怖でした。
無事帰ってこれるのか心配で・・・。
林道を抜けアイキャッチにもしてある不気味な家を通り過ぎると橋が見えてきました。
ここを通り過ぎて第一関門が早速待ち受けています。
ここ通らないと行けないんですが、前日雨が降った影響でほとんど道が崩れています。さらに上の方にロープがありますが崩落のおかげで手が届かず。
ここ落ちるとどうなるかといいますと。
崖っぷちです(*^^*)
下は激流です。
慎重に歩いていくとここでもう一つ難関が。
写真だとわかりにくいんですが、ルートはオレンジの矢印の方向です。
ただ崩落しており赤く塗ってあるところは歩道が崩れ急斜面。
そこを歩くことが不可能で黒く丸をした石に飛び乗らないといけません。
結構躊躇しました。あの石に飛び乗ったら崩れるかもしれませんしね。
勇気を出してひとっ飛び!
たまたま持っていたストックで地面を刺し踏ん張って一命をとりとめましたが、
かなり危険でした。あのまま落ちるところだった〜、今でも怖い思い出です!
あまり時間をとってられないので急ぎ足で進みます。
またまた難関です。
今度は渡渉です。
前日の雨で水かさと勢いが増している川を渡らないといけません。
(ガイドには水は少ないと書いてあったのに)
しかも深さは大体太ももくらい。
靴を脱いでズボンを脱いで渡りましたが勢いが強くストックを刺しながら慎重に進みました。普段持っていかないストックがこんなにも役に立つなんて・・・
そしてこの川でストックが破損。
ここからはじまる本格的な上りを足2本で登っていくことになります。
どれだけ難関なんだ、この山は!
と思いながらもやっぱり山の中にいる時っていいですね〜。
ただ!上りがきつすぎる!
一歩一歩の足を全開まで上げないと登れないくらいの急登。
わかりますか?
これ登っている最中にヨコを向いて写真撮ってるんじゃないです。
これが正面です。ルートもなかなかわかりにくいんです。
ひたすらこんな道が続きます、とうとう頭もおかしくなってきます。
何故か走って登ってみたり、大声で歌ってみたりして。
まあ調子乗ってると滑って転びますよね、
滑ったとっさに掴んだ植物がこれです。
葉っぱも高難易度!!
すっごいトゲトゲしてるじゃん!確か枝もトゲトゲでした。
葉っぱトゲトゲする理由ある?
痛かったなあ・・・・
登り始めて4時間くらい、ようやくですようやく2,500m付近に到着です。
快晴。
この快晴の景色を見ずにひたすら登り狂っていたわけです。
ちなみにこのピークは「布引山」という名前がついています。
この稜線を歩きます、やっぱ稜線歩きって楽しいし興奮するんですよね。
この間の写真全く撮ってません。
るんるんで歩いていました。
2,000m超えの肌寒さ、風、変な鳥の声、まとわりついてくる虫・・・
山に来たな〜って感じがしてすごく好きです。
遠くの山の名前がわかるともっと楽しいんですが、勉強不足ですね。
ここから目的地の笊ヶ岳山頂までは結構時間かかりました。
途中足攣りながら、太もも抑えて登ってましたね。
何やってんだろう?って思うことってあるじゃないですか。
山登ってるとそう思うこともたくさんあるんですけど、
何やってるんだろうと思った瞬間周り見るとすぐ答えが返ってくるから素敵ですよ!
そんなこんなで山頂に到着。
こういう山頂の標柱も建ててくれる方には毎回感謝です。
達成感を与えてくれるのは彼らが居てこそだと思っています!
南アルプスの緑深さ・・・
素晴らしいです。
いつも登山行くと山頂でジャンブをして写真をとるのが私の恒例なのですが・・・
(空木岳参照)
今回は富士山が見えるのにもかかわらず、よくわからん方向を指差す
という自撮りだけが残っていました。
それだけ疲労感たっぷりの登山(まだ下山あるのに)
ちなみに富士山はこんな感じです。
ちょうど富士山の前に笊ヶ岳の前衛、小笊ヶ岳の山頂がきれいに重なっています。
狙ったんですかね?
そうとしか思えない構図ですよね。
この時点で6時間くらい経過しています。
ここから4時間くらいでなんとか下山。
合計10時間の登山でした。
本当に疲れた、この山登ったことを登山マニアに伝えると称賛を浴びれますw
下山後はもちろん温泉、この山域は秘湯が多くて下山後の温泉は毎回楽しみです。
ちなみにこの登山で老夫婦にすれ違いました。
この温泉から出ようとしたところでお二人が入館されていたので少しお話をしたところ、私が登る5時間ほど前から登り始めて20時間くらいかけて登ったそうです。
・・・すごすぎる!
テント泊にすると水場がないため荷物を沢山持たないといけない、でも1日だと難易度がかなり高い。
その山をお二人で踏破されたなんて、普通の人じゃできませんよね。
こういう出会でもパワーを貰えるのも登山のいいところかもしれないですね〜。
というわけで今回は南アルプスの難関笊ヶ岳でした。
ご閲覧頂きありがとうございました。
ハピネス!