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イールドアグリゲーターについて調べてみた

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  • ヘクト
  • 2021/05/14 13:53

こんにちは、ヘクトです。今回はイールドアグリゲーター(イールドオプティマイザーともいう)について調べてみました。

選べるファームの種類が多いことや、APYが高い特徴があること、自動複利が知られていると思います。仕組みについて調べてみたので解説していきます。

イールドアグリゲーター

各単語は、「yield = 利回り」、「aggregator = 収集するもの」、「optimizer = 最適化するもの」という意味で、

●DeFi各所に散らばっているイールドファーミング(利回り農業)をたくさんあつめてリストアップ。
 (インディードとかトラベルコみたいに、まとめて比較して選ぶような感覚ですね。)

●ユーザーを集めて大きな資金として一括で動かすことによりガス代節約。

●自動で複利運用することにより最適なファーミングを可能とする。 
(どれくらいたまったら入れ直そうか悩まなくていいし時間をとられない)

●ガバナンストークンを発行し、利回りに追加ボーナスを付与することもある。 
(本家に自分で入れるよりウマい)

という特徴があります。

その代わり、入金手数料と成功報酬を払うことになります。

入金手数料は入金時に%で取られ、成功報酬は出金時にプラスになった分に対して%で取られます。(手数料を意識しなくてもよいように、報酬ぶんを引いてからプラスされるようで、APY表示も手数料を含んだ数値となっているようです。)

少しづつ仕様は違うと思いますが、「autofarm」「Beefy」「Swamp」「PancakeBunny」などが該当すると思います。

●autofarmはクロスチェーンイールドアグリゲーター

●BeefyはDeFiイールドオプティマイザー

●Swampはイールドオプティマイザー

●PancakeBunnyはイールドオプティマイザー

と称しています。

autofarmとBeefyとSwampではこのシステムをVaultsと呼んでいます。

Vaultsのしくみ

ユーザーは、Vaultsの中から投資対象を選んで、そのLPトークンを作ります。(たとえばCAKE-BNBを選ぶ。)

PancakeswapでCAKEとBNBを預け、流動性提供(Add Liquidity)をしてLPトークンを受け取り、LPトークンをPancakeSwapのFarmsに預けるのではなく、イールドアグリゲーターのVaultsに預けます。

イールドアグリゲーターは資金を集めて一括で動かすことによりガス代を節約できることになり、複利運用による効果とガス代によるロスを比較して、最適な間隔でコンパウンド(Harvest&2分割&LP再作成&再ステーク)を行います。

通常、CAKE-BNB LPをPancakeSwapで預けた場合、CAKEだけがもらえますが、VaultsはCAKEを収穫してCAKEを半分BNBに変換してCAKE-BNB LPにして再投資するまでを自動でやってくれるため、VaultにCAKE-BNB LPを預けると、預けたものと同じCAKE-BNB LPが増えていきます。

(PancakeBunnyは2種類ありますが、Auto-Compounding FLIP to FLIPの方がこれです。たぶん。)

また、ペアにして流動性提供するものだけでなく、シングルトークンで預けることができるものもあります。収穫と再ステークを自動でやってくれるということですね。

再投資が頻繁すぎるとガス代がかさみ、再投資間隔が開きすぎると複利効果が少なくなるので、その中間で最も効果が高い時間を狙って再投資したり、資金が入って来た時に再投資のタイミングを合わせたりするということだと思います。

ガス代はいくらかかるか人間でも読めない部分もあるので複雑なプログラムで動いているのかなと思います。

資金が多く集まっていれば、ガス代は資金に対して小さい割合になるため、短い間隔で再投資をすることになると思います。ということは、TVL(Total Value Locked)が多いほうが頻繁にコンパウンドされるのかなと思います。

ガバナンストークン

ガバナンストークンはイールドアグリゲーターによって違う部分がありますが、Swampの場合はVaultに預けると預けたものが増えるだけでなく、SWAMPトークンももらえます。

追加でもらえる部分も合わせてAPYが表示されるので、APYが高くなりますね。

SWAMPが売られると価格は下がりますが、Vaultの成功報酬(手数料)の一部を使ってSWAMPを買い戻し、バーンすることでSWAMPの価格が下がるのを抑制しているようです。

もちろんガバナンストークンとして投票にもつかうようですね。

どんな場合に使う方がいいか

複利運用をするためのガス代が少なくすむので、長期間、繰り返し再投資をして複利の力がほしい場合に使うといいと思います。

手数料はデポジットの時点でかかるため、この点からも短時間で出金してしまうとそれだけで損失になり、長期間入れておくほど入金手数料のダメージが減ります。

手数料がすべてパーセンテージでかかるため、投資する金額が大きいと、ガス代を使って自分でポチポチするより大きな手数料になってしまう可能性があります。

あまり大きな金額を入れるよりは、長期間少なめに保有するトークンに使って放置しておくあたりが楽に複利運用してくれる効果的な使い方かなと思います。

収穫→2分割→LP再作成→再ステークと操作の手数が多いLPトークンのファーミングは特にガス代の節約になりそうなので、LPトークンでファーミングして複利効果も欲しいなら効果的かなと思います。

本家に普通に預けるよりガバナンストークンが追加でもらえてAPYが高いことが多いです。

ただ、監査が終わっていないものもあったり、複雑なプログラムだと思いますのでハッキングやバグのリスクが高い部分もあるかなと思います。リスクを分かって使うのか使わないのか判断する必要がありそうですね。

まとめ

軽くですが、イールドアグリゲーター、イールドオプティマイザーについて調べて書いてみました。

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