高品質なデータ資産の供給を促進するプログラム #datafarming
概要
Ocean Data Farmingは、関連性のある高品質のデータ資産をOcean Protocolに供給することを奨励するプログラムです。
Ocean Data Farmingは、OCEANデータトークンプールに流動性を提供することでOCEANを獲得することができ、獲得金額には、ステークしたデータセットの利用状況が付加価値として乗じられます。Ocean V3の公開に向け、OCEANのトークンデザインの全体像を把握していただくために、OCEAN Data Farmingを提案し、発表します。
更にOcean V3.0が公開され、さらにハード化された後にローンチ日をお知らせします。Ocean Data Farmingは、データ供給報酬関数(RF)の最大化を目指しています。RFは、データトークンプールに追加される流動性、データセットの利用状況、そして潜在的にはそれ以上の機能です:
オフチェーンでその週のRFに対する各アクターの貢献度を計算します(アクター=Ethereumアドレス)。
各アクターの貢献度に比例してOCEANを各アクターにエアドロップし、その合計がその週の予算のOCEANとなります。
翌週に使用するRFを発表し、最も関連性の高い高品質なデータセットに向けた微調整を行い、プログラムの精神に反する「ゲーム性」を排除します。
その間、プログラムマネージャーは以下のことを行います:
RFを改善する方法について、Discordなどでソフトシグナリングを使用してコミュニティからフィードバックを集めます [1]。将来的には、OCEANトークン投票の手法を使うかもしれません。
この設計では、プログラムマネージャーは簡単なものから始め、学習しながら毎週のRFを改善していくことができます。このデザインは、既に成功をおさめているBalancer流動性マイニングプログラム[2]からインスピレーションを得ています。この最初のパイロットが成功した場合、それが改善を繰り返し運用されていきます(潜在的には長い時間スケールで)
パイロットでは、OCEAN はOcean Protocol財団(OPF)の資金を使用します。将来的には、OPF の資金とOCEAN DAOの資金を使用する可能性があります。
Ocean farming: salt farming. [Image]
このセクションでは、暫定的な初期RFを説明します。プログラムが開始される前に変更される可能性があります。
RFijは、データトークンj上のアクターiの貢献度を表します:
最初の項はlog10(Sij)です。これは、データトークンの関連性、品質、または使用の可能性に対するアクターの確信を反映します。これにより、プロバイダーは関連性の高いデータ資産を公開するインセンティブを得ることができます。私たちは log10 を使用して、OCEANの大量保有者に対しても競争の場を平準化し、彼らがより多くのデータ資産を利用可能にするようにインセンティブを与えます。これはケリーベッティングにルーツをもつ理論です:対数を適用することは、個人がステークする際の効用を最大化するための最適な戦略です。1はSij=0の負の値を避ける為のものです。
第2項のlog10(Dj)は、データ資産の使用状況を直接測定するものであり、その関連性や品質のプロキシです。私たちは、より多くの資産の利用に焦点を当てるようにアクターにインセンティブを与えるためにlog10を使用します。1は、データセットが与えられた週に1回利用されたとしても報酬があることを確実にするためであり、Dj=0の負の値を避けるためです。
このRFijは、予測された人気度と実際の人気度をそれらのオーダーオブマグニチュードで結合したものとして要約することができます。議論されているように、これが初期のRFとなります。私たちは、これをさらに改善するために、コミュニティからの多くのフィードバックを期待しています。
長期的視点によりプロトコルへの価値を推進するために、そして報酬がトレーダーによってすぐに売却されないことを保証するために、ロックアップ期間を検討しています[ref]。FilecoinのICOやxDai Chainのステークインセンティブのように、 “longer lockup, longer reward”を軸にする考えがあります。他にも時間に関連した基準を適用するかもしれません。
#datafarming はすぐに登場しますのでご期待ください :)
付録
長くOceanに関わっている鋭い読者は、関連するデータの供給を最大化するために、2018年版と2019年版のオーシャンホワイトペーパーからこのデザインを作り上げていることに気づいているでしょう。その通りです。主な違いは2つだけあります。システムのコアとなるスマートコントラクトから、手動で実行される成長を触媒するプログラムに変更し、迅速な学習と反復のためにオフチェーンで実行するようにしたことです。また、報酬の計算式は、データトークンプールとデータトークン転送の呼び出しの内部にステークを使用しているため、よりシンプルな実装を持っています。
“Ocean Protocol V3 Posts: Links to all V3-Related Stories” [link]
レビューを寄せてくださった以下の方々に感謝します。Sarah Vallon、Monica Botez、Manan Patel、Bruce Pon。また、このアプローチに大きな影響を与えた議論をしてくれたFernando Martinelli、Julien Thevenard、Simon de la Rouviereにも感謝します。
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