統合失調症という病気を経験して、入院を3回し、退院してから約1年がたったいま、僕が生活面、思考面で注意していることについて記そうと思う。
僕は集中したら、そればっかりになってしまう傾向があるのだが、それは少し危険である。もちろん、締め切りに追われているタスクがあるときなどは多少仕方ないかもしれない。頭の中をそればかりにすることで圧倒的な成果を出せるかもしれない。しかし、没頭しすぎは一時の最適解にはなっているかもしれないが、人生全体で見ると毒であることが多い。特に統合失調症などで入院した場合、隔離された空間で3ヶ月もの時間を過ごすことになる。それを考えれば微力ながらも、しっかり時間を決めて毎日コツコツ作業に励んでいる方が全体最適であろう。時間を決めて作業し、こまめに休むなどする方が良い。
夜はしっかり眠ろう。眠れない時は眠剤に頼っても良い。たまに昼間に寝てしまって、夜に眠くならない時があるが、無理にでも横になって夜は寝た方が良い。たまに自己啓発本や哲学書にハマって、夜中読み耽ってしまうことがあるが、危険である。哲学は思考を柔軟にし若返らせるが、思考のブレーキを外して、普段ならやらない危険なことをしてしまう場合がある。哲学書を読むのは悪くはないだろう。読むなら日中、世界が活動している時に読むことである。その方が哲学の深みにはまりにくくなる。昼間の方が自分の思考の世界と実際の世界を比較できるからである。僕は毎日最低8時間は眠りたい。できれば10時間は眠りたい。夜9時に寝て7時に起きるという生活だ。毎日を健康に過ごすことができれば一時的に爆発するように生きるよりも安全で持続的だ。
起業したい。アプリをリリースしたい。研究をして論文を出したい。博士号を取りたい。様々な願望が浮かんでくるが、焦ってはいけない。焦って、とんでもない借金をしたり、身を滅ぼすような努力をしたりしても、いたる末路は最終的な成功へは至らないだろう。いま、心地よくいることが人生では大事である。人生は今の連続だ。焦らずゆっくり行こう。例えば博士号取得のための海外留学の支援制度は年齢制限40歳である。いつから大学に行ってもいいし、いつから起業しても良い。今心地よく生きることが重要だ。
人がなんらかの精神の病気であるということは、医学的にそうであると医者が認定した結果であるが、その結果に対して、本質的にはその受けた本人は過去と現在で何も変わっていない。人は意識したことがより意識されるようにできているようである。自分はこういう人間だと過度に自分の枠を小さくしてはもったいない。病気について調べすぎるのも毒であろう。どんどんその病気の特徴に自分が近づいてしまうのである。深入りはやめて自分の好きなことに意識を向けよう。もちろん通院、服薬はした上で、意識として病気を考えすぎないことが高いパフォーマンスで充実感のある社会生活を送る鍵となる。
長い人生、一度落ち込んだとしても再び立ち上がれる。この文章を読んで障害をお持ちの方あるいは健常者の方の参考になれば幸いである。入院を3回もして、統合失調症という診断を受けて、今もなお通院中の僕でも、夢に向かって一歩一歩進んで行けるということを人生で示したいと思っています。それには毎日、爆発しない程度の微力な小さな情熱を持って日々心地よく生きることをやっていきます。