さて、こう聞くと
「仕事ってそんなに大切なのか」
「人生は仕事だけじゃない」
「仕事だけの人生は失うモノが多い」
「鬱になったのは仕事が人生だったから」
ワリとネガティブなイメージになるのではなかろうか。
そもそも「仕事」という言葉には
事に対して使う場合の「仕事」は、何かを作り出したり成し遂げるための行動。
状況として使う場合の「仕事」は、手段や職業。
印象として使う場合の「仕事」は、結果や業績。
と、色々な意味がありますが、ちょっと↑の例を置き換えてみましょう。
「労働ってそんなに大切なのか」
「人生は労働だけじゃない」
「労働だけの人生は失うモノが多い」
「鬱になったのは労働が人生だったから」
これでは確かに暗い言葉に見えます。
「仕事=労働」「労働=体力や知恵を犠牲に対価」という連想ゲームが脳内で完結している人が「人生は仕事だ」なんて言われたらブチ切れ案件です。
↑KTAGさんの記事、資本論でも触れていますが、どれだけ高品質で高価なものを提供出来る知識や経験があったとしても、労働は行った労働に対してしか対価は生まれません、労働力を出来高にしたとしても、達成報奨金を出されたとしても、形を変えただけで何も変わりません、提供した労働力に追いつく事は決してありません。
この状況は言語化しないだけで実感として誰もが経験として知っているハズです。
ここからどのようにしたとしても、管理者から搾取される構造は変わりようがないので労働に縛られるのは不毛、そこから仕事に縛られるのは不毛、となるわけですね。
さて、ではここでそんな絶望の一日を追ってみましょう。
朝起きて、顔を洗い、トイレに行き、朝食を食べ、仕事に行きます。
仕事が終わり、家に帰ったら手を洗い、夕食を食べます、風呂に入り、自分の時間を堪能し、睡眠。朝起きて、顔を…
はい、1巡しましたね。
ではグラフで見てみましょう。
0時に寝て、7時に起き、朝の準備を済ませ、1時間かけて出勤。
9時-18時の8時間勤務、拘束9時間、1時間かけて帰宅し、翌日の準備や夕食準備に1時間、夕食を食べ、風呂に入り、自分の時間が2時間あり、はみがきをして0時に就寝。
1日24時間の内、睡眠時間を7時間とするならば、意識があるのは1日17時間。
そして「仕事」が通勤の拘束時間も合わせると11時間あるので、平日は1日の半分以上(64%)は仕事ですね。
休みの日は仕事以外はほぼ同じルーティンで、朝夕の会社向けの支度を省き、
睡眠時間を平日より2時間延ばしたとしましょう。
これを今度は1年間で見てみましょう。
週休二日で、祝日も休むとして年間休日115日、残りは勤務として設定します。
睡眠時間は24時間中31.8%、7.632時間(7時間38分)だとすると1日意識がある時間は「16時間22分」ですね。
仕事に関する時間は朝夕の出社準備時間も入れれば32.4%、7.776時間(7時間47分)だとすると、1年間の内「47.5%」が仕事で、「32.5%」が自由な時間という事になります。
お風呂に時間をたっぷり使う人や翌日の準備に時間を使う人、睡眠時間は人によって違いますが、250日を所謂9時5時で働いて平日は7時間寝て休みの日は9時間寝る人でこの割合です。
公務員でもこんな綺麗には働いている人はいないんじゃなかろうか。
という訳で、18歳で仕事を始め、65歳で定年、継続雇用で70歳まで働き、繰り下げて受給する少し増やした年金を受け取ると考え、人生90年とするならば
18歳~70歳までの47.5%(5割弱)が仕事ならば、この人にとって
これは男だとか女だとか関係なく、時間は違えどほとんど全ての人がそうです。
日本では特に女性は「事」や「印象」に対する仕事(育児や家事)を行う為、自分の時間を削られるという面で言えば、男性よりよほど自分の時間はありません。
関係無いのは「結婚しないで実家で暮らして無職で食費入れない」って人ぐらいか。
長くなりました。
仕事がつまらない、楽しくない、仕事場で人付き合いは無理、仕事はどれだけ手を抜くか、仕事で努力したってしょうがない、この仕事は向いていない、あいつの仕事の方が楽しそうだ。
さて、まだ色々ありそうですが、これを全て仕事→人生に置き換えてみましょう。
人生がつまらない、楽しくない
人生で人付き合いは無理、
人生はどれだけ手を抜くか、
人生で努力したってしょうがない、
この人生は向いていない、
あいつの人生の方が楽しそうだ。
人間は誰しも自分が大好きですから、称賛が欲しいし、気にしてもらいたい、私という物語の一度しかない主人公なんだからもっと大切にして欲しいと思っています。
自分の生活を切り取って自慢したり、自分なんて…とか公開されている日記に書いてる人は特に自分が好きなんだと思います、その上で特別ではない「ただの労働力」として扱われる事に憤るのは当然の事。
自分には何が出来るか
搾取されない為にはどうすればいいか
日本という国に抵抗する為にはどうすればいいか
主戦場は日本では無いのではないか
活かせる人脈はないか
普段の生活の一部にちょっとした発見、気付きが溢れています。
他人の意見で動くのではなく、自分の頭で考え、行動する事が抜け出す第一歩目だと思います。
一度しかない人生、好きで得意な事で自分の出せる速度で爆走しましょう。
ではでは。