こんにちは、ヘクトです。
最近バイナンススマートチェーン(BSC)のトークンが上がってる中で、BSC上にあるDeFiで1番使われているであろう「PancakeSwap」のROI表示について書いてみます。
この表示なのですが、APR 138.89%と書かれている部分をクリックするとウィンドウが出てきて、1d、7d、30d、365dのROIも表示されます。
APRのところは年利138.89%なのに、ROIのウィンドウで365d(APY)が300.01%なのはなんでなの? となるはず。どちらも1年なのに年利が一致しない。
計算がどうなってるのか意味がわからず放置していましたが、その下に書いてある文を読んで計算してみると分かりました。
ちなみに略語はこんな言葉です。
ROI(Return On Investment, 投資収益率)
APY(Annual Percentage Yield, 年収率)
APR(annual percentage rate, 年率)
ベースにあるのは1dの0.38%という数字です。
これはDeFiに提供した流動性の金額に対して1日で何%の手数料収入がもらえるかという数字です。小数点以下2桁しか表示されていませんが、細かい桁を知りたい場合は、138.89%を365で割るともう少し細かく分かります。
138.89(%) / 365 = 0.38052055%
逆に言えば、0.38052055%という数字があって365倍すると138.89%という数字が出てくるということですね。年利表示がなぜか一般的なので。
ということで、まずここが365倍の関係になっていることは分かりました。
1年間預けて何もしなかった場合で、流動性と取引量とトークン価格が全く変化しなかった場合の利率ということですね。実際には全部変化するのであまり役に立たない数字です。どちらかというと他の通過ペアとの比較判断用ですよね。
次に、下に書いてある文について訳すと、
Calculated based on current rates. Compounding once daily. Rates are estimates provided for your convenience only, and by no means represent guaranteed returns.
現在のレートに基づいて計算されます。 1日1回複利。 料金はお客様の便宜のために提供された見積もりであり、保証された収益を表すものではありません。
こう書かれています。今回は「1日1回複利」というところがポイントですね。
もらえた利息を1日1回再投資に回して複利効果を得るということなので、1日1回Harvest(収穫)をして、それを流動性提供に再度つぎ込むという操作をすると、
1日目の元本+1日目でもらった収穫が、2日目の流動性提供額になるので収穫をまったくせずに1年過ごすより、毎日収穫して再提供するほうが額が増えるという計算ですね。
Cの列が1日1回複利にした場合の計算です。Bの列は複利なしです。単位は(%)ではなく(倍)にしています。
計算に使った数字の桁が少ないのか、誤差が出ていますが、365日でだいたい3.0倍 (300%)になりました。
実際はブロックチェーンにアクセスしてHarvest、Swap、AddLiquidity、StakeLPの操作で手数料がかかるので、収穫と手数料の差によってはマイナスになってしまうこともありえます。計算より減るのは確実ですね。
どちらにしても今現在の数値から1年分を計算しているだけなので、あてにならない数字ですね。
ちなみに、調べて少し使ってみた感じだと、autofarmというDeFiでは手数料が少し多めにとられますが、収穫と再投資の操作をしなくても自動複利で収穫が再投資に回る仕組みになっているようです。
おそらくある程度長い期間入れておくと手動複利より増やせる計算になるんでしょうかね。
預けた瞬間に手数料をとられて少し減って、そこからは自動複利が働いて放置でも複利効果発生、という感じです。
トランザクション手数料がいらないけどautofarmに手数料をとられていくので、どちらが得なのかは計算が難しいところかなと思いました。
個人的には、放置しておくよりも価格チェックも兼ねて毎日操作したほうが資金を抜くタイミングの判断機会を見逃さずにすむので、autofarmは使わないことにしました。
今回はPancakeSwapの金利表示についてでした。複利効果ってすごいんですね。